「 そうかな!え、嬉しい!」 | すずめがチュン

すずめがチュン

アケノさんを取りまく風景をおとどけしてます。











2014/7/10 撮影

 ほんとに、嬉しそうだ、


食べかけの 煎餅を、口にくわえたまま、


 ガッツポーズを、二回もするほど、



「 どこの、お姫様だろうね?」


 「ね、 知りたいけど、すぐ消えたからねぇ、


  で、いきなり、きれいな緑の丘に変わってさ 」


「つぎの、ヴィジョン?」


 「そう、 丘のず~っと上の方に、


  ブロンドでショートカットの、女の子がいた、


   12~13歳くらいかな、白のブラウスに、


 紺色っぽいジャンバースカート、っていうの?、ほら」



「わかった!アルプスでしょ、民族衣装のね」


 「 そうだと思う、」


「 へぇ~~・・・、かわいかったでしょ」


 「羊もいたよね!、下の方に 」


 ヨーデルでも唄っていたのかな、そのアルプスの女の子、


  オモシロイなぁ~



「まるで、ハイジだね!」


  「うん、私もそう思った、でも、すぐ消えるのよね、」


   

「あ、やっぱり・・・、で、次は?」


  「これは、スゴかったよ!、 アフリカ!、


   ・・・だと思う、


   ゾウが見えたから、遠くに、シルエットで、


    あ、アフリカだ!、と思って、


  そしたら、火が見えて、たき火してるようなね、


    よくみたら、20人くらいの人が、ま~るく、輪になって


    踊ってんのよ、」


「なんだろ?、儀式かな?」


  「さあ・・、でも、 とっても楽しそうでさ、


    いっしょに踊りたいな、と思ったもん、


   いつの間にか、踊ってたんだよね、私も」


「へぇ~、 そこ入って、いっしょに」


  「 うん、」 と言って踊ってみせた、



  踊るの 大好き、今も週一で、フラ教室に通ってるくらいだから、


   ほんとに踊ったんだろうね、



  「 ひとり、踊ってない人がいるのよ、アタマと腰にグルっと、いっぱい


   羽飾りをつけてて、なんか、こう・・・・石を持って、


   こっち向いてるんだけど、目はね、白目むいてた!、」


    と、これもやって見せた、



「へぇ~!・・・シャーマンかな?、それ儀式だよ、白目むいてた、っていうのは、


 トランス状態になってたのよ、 きっと、」



  「 でさ、その石なんだけど、


   なんか、見覚えあるような気がしてたんだけど、


   今、わかった!、


   マイカがお腹に入った時、石体神社にお詣りして、


   もらってきた、お守りの石!


   白と、黄と黄土色の、しましま模様の、


   あれだった! 」


「 ほう、 そうなの! じゃ、マイカちゃんは、アフリカからやって来た、と」


  「 そうかもしれない!」


「 アフリカかぁ~・・・」


  「 うん・・・」



   コーヒー好きのアイさんに釣られて、


   ふだん夜 飲まない コーヒーを飲んでしまった、



「一度ねちゃうと 朝まで、大丈夫!と言ってたけど、ほんとね!」


  「でしょう!」


   二人の寝息をたしかめ、また戻ってくると、


   アイさんは、メモの中から、四枚目を 取りだした、


    モンゴル、と書いてある、



「 次は、モンゴル?、」


  「そお! なんとそうなのよ、モンゴル」


「ふ~ん、 これは・・・・なに?、この丸っこいの、また、石とか?」


  「 ちがう、ちがう、 UFО!」


「へぇ~、UFО?」


  「 それがね、草原の上の方をスー、って飛んでて、


   モンゴルの人達が、二三人で、見てるの、


   ふつうの感じで、」


「 ふつう、って・・」


  「 だから 、あ、今日もとんでるね~、そうだね、って感じよ、


   ・・・思ったんだけど、


   ここでは、UFОは、しょっちゅう飛んでるんじゃないかな、


   ふつうに、でも、みんな他所の人には教えないの、


   みんなの 秘密で、UFОも、安心してやってくるみたいな」


「 はぁ~・・・」


  「 そんな感じだったもの、びっくりしてるようでもないし、


   怖がってもないように見えたよ 」


「 あるかもね、そんなトコも、」



  ケイさんは、よく見るみたいで、


   UFOの話も何度かきいたけど、


  アイさんからは、初めてのUFOばなしです、



  「 形はね・・・・あ、そうだ お母さんが飲んでる、薬、あの形」


   と言うと、丸いビスケット型の側面に窓を画きこんで、


  「 それが、チカッ、チカッて光るのよ、信号みたいに 」


「 それから?、」


  「それで終わり」


「 そのヴィジョン、もっと見たかったでしょ 」


  「 そうなのよ、でも 見れないのよね、あっという間に消えるから」


「でも、次からつぎへと、・・・よく覚えてたね~ 」


  「 うん!、自分でもびっくり、ガイドさんのお蔭かな」


 

 その後に見えたのは、チベットで、


  マニ車がまわり、


 山の中腹には、紐に結わえた 白や黄色の布が、


 風にはためいて いたそうで、



「 いいねぇ~、チベット・・・・」


 「 そう、 私もいいトコだなぁ~、


   空気がきれいだ~・・・・・と思ってると、



  霧の中にいてね 、霧になってた というか、自分が、


   それが、細~い、ちいさな銀の糸で、じつは、


ふわふわと、 雲の中に入ったり、


       空に浮かんだりしながら、


   最後は、光の中に入って行った、



     懐かし~い感じで、


   あ、自分はここから 来たんだな!


というのが わかったよ 」

 


 

つづく