「 とんでもない トコまで、行ってきたのね」 | すずめがチュン

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アケノさんを取りまく風景をおとどけしてます。











2014/7/10 撮影

 「うん、」


「 そのまま 宇宙に、飛び出してったとか? 」


 「 ちょっと期待したけど、 そうは、上手く いかないよね、


  また、人間にもどってた、



  笠かむって、りんを鳴らしながら、歩いてるお坊さんに、


   黒いころも着て、歩いてたよ、


   リ~ン、て鳴ったとたんに、涙がでて・・・


 あ~・・・、そうだった、って、自分の思い出みたいに、


   なつかし~い気持ちで、一杯になって・・・ 」



「 その お坊さんて、自分だったのかな?」


 「 そうだと思う・・・・、


   こんなコト、してたな~って、感じたけど、へんよね、



  次はね、・・・可笑しいよぉ、ゴリラ!」


「 ゴリラが見えたの ? 」


 「 見えたんじゃなくて、ゴリラだったの、 私が、


   なってたのよ、ゴリラに、・・・・


  森の中に すわってた、


   脇を チョロチョロ 小川が流れてるところで、


  ひとり、じゃなかった、一匹?で、の~んびりと下向いてね、」



「 へぇ~それで、ゴリラになってる気持ちってどうなの?」


 「 もうね、平和!、しあわせ~って感じなの、・・・


    の~んびりしてね・・・・


   あんな気持ちになったこと、ないなぁ~・・・ 」



  そりゃそうだ!


   せっかく ここに帰ってきても、変わらず一日 動いては、


    また、せかせか帰ってゆくひとだもの、


  

「 ゴリラが、うらやましいとか?」


  「 ちょっとね、」


「 タマには、おれみたいに、の~んびりすれば・・て事なのよ、


 忙しくて、疲れて、もう・・いっぱい、いっぱいって時は、


  ゴリラを思い出す、 どうよ、」



  「 ははは、いいかも 、


     あそうか・・・、じゃ次に見えたのも、そういう事なんだ、


   真ん中が くぼんだ、大きな石があってね、


    きれいな青い水が入ってるんだけど、


     湧き水のようで、二杯ものんだ、 おいしかったよ!」



「うん、そういう事だろうね、


  出されたモノは、食べたり、飲んだりした方がいいんだって、


   私も、ニンジン食べたし、 」


  「 ケイちゃんは、ハーブティ飲んだんでしょ」


「 なんか、元気がでてきた感じ、するでしょ」


  「  うん、寝てはいないんだけど、めいっぱい、ぐっすり寝たって感じ、


     すごくスッキリした 、」



「 うんうん、スッキリする、 でも どうしてかな、


   向こうの世界のは、なんでも 美味しいのよ!


      ・・・・・不思議に、 」


「 ふしぎだね 」



 メモは、残り 二枚になってる、



「 これは、木?」


  「 そう、ご神木だと思う、


    ほら、鹿児島神宮の、石段の横にある、


     大きな節のある、しめ縄を張った 大楠、


    あれを見上げてた!


     でも、辺りは、まだ森で、お社もなんにも


     なかったよ 」



「 神宮が、できる前だったとか! 」


   「 そうかもね、・・・


     そうか、最初は、こんな風だったんだ・・・


     て思って見てたら、


    今の神宮に、変わって、


      巫女さんが、参道を歩くのが見えて、


      お社も、あったよ 」


「 へ~ぇ、 昔の神宮と、今のを見たんだ!


   スゴいじゃない、 よくお詣りしてるから ねぇ」



   「 そうですよ、 皆さんの事も、ちゃ~んとね、


    お願いしてますからね、


    あ、そうだ! 最後は ノニさんが 出てきた 」



何故に、ノニさんが、


   「 だから、ねぇ、・・・駐車場にいる ノニさんが見えたんで、


     あ、今帰ってきたんだ、って思ったんだけど、


    帰ってないよね・・・・」


「 まだよ、で、ノニさん 何してた?」


   「 トランク 開けて、なんか探してた、


    でね、ちょっと離れた所に、おじさんと、おばさんがいるのよ」


「 知ってる人?」


   「 ううん、小柄で、ちょっと小太りな感じの、優しそ~なおじさん、


    おばさんもね、気の好さそうな、


    でね、二人して、あたしに、こっちこっちって、手招きするの」


「ダレかなぁ・・・」


   「あのさ、 お母さんを、小さい頃、かわいがってくれてた、おじさんとか、


      ・・・・いない?」


「いない・・・と思う、 なんで、お母さんを、と思うの?」


   「 なぜかな、そんな気がしたから、  クリーニング関係とか」


「 あ、今、あたしもそう感じたんだけど、 ひょっとして、


  あのおじさんかなって、・・・・・クリーニングというのは、


   どうして、わかった?」


  「 なんとなく、そんな気がしたの、そうなの?」


「 その人しかいないのよ・・・だってね、」



 小さい頃の私は、今時ちょっとお目にかかれないくらいの、


  暗~い、 陰気な子でして、


 幼稚園に行っても、ダレとも遊べない、


  みんなの目が気になって、お弁当さえ食べない、


 すみっこで、ひとり遊びしてるような子だったんです、


  こんな子の、どこがいいのか、


 不思議に、とっても可愛がってくれてたのが、


  この おじさん、


 クリーニング屋さんでした、


  父の友人で、配達にくるといつもゆっくり、


 お茶飲んで、遊んで帰ってましたが、


  そのおじさんが・・・・どうして?



「 いちばん母さんに似てるもん 」


だから、ノニさんのガイドに?


    そうだったんですか・・・、


   ありがとう!


  マルミヤのおじさん、


  


 

    つづく