映画鑑賞文/『終わらない週末』 ラスト以外は及第点のシャマラン風サスペンス | たろの超趣味的雑文日記〜本と映画と音楽とBABYMETALその他諸々

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Netflixオリジナルのサスペンス作品『終わらない週末』を鑑賞。配信開始は2023年12月。

 

 

郊外の豪邸をレンタルして休暇を過ごす一家。そこに突然,その家の持ち主であるという親子が夜遅くにやって来る。都市部で大停電が起きているので,一晩泊めてほしいと言うのだが……というストーリー。シャマランっぽい作品。

 

家主の訪れとともに,楽しいはずの休暇が一変する。ネットが繋がらない,スマホもダメ,テレビもラジオも使えない,周囲の野生動物が不可解な行動をとる,挙げ句の果てには飛行機が墜落……と,不穏極まりない状況下で何かが起きていることは確実なのだが,それが何だか分からないという恐怖が息苦しい。

 

突然現れた家主(とその娘)は明らかに何かを知っていそうで怪しさ満点。しかし一家とともに過ごすうちに彼らも不条理な事態に徐々に巻き込まれていってしまう。いったに何が起きているのか判然とせず,ドキドキしながら最後まで食い入るように鑑賞した。

 

そのようなわけでとても面白かったのだが,肝心のラストが拍子抜け。梯子を思いっきり外された感じがする。背景や理由をあえて説明しないというスタンスをとったことは百歩譲って理解できるとしても,何の余韻も感じさせない唐突なラストはいただけない。主人公たちがこの先どうなるのかを暗示するような終わり方にしてほしかった。実にもったいない。

 

最後にもう一つ。『終わらない週末』という邦題もダメ。チープな印象を与えるし,シリアスなサスペンス作品であることが微塵も感じられない。『LEAVE THE WORLD BEHIND』という意味深な原題のニュアンスも生かせていない。作品のイメージを損ねていると思う。