「熟睡者」★★★☆☆ | Jiro's memorandum

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泉治郎の備忘録 読書の感想や備忘録 ※ネタバレ注意
【経歴】 日本株アナリスト、投資銀行、ネットメディア経営企画、教育事業経営、人材アドバイザー、新聞社経営管理、トライアスリート

「熟睡者」(クリスティアン・ベネディクト、ミンナ・トゥーンベリエル)

 

 

睡眠本は何冊か読んだが、食事本以上にどの本も結論は一致している。朝の太陽の光を浴びる、日中は活動的に、規則正しい生活を(体内時計を乱さない)、など。

 

新しい知識の広がりもあった。深い睡眠のためには、運動だけでなく脳(勉強や読書)や社交的活動もたくさんしたほうがいい、夕食は早めかつ控えめに、夏はエアコンつけっ放し、酸素をたくさんとれる環境を、15分以内の昼寝がよい(目を閉じるだけでも効果)、など。

 

好きになったフレーズは「朝は皇帝のように、昼は王子のように、夜は貧者のように食べる」。

 

 

以下、備忘

 

 

できる限り深く眠るには、精神的にも、身体的にも活動的であること

友人や親せきと多くの時間を過ごす、新聞や本を読む、クロスワードパズルを解く、長時間散歩する、踊る、走る、新鮮な空気にたくさん触れる、朝のうちに太陽の光をたっぷり浴びる、など。

読書家、勉強家、そのほか頭をよく使う人は、新たに得た情報を処理できるよう、深い睡眠を必要とする(なので深く眠れる)。

身体活動も、調整、計画、バランスをとるという作業をともなうため脳に大きな負荷を与えており、深い睡眠を必要とする(なので深く眠れる)。



太陽の光をたっぷり浴びる(特に起床後)。日中はできるだけ外で過ごす。難しいなら、「昼光色ランプ」を設置する、もしくはできるだけ窓際の席で過ごす。

就寝時は寝室の温度を下げる。夏はクーラーをつけ、冬は暖房を弱めにする。

酸素はたくさんある方がよい。寝室の空気の通りをよくするとよい。窓を開けたままのほうがよく眠れるという研究結果も。

食事は19時までにすませ、夕食は少量に。肉類や脂っこいものは胃の中に長くとどまるため、また玉ねぎや食物繊維の過剰摂取は腸内にガスを発生させ腸の休息を奪うため、睡眠が妨げられる。朝は皇帝のように、昼は王子のように、夜は貧者のように食べる

カフェインは体内時計のスイッチを入れる効果があり、朝一番のコーヒーは体によい。逆に、午後の遅い時間に飲むと体内時計をくるわせてしまい、心身とも長くさえた状態になってしまう。

運動は午前中がよい。7~8時もしくは15~17時の間に持久系のスポーツをすると、光の有無に関係なく、体内時計が朝型へ調整される研究結果あり。逆に19~22時の間にランニングすると体内時計が後ろにずれる。発汗がうながされるような運動は、遅くとも就寝3~4時間前には終わらせる。

人間の体は1日2回眠る設計になっている。昼食後の休息がプログラムされており、昼寝は睡眠・覚醒リズムの自然な構成要素。ただし、15分を超えないのが条件(夜の深い眠りに影響するため)

日中の仮眠は夜2時間の睡眠より効果的。目を閉じるだけでもよい。目に飛び込んでくる外部情報を遮断することで、脳に休息を与えられる。

寝る2時間前には、画面のある機器から離れる。なお、夜に画面から受ける影響の大きさは、日中どのくらい光を浴びたかに左右され、日光をたくさん浴びていればブルーライトによる睡眠障害を予防できる可能性あり。日中に光を浴びていないと、夜間のブルーライトに脳がより敏感に反応する。

寝付けないとき、スマホが解決策になりえることも(音楽やポッドキャストを聴いて気分を落ち着かせる)。


質の良い睡眠の合言葉は「タイミング」