「トヨタ生産方式」 | Jiro's memorandum

Jiro's memorandum

泉治郎の備忘録 読書の感想や備忘録 ※ネタバレ注意
【経歴】 日本株アナリスト、投資銀行、ネットメディア経営企画、教育事業経営、人材アドバイザー、新聞社経営管理、トライアスリート

★★★★☆

「ジャスト・イン・タイム」とか「かんばん」とか、何となく分かっているつもりだったが。この本を読んで理解が飛躍的に高まったし、(1978年に書かれた本だが)現在のビジネスや自分の仕事にもヒントになった。

トヨタ生産方式の本質を一言で言うと「つくり過ぎないこと」ではないだろうか。アメリカ(もしくはフォード型)の生産方式が量とスピードを追求するのに対し、トヨタ生産方式は「必要な品物を、必要なときに、必要な量だけ」という発想。そうすれば、当然在庫の無駄は減るし、作業の無駄も同様に効率化され、とにかく余計なことはやらなくてすむ。また、必要な量しか作らないので自ずと不良品を減らす努力がなされる。高性能の機械を導入すれば良いというわけではなく、(「自動化」ではなく)人の知恵を含めた「自働化」が求められる。


一般的な事務仕事に当てはめてみてもこういう発想はすごく重要だと思う。まさに「仮説思考」に繋がると思うが、やたら大量の情報を集めたりなんでもかんでも最新の情報を追いかけたりするのではなく、現状の問題は何か?という仮説を立てて、必要な情報を、必要なときに、必要な量だけ(判断する上で多すぎず少なすぎない)集めて検討することが真の効率化と高い成果に結びつくのだと思う。



トヨタ生産方式―脱規模の経営をめざして/大野 耐一

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「ザ・ゴール」に書いてあったことがすごく思い出された。こちらとあわせて読むと理解が深まるのではないでしょうか。

ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か/エリヤフ ゴールドラット

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