「現代病「集中できない」を知力に変える 読む力 最新スキル大全」(佐々木俊尚)
佐々木俊尚さんは、好きな作家、ジャーナリストのおひとりだ。
取材ベースの情報というより、WEBから書籍まで、最新情報から古典まで、幅広い多種多様な「文字」情報から、良質な情報を見極め、つなぎ合わせながら、鋭い示唆やなるほどと思えるような意見を提示する方、という印象。言ってみれば誰でも入手できる情報が情報ソースの中心なのに、視点や抽斗が多様で独特で深い。むしろ、「私の独自の取材では」と言っているようなジャーナリストに限って、誰でも知っているようなことや、表面的な浅い意見しか言っていなかったりする。
本書は、佐々木氏の情報の集め方にとどまらず、どういうプロセスや考え方に基づいて彼なりの「世界観」に落とし込んでいくのか、ということが書かれており、とても参考になった。
以下、備忘
いまこそ「読む力」が決定的に重要な時代。
「良質な情報」を集めるだけでなく、きちんと読み解き、この「世界」への理解を深め、世界を曇りのない目で見つめる力を、どう養っていくか。
読むことで「知識」や「視点」を身につけ、最終的にそれらを自分の「知肉」にしていかなければならない。
読むことで「知識」や「視点」を身につけ、最終的にそれらを自分の「知肉」にしていかなければならない。
読むことの大きな目的のひとつは「たくさんの視点を獲得すること」。
本当の「知る」というのは、その出来事について「たくさんの視点」を獲得し、「全方位からその出来事を見る」ということ。
現実の社会では、正解はない。「正解はないが、さまざまな見方がある」という原理原則を押さえておく。
知に向き合う姿勢には、謙虚さが大切。
知に向き合う謙虚さがあれば、「さまざまな視点」「さまざまな意見や見方」があることを許容できる。
知に向き合う謙虚さがあれば、「さまざまな視点」「さまざまな意見や見方」があることを許容できる。
温故知新。古い情報には、新しいことへの示唆がふんだんに溜め込まれている。
さまざまなものを読み、情報を集めるというのは、それが持っている「概念」を、自分の中に蓄積していくこと。
さまざまなものを読み、情報を集めるというのは、それが持っている「概念」を、自分の中に蓄積していくこと。
「概念」とは、「『さまざまな情報』がひとつの物語や順序によってまとめられ、ひとつの『世界』のようになっているもの」。
小学校の国語の授業で、「作者はこの文章で何を書こうとしたのですか」と答えさせる課題の、この「何を書こうとしたのか」が、要するに「概念」。
小学校の国語の授業で、「作者はこの文章で何を書こうとしたのですか」と答えさせる課題の、この「何を書こうとしたのか」が、要するに「概念」。
◇佐々木氏が、読んだ記事を毎朝SNSに投稿する目的
・純然たるシェアの精神
ネットが普及した評判社会では「ギバー」が得をする
・情報を集める「精神的な強制力」が生じる
情報発信を毎日の約束にしていると、情報をつねに集め、新鮮なものに触れることが、強制力をともなった日課になる
・過去に読んだ記事を見つけやすくなる
ツイログなどで後から検索できる
・純然たるシェアの精神
ネットが普及した評判社会では「ギバー」が得をする
・情報を集める「精神的な強制力」が生じる
情報発信を毎日の約束にしていると、情報をつねに集め、新鮮なものに触れることが、強制力をともなった日課になる
・過去に読んだ記事を見つけやすくなる
ツイログなどで後から検索できる
◇本を読む目的
本を読むのはどこまでいっても「自分のため」、自分の頭脳にさまざまな教養や豊かな情感や考える力を蓄積していくため。
ミステリーでも、漫画でも、それが「いい本」であれば自分のための蓄積になる。
「学び」であるのと同時に「娯楽」でもあり、自分の人生に蓄積していく。
本を読む行為は強制ではない。自由に本を読めばいい。
読書を「勉強の本」「娯楽の本」と分けてバランスを考えるのではなく、勉強の本も娯楽の本も、すべて「自分にとって楽しみな本」に統合していく考えに持っていけば、読書はぐんと楽しくなる。
本を読むのはどこまでいっても「自分のため」、自分の頭脳にさまざまな教養や豊かな情感や考える力を蓄積していくため。
ミステリーでも、漫画でも、それが「いい本」であれば自分のための蓄積になる。
「学び」であるのと同時に「娯楽」でもあり、自分の人生に蓄積していく。
本を読む行為は強制ではない。自由に本を読めばいい。
読書を「勉強の本」「娯楽の本」と分けてバランスを考えるのではなく、勉強の本も娯楽の本も、すべて「自分にとって楽しみな本」に統合していく考えに持っていけば、読書はぐんと楽しくなる。
◇本の読み方
付箋やハイライト機能を使い、気になる文章をチェック。
抽象的で難しそうな部分こそ、丁寧に熟読。
メモアプリに、重要部分をコピペして整理。
その文章の何に感銘を受けたか、短い覚書を一緒に書く(「面白かった」のようなふわっとした感想ではなく具体的に書く)。
関係する本を芋づる式に次々読む。
付箋やハイライト機能を使い、気になる文章をチェック。
抽象的で難しそうな部分こそ、丁寧に熟読。
メモアプリに、重要部分をコピペして整理。
その文章の何に感銘を受けたか、短い覚書を一緒に書く(「面白かった」のようなふわっとした感想ではなく具体的に書く)。
関係する本を芋づる式に次々読む。
読むことで得た「知識や視点」から「概念」をつかみ、「世界観」をスケッチし、それを「知肉」にする
◇「知肉」を育てる4つのステップ
①気になるところを「メモする」
②メモから「概念をつかむ」
③概念を集めて「世界観をスケッチする」
④世界観から「知肉を育てる」
頭の中の「さまざまな概念」を結びつけて「世界観」や「知肉」にしてくれるのは、わたしの中の「無意識の領域」。
「無意識の領域」で、突如として情報と情報が衝突して発火し、「新たな視点」が降って湧いたように浮かび上がってくる。
①「コンピューターに保存」された情報は、乱雑なままで置いておく
②そこから「概念」を抽出して、「頭の中に保存」しておく
③何かのニュースや出来事や思考をきっかけに、頭の中に保存してある「概念」が、「ふっと思い出し」で登場してくる
④それらの「概念」が、「無意識の領域のコビトさんたち」によってさまざまに結びつけられ、「世界観」と「知肉」が「舞い降り」てくれる
「散漫力」という新しい姿勢
無理に集中しようとするのではなく、あえて「散漫さ」を逆活用することで、じつは生産性を高めることができる。
「散漫力」を活かすことで、「無意識の領域のコビトさんたち」も素晴らしく働いてくれるようになる。
新しいアイディアや発想を「舞い降り」させるためには、頭の中に「きれいでまっさらな」場所をつくること。
無理に集中しようとしすぎない。「舞い降り」は、集中していないときにこそ、やってきてくれる。
②メモから「概念をつかむ」
③概念を集めて「世界観をスケッチする」
④世界観から「知肉を育てる」
頭の中の「さまざまな概念」を結びつけて「世界観」や「知肉」にしてくれるのは、わたしの中の「無意識の領域」。
「無意識の領域」で、突如として情報と情報が衝突して発火し、「新たな視点」が降って湧いたように浮かび上がってくる。
①「コンピューターに保存」された情報は、乱雑なままで置いておく
②そこから「概念」を抽出して、「頭の中に保存」しておく
③何かのニュースや出来事や思考をきっかけに、頭の中に保存してある「概念」が、「ふっと思い出し」で登場してくる
④それらの「概念」が、「無意識の領域のコビトさんたち」によってさまざまに結びつけられ、「世界観」と「知肉」が「舞い降り」てくれる
「散漫力」という新しい姿勢
無理に集中しようとするのではなく、あえて「散漫さ」を逆活用することで、じつは生産性を高めることができる。
「散漫力」を活かすことで、「無意識の領域のコビトさんたち」も素晴らしく働いてくれるようになる。
新しいアイディアや発想を「舞い降り」させるためには、頭の中に「きれいでまっさらな」場所をつくること。
無理に集中しようとしすぎない。「舞い降り」は、集中していないときにこそ、やってきてくれる。