人は、何度でもやり直せる。
               人は、どこからでも立ち上がれる。


この【自伝小説】を貫く、俺自身の、人間としての【普遍的テーマ】だ。

イタリアの詩人で、政治家でもあったダンテ・アリギエーリ……。
政治闘争の果て、裏切りに遭い、亡命を余儀なくされた。
激しい苦悩の中、精神の中で、ダンテが師と仰いでいた詩人【ヴィルギリウス】と共に【地獄】を旅し【煉獄】から【天国】へと向かう壮大な物語である【神曲】を執筆した。
この物語には、若くして亡くなったダンテの恋人【ベアトリーチェ】の存在も、心に大きな影響を与えている。

かの発明王【エジソン】は、小学校もまともに行ってない。

リンカーン大統領も、若き日より何度も、選挙で落選の連続、会社も倒産。そのうえ、彼女の死……。そしてノイローゼにまでなった。
それらを乗り越え、大統領になった。

大音楽家のベートーヴェンも、耳が聴こえなくなり、身内に裏切られ、経済的困窮と言う、最悪の状況のなかで、【第九】を創作した。

ケンタッキーフライドチキンの創始者、カーネルサンダースも、ケンタッキーフライドチキンを創るまでに、二度の自己破産をしている。

等々、数えあげればきりがないほど、偉大なことを成した人々は、必ずと言っていいほど、大きな【失敗】や【挫折】を経験している。

俺は、俺が【偉大だ】と言いたいわけではない、当然だが(笑)
ただ、【人間】そのものが【偉大】だと思っている。

人間だから、失敗することもあれば、挫折することもある。
大事なことは【その後】だ。
立ち直ろうとしても【世間の目】は、自分で思うよりも、厳しい。
特に、この国は【セカンドチャンス】を、あまり認めない傾向にあるようだ。
だから、立ち直ろうとしても、再び挫折する人は、少なくない。

俺も、そうだった。
一度、失った【信頼】は、並大抵の努力では取り戻せない。ましてや、【セカンドチャンスを認めない】傾向が強いこの国なら、なおさらのことだ。

仏法に【願兼於業(がんけんおごう)】と言う言葉がある。
意味は、平たく言うと【自らが願って、その姿、その行為をしながら、仏法の偉大さを証明する】旨の言葉だ。
言わば、すべての人々は、自らが願って、今の【人生(ドラマ)を演じる名役者】と言うことになる。
そして、何があろうと必ず、【Happy end】になる。

俺は、それを信じている……。

この小説の、第一部の中で、いかに俺がグレて、手が付けられないほどの人間になっても、ずっと祈り、信じ、陰で支えてくれた人々がいてくれたことを、俺は知っている。

その人々、そして何よりも、我が【師匠】には、感謝の念に絶えない。
その、すべての方々の【報恩】の思いから、記念すべき【12月2日】より、執筆を開始した。



いよいよ、【第二部】に突入するが、まったく順風満帆ではないどころか、さらに嵐が襲ってくる。

どうかこの【ろくでなし半生記】を読んで、元気になってほしい。
そうなって頂けると、作者として、これほどの喜びはないから……✨。



この曲↑↑↑は、1999年、KBS京都TVの深夜番組の、挿入歌として使用された。
その番組で俺の曲が、OPENING、挿入歌、ENDINGの、すべてで使用された。
セルフ・プロモートデビューするきっかけになった大切な曲で、俺も、自分の曲ながら、好きな曲だ。

俺は、多くの人々の【ドラマ】に出演する【名脇役】が、俺にとっての【主役】だ。

これからも、どうぞよろしく!
【第二部】も、お楽しみに……✨✨✨
             
                                                   by. 法太
俺はやっと【ステージ】と言う【憧れの場所】に、再び立つことができた。そして、音楽と言うものを【武器】にして、【何かを変えることができる】と言うことも知った。

約2年間の、アルミ缶の回収と【リサイクルLIVE】は、俺が予想もしてなかった【結果】を生んだ。



ある日の、リサイクルLIVEでのこと。
俺は毎回、このイベントに新しく参加してくれたバンドに、ステージの【トリ】をしてもらった。俺の思いに賛同してくれたことに、敬意を表してのことだ。
俺達の出番が終わり、外で一服してたら、メンバーの1人がやって来た。

『法太さん、スーツ姿の人が探してますよ。』

俺が行ってみると、そこにいたのは、新聞記者だった。
話を聞くと、この2年間の活動を、市役所の生活環境課の人々、市長までもが知っていて、注視していると言う。そこで、市役所の【生活環境課】の課長が、俺に会いたいと言っているので、2人に【対談】をしてもらって、新聞に掲載したいとのことだった。

俺は、そんなつもりで始めたんじゃないと、一応、ことの経緯を説明した後、断った。
ところが数日後、その俺のコメントが、新聞に掲載された。そこで仕方なく、市役所の人と会うことになった。



市役所のロビーに、【革ジャン&革パン】と言う、間違いなく【場違い】な男が1人………(笑)

応接室に案内され、生活環境課の課長と会い、話を聞いた。
すると、意外なことを知った。

これまで、ダンボールや古新聞の類いは、廃品回収をして、市役所に報告すると、市から補助金が出ていたが、アルミ缶には、補助金は出なかったらしい。それを俺達が、毎月1度回収し、【アルミ缶リサイクルLIVE】と言うものをやり始めたことで、アルミ缶の回収にも、補助金を出すことを検討中だと。
正直、何のことかよく解らない。
俺は、
『小学生の子供達の、行動を見て、やるようになっただけだ。』
と説明したが、とにかく、それを継続してきたこと、しかも青年が、【自発能動的】にそれを推し進めたと言う【行動】が、市に刺激を与える結果となり、市としても、黙っていられなくなった、と。

俺達の【地道な行動】は、【市の方針】さえ変えることさえできる、と言うことを知った。

その次のリサイクルLIVEには、生活環境課の課長がやって来た。
そして、イベントの途中でステージに立ち、感謝の言葉を伝えてくれた。

俺は正直、【こんなはずではなかった!】と思ったが、どうせ、何度もしくじった人生だ。こうなったら、やれるところまでやってみようと言う気持ちになった。

そこで、ボランティア団体を立ち上げた。
総勢70人の、大所帯……。

名前は、【草の根】にした。理由は……。


【上】からではなく【下】から。
しかも【底辺】どころか、その【裏側】を、否、陽の当たらない地面の中を、這いずり回るように生きてきた男の、1つの【答え】のように感じたからだ。


元【反社会勢力組織】の構成員で、元【薬中】のような男………。
そんな、ろくでなしの人生を生きてきた男が、ボランティア団体の【代表】か………。

これまでの【罪滅ぼし】には、ちょうどいいか…………(笑)

そう………。
諦めないかぎり、【少年の日の夢】は、終わらない……。

自伝小説【不良少年の唄】
【第一部 】 五章    完。
俺の、この街で初のLIVE……。
【アルミ缶リサイクルLIVE】…。
お客さんは、50人ほどだろうか……。
俺のバンドだけじゃ、とてもこんなにも集められてない。
俺の思いに賛同し、参加してくれた他のバンドのメンバー達に、【感謝】する俺がいた。

いくつかのバンドがステージを終え、もうすぐ俺達の出番。俺のバンドのメンバー達は、他のバンドのステージを観に行った。
楽屋で1人、座って出番を待つ……。

『やっと、この場所に辿り着いたなぁ………。』

ポロッと、独り言が出たと思ったら、突然、涙が溢れ出てきた。
故郷にいた頃、先輩達とバンドを始めて、【危なさがROCK】と教わり、それまでにも増して、酒、薬、喧嘩やバイクに明け暮れた……。
何人かの友達は、薬や、バイクの事故で【帰らぬ人】になった………。
行き場を失い、【反社会勢力組織】に身を置き、人生を捨ててた日々………。

その【組織】からも追い出され、【どっちつかずの半端者】と、自分を諦めた時………。
流れ着いたこの街で、ホームレスのような日々を生きてた夜………。
色んな人達に指をさされ、仕返しも出来ずに堪えた時………。

どんな仕事をしても続かず、喧嘩をしクビになり、キャットフードで生き延びた日々………。

もう【唄えない】と思った……。俺は、あのまま【死ぬ】と思った……。
それでもいいと思ってた……。

でも、今こうして振り返ってみれば、【諦めの心】の隣にはいつも【抵抗する心】がいた………。

捨てたくない!
諦めたくない!
このままの【ろくでなし】で、終わりたくない!

それが俺の【本音】だった……。
ただ、人と同じ【やり方】が嫌で、いつも【何か】を探してて………。
ずいぶんと、遠回りをしたかな……?
いや……。これが俺の【やり方】だったんだろう……。
多くの人達を、傷つけた……。
多くの奴らに、傷つけられた……。
なのに、懲りない俺……。それが俺の【やり方】……。

『法太さん!出番スよ!』

『うん。行こか。』

冷静に返事をして、ステージへ………。
タバコに火をつけ、マイクに向かって

『はじめまして。』

ドラムのカウント・フォー……。

あっという間に、ステージが終わった。

打ち上げの席。みんな、満足そうな顔してる。

『法太、次はいつ演る?』

『ごめん。何も考えられん。』

『そうやな。お疲れ!』

俺の【経緯】を知ってる連中は、優しかった。

焦るな、焦るな……。
【時間】は、たっぷりあるさ………。

そう、ゆっくりとしてられなくても、まだまだ先は、長いんだ。