俺の、この街で初のLIVE……。
【アルミ缶リサイクルLIVE】…。
お客さんは、50人ほどだろうか……。俺のバンドだけじゃ、とてもこんなにも集められてない。
俺の思いに賛同し、参加してくれた他のバンドのメンバー達に、【感謝】する俺がいた。
いくつかのバンドがステージを終え、もうすぐ俺達の出番。俺のバンドのメンバー達は、他のバンドのステージを観に行った。
楽屋で1人、座って出番を待つ……。
『やっと、この場所に辿り着いたなぁ………。』
ポロッと、独り言が出たと思ったら、突然、涙が溢れ出てきた。
故郷にいた頃、先輩達とバンドを始めて、【危なさがROCK】と教わり、それまでにも増して、酒、薬、喧嘩やバイクに明け暮れた……。
何人かの友達は、薬や、バイクの事故で【帰らぬ人】になった………。
行き場を失い、【反社会勢力組織】に身を置き、人生を捨ててた日々………。
その【組織】からも追い出され、【どっちつかずの半端者】と、自分を諦めた時………。
流れ着いたこの街で、ホームレスのような日々を生きてた夜………。
色んな人達に指をさされ、仕返しも出来ずに堪えた時………。
どんな仕事をしても続かず、喧嘩をしクビになり、キャットフードで生き延びた日々………。
もう【唄えない】と思った……。俺は、あのまま【死ぬ】と思った……。
それでもいいと思ってた……。
でも、今こうして振り返ってみれば、【諦めの心】の隣にはいつも【抵抗する心】がいた………。
捨てたくない!
諦めたくない!
このままの【ろくでなし】で、終わりたくない!
それが俺の【本音】だった……。
ただ、人と同じ【やり方】が嫌で、いつも【何か】を探してて………。
ずいぶんと、遠回りをしたかな……?
いや……。これが俺の【やり方】だったんだろう……。
多くの人達を、傷つけた……。
多くの奴らに、傷つけられた……。
なのに、懲りない俺……。それが俺の【やり方】……。
『法太さん!出番スよ!』
『うん。行こか。』
冷静に返事をして、ステージへ………。
タバコに火をつけ、マイクに向かって
『はじめまして。』
ドラムのカウント・フォー……。
あっという間に、ステージが終わった。
打ち上げの席。みんな、満足そうな顔してる。
『法太、次はいつ演る?』
『ごめん。何も考えられん。』
『そうやな。お疲れ!』
俺の【経緯】を知ってる連中は、優しかった。
焦るな、焦るな……。
【時間】は、たっぷりあるさ………。
そう、ゆっくりとしてられなくても、まだまだ先は、長いんだ。