20年に1度の伊勢神宮(三重県伊勢市)の式年遷宮は2日夜、新しい社殿にご神体を移す「遷御の儀」が内宮で営まれました。「浄闇(じょうあん)」と呼ばれる神聖な闇の中、絹のベールに包まれたご神体は、神職らによって現社殿の西隣に同じ規模で造られた新宮に納められました。
内宮には皇祖神の天照大神が祭られ、遷御の儀には臨時祭主の黒田清子様、鷹司大宮司ら神職約150人が束帯や衣冠など古式の装束に身を包んで奉仕されました。
午後6時、太鼓の音を合図に神職の一行が斎館を出て正殿へ。同8時、明かりが消された神域では、絹垣と呼ばれる絹の幕に囲まれたご神体が、新社殿に向けて出発し、太刀などの御装束神宝とともにとどこおりなく移されました。
皇族を代表して秋篠宮さまが参列され、安倍晋三首相も出席。各界の代表ら約3千人の特別奉拝者が特設席から見守られました。
内宮の一般参拝は、3日午前5時から再開されました。5日夜には、衣食住の神・豊受大神(とようけのおおみかみ)を祭る外宮でも遷御の儀が行われます。
遷御の儀の動画配信:伊勢神宮式年遷宮広報本部http://media.sengu.info/