
鎌倉山には趣向を凝らしたカフェや食事処が多数ありますが、今回は和の装いで寛ぎの空間を楽しめるということで、鎌倉山倶楽部を選びました。

趣のある門をくぐって階段を登ると、自然豊かな空間の中に、かつての別荘を改装した、落ち着きのある雰囲気の建物が現れます。


庭には花の咲く植物が多く植えられていました。
桜が咲いている時に、もう一度来てみたいですね。

さて、まずはお酒でお祝いを。
可愛らしいおちょこは好きなものを選ぶことが出来ます。
なかなか憎い演出ですね。

一品目は金目鯛と幅海苔の飯蒸し(いいむし)。
そっと添えられたサクラの花が、一足早く春らしさを演出してくれます。
飯蒸しは、蒸すことによって味わいが増した金目の香りに、幅海苔の香りがアクセントを与えています。

2品目はめかぶの酢の物。
少し荒目に摩り下ろした山芋の歯ごたえが、めかぶ酢の程よい酸味やコリコリ食感と良い組み合わせになっていました。

3品目 平スズキのカルパッチョ。
こちらもスズキの身が程よい硬さで、春らしいサッパリとした味わいでした。

イカは近海産。
ふきいもの芽が添えられたマグロは、以前は大間産本マグロを使用していたようですが、今はシェフがこちらの方が味が好みだった・・・・ということで、ニュージーランド産のマグロを使用しているとのこと。
さらっとした口溶けの脂のがしつこくなくて、たしかにこれは美味しかったですね。

かなりアッサリした味ですが、口の中でハマグリやそらまめなどの素材の味と香りが、じんわりと沁み出てきます。

最初の見た目、フォアグラかと思いました。
香ばしいブリ皮の香りと、ほくほくの大根がとても美味しかったです。

いったん天婦羅にしてから煮物にしたんでしょうか。
添えられた豚肉と相まって、見た目よりもちょっとコクがあって美味しかったです。

ぎんぼうとタラの芽の天婦羅。
タラの芽は大好きなので、このタイミングで出てきてくれたのは嬉しかったですね。
ぎんぼうの天婦羅は身がシコシコしていて、やや脂がのってて美味しかったです。
ちなみに『ぎんぼう』とは食用魚で、見た目はヌルっとした深海魚っぽい魚で、天婦羅などに使われることが多い、北海道では有名なお魚だそうです。
わたしも初めて聞く名前だったので、ヤフー検索してみましたが、写真は一件しか出てきませんでした。

桜海老は、まさに今がシーズン真っ盛り。
それを炊き込みご飯でたべられるなんて、なんとも贅沢です。
正午に食べ始め、この時点での時刻は15時ほど。
3時間もかけての昼食でした。
このあと、よく手入れされた庭や茶室を拝見して、15時半からは、部屋を替えてコーヒータイムです。

案内されたちょっとモダンな部屋は、かつての別荘時代を偲ばせる、親しみやすい空間でした。

なぜか本棚に『のらくろ曹長』があったので読んでみました。
のらくろは昔から知っている割には、一度も読んだことがなかったんですよね。

ここでは、コーヒーと自家製プリンをいただきました。
プリンに九谷焼の器とは粋ですね。
プリンの器もそうですが、ここの料理は、盛り付けてある皿の一つ一つにもこだわりがあって、料理、器、盛り付けの三つの調和を楽しむことができました。
ちなみに、いままで色々なところのプリンを食べてきましたが、ここ鎌倉山倶楽部のプリンが一番美味しく感じましたよ。

トータル4時間くらいかけて昼食をいただきました。
ここはまだオープンしてから1年も経っていないのですが、隠れ家的な癒しの空間がうけて、すでに口コミで人気急上昇中です。
あと少ししたら予約も取りづらくなってしまいそうな予感です。
個人的にはずっと隠れ家であってほしいのですが。

食後、鎌倉山倶楽部を出ると、はす向かいに気になるお店を発見。

鎌倉の海を一望しながら、ケーキを楽しむことができるようです。 素晴らしい!!
次回は絶対にここに行ってみよう。