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前2作は偉大でしたが、3作目も期待を裏切らない内容です。
すっかり陳腐化した前2作のケーススタディーを衰退する条件は何かという視点でアップデートしています。よくできた続編です。
身の丈以上の成長・拡大は悪です。現実をよく把握し、一貫性のある概念のもと、目標に向かって、ぶれることなく、着実に進むことが大事です。
■衰退の五段階
1. 成功から生まれる傲慢
自信過剰になる。万能だと勘違いする。
2. 規律なき拡大路線
背伸びをする。周りも期待し、持ち上げ、煽る。
3. リスクと問題の否認
不都合な事柄には目を背け、都合良く解釈する。
4. 一発逆転策の追及
夢をもう一度。革新に賭ける。大型M&A、外部から経営者招聘、等
5. 屈服と凡庸な企業への転落か消滅
現金が尽きて完全に再起不能に。
■回復と再生に成功した企業の言葉から、備忘録
「IBMでの約十年間に、わたしは企業文化が経営のひとつの側面などではないと理解するようになった。ひとつの側面ではなく、経営そのものなのだ」(ルイス・ガースナー)
「親切な人を雇って販売方法を教えることはできるが、販売のプロを雇って親切になるよう教えることはできない」(ブレーク・ノードストローム)
ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階/ジェームズ・C・コリンズ(James C. Collins)
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