いつの間にか、店は | すずめがチュン

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アケノさんを取りまく風景をおとどけしてます。











2014/7/10 撮影

満席になっていた、


「 手がすいたら、私も 話ききたい」 と


言ってた妹も、有難いことだが、


 次々と出されるオーダーに、厨房から


  出てこれない、



それにしても、満席とは!


 これも・・・・きっと、G効果?



肉食、お酒、タバコ、全部を止めて久しいと


 言われる Gさんに、


  「 何故止めたんですか?」 と聞くと、


   答えがない、



 一呼吸おいて、


  そんなわかりきったことを、という感じで、


   私を見て、


 「 ぼくは、酒も、肉も大好きなんですよ、


   毎日でも食えますよ・・・・


    タバコもね、」


  そう言いながら、


  さっきから、タバコを喫っているSくんの顔を


 チラっと見た、



 それが答え?


  なるほど、止められるなら、それがいいに決まってる、


   ただ、それだけのこと、



 ほんとにそうだ・・・・・S君も、そのうち


  タバコ止めるだろうな、きっと!


   そんな風に思わせる、 チラッでした、



 話しは 飛び飛びで、慣れてない私は


  時々、話の途中で迷子になる、



 今と、異次元の世界を自在に


  行ったり、戻ったりしながら展開してゆく


  Gさんの話は、


   本を読んでるようなわけにはいかない、



  途中で、まてよ、え~と、これは?


   なんていう時間などない、


  どんどん、彼のペースで進んでいくのだから



   わからないコトは、とりあえず


  頭の上にのっけて、遅れないようについてゆく、


   それしかない、


   というのが、だんだん わかってくる



 「 藤田嗣治に会った時ね・・・・」


  という話になった、


   もちろん、非物質の 藤田嗣治画伯だが



 画伯を助手席に乗せ、


   どこかを、ひたすら走り続けて、


    いた時の事


     

 「 急に、画伯が、ここで止めろ!と言ってね」


  それからの三時間あまり、


    画伯は、みじろぎもせず、じ~っと、


   前を見据えたまま、


     ひとことも話さず、坐りつづけたそうで、


 「 自分も、そこを離れる訳にもいかないから、


   おなじように、三時間・・・・・座ってたよ」 と、


    すると、


   

 「 突然、もういいから、クルマ出してくれ、て言うんだ」


  Gさんは、


   なにが何だか、訳がわからなかったそうですが、



  後日、あるところで、


     一枚の絵を見ることになります、


    それは、画伯とクルマの中から見た、あの風景が


     見事に再現された、


      正に、その絵だったそうです、



 「 天才なんて言われる人は、みんな乗ってるよ」


  とGさん、


   何に?


    UFОに、と


 

 「 ダリの船は、オレンジだったな、嗣治のはこんな」


   Gさんの指差した色は、


    少し緑がかった、きれいな水色でした、


  一緒にのったんですかね、


  しばらくして、Gさんは、


    来た時と同じように、


   フワリと立ち上がると、「じゃ・・・」


    と言って帰っていきました、



 ダレかに?似てる・・・・いや、なにかに?


   ず~っと感じてたけど、


    やっと、わかった、


    トトロだ・・・・


     あ、ごめんなさい・・・・




      つづく