自分がチンパンジーではなくて、なんとありがたいことか!
これは本書の最後の一文。読み終わったときの感想は、まさにこんな感じです。
著者の専門は脳神経科学。著書に「社会的脳(The Social Brains)」などもあります。
虚構と現実の認知力のお陰で生きるためには正確に情報を捉えるだけでいいのに人は虚構(映画や小説)に耽る、「心の理論」によって他者の願望・意図・心的状態を推測する、他者の情動を読み取り苦痛や喜びを共感する、芸術を鑑賞する、など人間のユニークさを脳機能の科学的分析などに基づいて明らかにしていきます。
人が社会的な心を生み出すのはなぜか。もともとは捕食者に食べられるのを避けるためにとった行動だという。社会集団をつくって助け合わなければ、恐竜とかに食べられちゃう、というわけです。確かに、いまでも学校周辺で傷害事件などがあると集団登下校しますね。
情報社会でも、というか情報社会ではなおさら、社会的な関係って重要になりそうです。
人間らしさとはなにか?―人間のユニークさを明かす科学の最前線/マイケル・S. ガザニガ
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◇参照:「ソーシャルブレインズ入門」