「 変わってたといえば、・・・・ | すずめがチュン

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アケノさんを取りまく風景をおとどけしてます。











2014/7/10 撮影

ボクは、小さい頃、


こんな風に思ってたんですよ・・・・・なぜなのか、


わからないんだけど 」


  「 どんな風に? 」



「 自分から、見えるとこにいる人は、動いてるけど、


 見えなくなった途端に、


 止まってるんじゃないかって、」


  「 え、どういうコト?」


「 たとえば、 そこから、じゃね、て出て行って 戸閉める、


  見えなくなる、で動かなくなる 」


  「 静止画面みたいに、ってこと?」


「 まぁ、そういうこと 」



  「 おかしい~,ね、ね」


 と妹に聞かれて、すぐに返事ができない、


  まるで、おんなじだったから!


  自分の小さい頃と、



     「 おどろいたぁ!・・・いるんだ、おんなじコト


      考えてた子! 」


「 え、そうなんですか、お姉さんも? 」


     「 そぉ!、私の場合は、止まるじゃなくて、


      消えてるんじゃないか、と思ってたけどね 」


   「 ヘンなの、そんなコト考える子いないよ~」


 「 アミも、そう思ってたよ!」


 なんと、もう一人いた、カウンターの中に、


    三人目の・・・ヘンな子!


      「アミちゃんも、いなくなると思ってた?」


 「 少し、違ってるけど、見えないトコで休んでると思ってた、


      「 そうそう、それも思ったコトがある、


        出番が終わった 役者さんみたいにね 」


 「 そぉ!」


「で、いつから、そうじゃないと、思い出したの?」


 「 従妹の タカくんに、いじめられるようになってから・・・・」


   「 お姫様じゃないと、わかったんだ」


 「そぉ、」


   「 お姉ちゃんは、いつまで思ってたの?」


       「 けっこう、大きくなるまでよ・・・・・



   「もっと、ヘンな子だ」



「 ボクは、結婚するまで思ってましたよ、」


   「 やっぱりね、いちばんヘンな子・・・」


   と、妹が言った、


  

 滅多にいないと思ってたのに、三人もいた、

 

  アミちゃんは、小さい頃から、不思議なモノを


   よく見る子だったから、多少変わってても、


  そうかな、くらいだけど、



 S君も・・・・しかも、ずい分大きくなるまでだ、


  この、小さな空間の中に、おんなじような人間が三人もいる、


   なんだか愉快!



「 ボクの家はね、面白いんですよ!」


   「 なにが?」


「 電気けして寝るでしょ、すぐね、音がし出すんですよ」


   「 ピシピシって、ラップ音とかでしょ、」


「 違う、ガチャガチャ」


   「 なに、それ」


「 茶碗 あらう,音だと思う 」


   「 え、どうして!」


「 お母ちゃんがね、去年八月に亡くなったんだけど、


 洗ってるわけよ」


   「・・・・・・・」


「 いや、ほんとに、朝になったら洗ってあった、


 というんじゃないけど・・・・・・


 洗いなさい!って言ってるわけ」


   「 ハハハ、洗いなさいよ」


「 うん・・・・・・」


       「 綺麗好きな、お母さんだったんだ」


「 この間なんか、湿布の匂いがしたな~、貼ってないのに、」


  ちょうど、首が痛かった時で・・・、」


   「 お母さん、貼りなさいって言ってたんじゃないの」


       「そうだね~ きっと、 貼った?」


「 いや、そのまま寝た 」


   「・・・・・・・」


「 でも不思議! 次の日は、首の痛みがとれてたもんね!」


   「 貼ってくれたんだ!」


       「 お母さんがね・・・・・有難いね~、親って」


   「 茶碗、洗いなさいよ、」


       「 そうそう、洗いなさい、」



 楽しい時間は、あっという間に過ぎる  


お腹も、心も満ち足りて、家路についたのは


 十二時をすぎた頃、



 その夜、


S君の家の、台所で、音がしたかどうか、


 次に会った時は、たずねてみよう、



 次の日の夜、ケイさんから電話があった、


  夜の電話は、心配になる、


 「 もしもし・・・・お母さん、」


   「 うん、なんかあった?」


 「 そうじゃないんだけど、マルちゃんがね、」


   「うん、」


 「 いまね、おもしろいこと言うのよ、お母さんが


  教えたのかな、と思って」


   「なに?」


 「 ママ、マルちゃんね、いないとおもったら、いないんだよ」


  …て言うのよ、ね、おかしいでしょ」


   「 へぇ~、お母さん言ってない、そんな話しないよ


    ちっちゃい子に、」


 「 ねぇ~・・・・もうひとつ、あるの、笑うよ」


   「 なに なに」


 「 地球もね、ないとおもったら、ないんだよ、・・・だって」


   「 ハハハ、それは可笑しい 」



  地球が、わかるんでしょうか、


   マルネ、4歳6か月、


  たしか、今まで行ったとこで、一番遠いところは、


   福岡?


  九州出てないぞ、



   マルちゃんにも、


  話しかけてる人が、ダレか


   いるのかな・・・もしかして。


  




   つづく