朝から、雨がふってる、
予想外の寒さに、おととい慌てて出して
廊下で、焚いていたストーブも、
また、しまってある、
「 きょうは、あったかいね~!」
「 うん・・・・」
「 何度くらいだろ?」
「おとといと、10度違うって言ってたぞ・・・」
「 ほんと、10度も・・・」
「 ・・・・おい、きょうは、何曜日だ、」
「 何曜日って・・・カレンダー見てんじゃないの?」
「 ・・・・だから、なんよう・・・」
「 月曜日!」
まいにちが日曜日の、年金夫婦、
日曜日のつぎが、月曜日、
その日曜日が、時々わからなくなる、
決して、呆けてるわけではないが、
「 きょう、生ゴミ出したでしょ、」
「あ、そうか」
カレンダーに赤ペンで、なにやら書き込むと、
着替えはじめる、モアイさん、
何処かに でかけるらしい、
ほぼ毎日、おんなじスケジュールで
規則正しい、
そして、毎日でかける、
「 帰りでいいから、薬、うけとってきて、」
「 ああ、・・・・」
と出て行った、
さて、・・・・・
ナニしよう・・・・
とりあえず、お茶でも一杯
ゆっくり、飲んで・・・もう一杯、
マグカップに注いで、二階へ行く、
さっきまでの頭痛が、なくなっている、
「 あれ、いつの間に・・・・」
「 ほら、治ったでしょ、やっぱりね」
「 ほんとにね、・・・というか、この頃よく・・」
「 現れるって?」
「 うん、どうして 」
「 話しかけてるでしょ、しょっちゅう、」
「 あなたに?」
「 そう、私に・・・」
「 かもしれない、なにしろヒマだから 」
「 ヒマで、いいじゃない」
「 いいよね、」
「 いいの、で、身体の調子どぉ?・・良くなった?」
「 良くなった!」
「 ほらね、言ったとおりだ」
「 .身体の時間に合わせる、ね」
「 そう、やっと、それができる時がきたんだから」
「 お蔭さまで」
「 薬もあんまり、いらなくなったでしょ」
「 殆ど・・・・、あんなに飲んでたのにね、鎮痛剤、」
「 よかったねぇ~・・・」
「 ねぇ~・・・不思議!
やったのは、時間を気にしない、これだけなのに」
「効果抜群、だったね 、やるの むつかしかった?」
「 最初はね、・・・・・やっぱり、決まった時間に
あれやらなきゃ、とか・・・・もうこんな時間とか」
「 気になるのね、」
「 どうしても、やらなきゃならないこともあったり」
「 それも・・・そうでもないんだけどね」
「 そうかな・・・・だから つい、具合悪い時は、薬飲んで
そっちの方を優先させるわけ」
「 それが、よくなかったのよ」
「 そう・・・」
「 でも、ついにそれを止めたんだから」
「 ねぇ~よくできたよね」
「 正解だったでしょ」
「 大正解!」
「 で、今はどんな感じ?」
「 そりゃ~もう、時間を・・・」
「 気にしない生活?」
「 もっと先、時間を忘れた生活!」
「 いいね~、みんなに勧めたいよね」
「 それは、なかなかね、若い人はまだ仕事があるし、
子どもさんいたり・・・ムリ・・・かな」
「 タマにはいいでしょ、週一とか、いいよ~」
「 そりゃね、生まれ変わったような 気分になれる!」
「 時計を忘れるんだもんね・・・・・」
「 忘れてはじめて、どんなに時間に、しばられてたか
わかる、」
「 そりゃそうだ、みんな一日に何回、時間みてるか 」
「 気にもしてないけどね・・・」
「 時計に合わせて生きてる」
「 身体、ムリしてるんだろうね 」
「 そうだね」
「 せめて、時々は身体のほうに合わせてあげなきゃね」
「 時計わすれて」
つづく