「バフェットの財務諸表を読む力」 | Jiro's memorandum

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泉治郎の備忘録 読書の感想や備忘録 ※ネタバレ注意
【経歴】 日本株アナリスト、投資銀行、ネットメディア経営企画、教育事業経営、人材アドバイザー、新聞社経営管理、トライアスリート

★★★☆☆

グレアムにバリュー投資を学んだバフェットは、①いくら割安でも倒産して損を出すケースがあること、②(割安が是正されて)上昇した株を売却した後その株がさらに上昇し続けるケースがあること、などから単なるバリュー株ではなく永続的競争優位性を持つ企業を選別するようになった。

その永続的競争優位性を持つ企業を財務諸表から見極めるポイントを解説。案外内容は薄い本です。


一般論と違う視点として、以下3点備忘録

・研究開発費 (一般的に多いほうが優良企業・成長企業と評価される)
多額の研究開発費を要する会社は、競争優位性に先天的な欠陥を内包している。短期間で優位性を失うリスクがある(例えば医薬品の特許切れ)。研究開発費の必要がない企業のほうが永続的競争優位性がある。

・流動比率 (一般的に高いほうが安定企業と評価される)
永続的競争優位性を持つ企業の流動比率は、しばしば1を下回る。収益性の高い会社は流動負債の支払いに滞ることはないから多額の流動資産を蓄えておく必要はない。優良企業は有り余る収益を配当や自社株買いにまわす。

・総資産利益率 (一般的に高いほうが優良企業と評価される)
あまりに高い総資産利益率は、競争優位性の脆弱さを表している場合がある。業界への参入コストが著しく低い可能性がある。


その他、永続的競争優位性を判断するポイント

・ROEが高い  ・粗利益率が高い  ・販管費が一貫して低い  ・減価償却費も少ないほうがいい  ・純利益が右肩上がり  ・長期借入金がゼロもしくは小額  ・優先株を発行していない  ・内部留保が多い  ・自己株が多い  ・売掛金の売上比率が低い  、など。


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「バフェットの銘柄選択術」



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