★★★☆☆
「成功企業が陥った戦略ミステイクの教訓」について、GM、ゼロックス、ミラービール、AT&T、リーバイス、DEC、クレスト、バーガーキング、ブリヂストン、などのケーススタディを使って解説。
本書が一番いいたいのは、
・フォーカスする、独自性を出す、差別化する
と言ったこと。この点に関しては、本書の著者ジャック・トラウトが共著となっている「ポジショニング戦略」や「フォーカス」のほうがお薦め。
その他の教訓としては、
・自社の成功の原点や本質を忘れない
・(特に短期の)成長にこだわってはいけない
・現場の情報を重視する
・競合を過小評価しない
・確立したポジションやブランドを大切にする
・小規模な競合は小さいうちにたたく
・大成功していると自信過剰にならない
・最高の商品が最後には勝つと思ってはいけない(最初に参入した商品が強い)
など。
いずれも当たり前のことだが、失敗を犯してしまう企業が多いことも事実。成長に対する考え方については賛否両論あるかもしれないが。結構納得。
「企業には、是が非でも成長しなければならない必要などない。だが企業は、是が非でも成長したい、と思ってしまうのだ。」(ミルトン・フリードマン) 成長したいという望みこそ、多くの企業がダメになる最大の理由である。成長は、あくまでも物事を正しく行った結果にすぎない。成長することそれ自体に何の意味もない。いや成長は、企業が不可能な目標を立ててしまう元凶といっていい。P.196
大失敗!―成功企業が陥った戦略ミステイクの教訓/ジャック トラウト
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