ラオスールアンパバーンの旅(最終日)
3日目、いよいよ楽しかったルアンパバーンの町とも別れなければならない。 朝8時30分発の船は町から10Km離れた船着き場から出る、宿からは車で10分かかる。前日に場所を確認していたので宿を8時に出ても十分間に合うのだが余裕を持って少し早めにでた。窓口でフアイサーイまでの切符(290,000キープ、約1000バーツ)を買うときにパークベンとフアイサーイまでの二枚の切符をくれた。あとで分かったのだが、船は途中のパークベンで一泊して翌日にフアイサーイに向かうらしい。ここからは、対岸のエレファントキャンプやパークウー洞窟へ行く舟も出る。バークベンには4時ころ着いた。名前の通り、時速20kmとスローな走りです。パークベンの町はルアンパバーンとフアイサーイの中間にある村でスローボートの係留地になっていて、ホテルやゲストハウスが有り、以前はマリフアナやアヘンなども手に入ったそうだ。次の朝、8時に船はバークベンを出る。高台に有る宿から続々と宿泊客が船に乗り込んでくる。大きなリックサックを背負った西洋人バックパッカーが多い。それぞれにフアイサーイへ向かう者、ルアンパバーンへ向かう者と別れるがルアンパバーンへ行く人数が二倍多い。メコン川を船で旅して感じることだが、川の両岸に有る岩石を良く見ると水位2mのところで上下の岩の色が違うのです。水位が下がっている証拠なのです。チベット周辺のメコン川主流では1990年代から大規模なダム建設が始まり、既に数カ所が完成していて更に多くのダム建設が現在計画されています。また、ダム建設の他にも河川水運を目的とした岩礁破壊などで水質汚染や水量の低下などに依る漁獲漁の減少や農地の不毛化、生物の絶滅など環境破壊が心配です。以前、フアイサーイからルアンパバーンまで8時間の航行だったのが現在は2日間かかるのも水位の低下が原因です。ゆっくりと上流に向かって走る船の旅はエアコンも扇風機も無いが涼しくて乗り心地も最高だった。途中、突然の風雨で避難のために止まることも有りましたが、川の両岸に有るいろいろな形をした岩石や緑の樹木が茂る山並み、山の傾斜面に建てられた家屋、砂場で寝そべる牛や山羊、川で水遊びをする子どもたち、砂をすすぎ洗いして鉱石を採集する村人、網で漁をする人など、船から眺める風景は、人間と自然が一体となったような不思議な世界観でした。そんなことを考えながら乗っていたら、陽は西の空を夕焼け色に染めていた。フアイサーイに無事到着した。そこからチエンライへ行くには、トクトクで10分ぐらい走り、中国とタイ国が共同で建設した橋(第4タイ・ラオス友好橋、2013年開通)まで戻って出入国手続きを済ませて帰ってきます。手続きは夜10時まで行って居ますので十分間に合います。