『せんばマルシェ』
2024年に始まった川越の新しい動き。
仙波の地域イベントが始動。
仙波町の魅力を発信しようと市民有志が集まり、仙波町にてマルシェを定期開催。
川越の仙波で開催されている、仙波の魅力を伝えるイベントが、「せんばマルシェ」。
仙波氷川神社を会場として、地域の人が気軽に足を運べる地域のマルシェとして知られています。
仙波町の農家の農産物や飲食などの出店があります。
「せんばマルシェ」
2025年6月28日(土)
13:30〜16:30
小雨決行・雨天中止
仙波氷川神社境内
川越市仙波町4-19-1
【はじめに】
仙波氷川神社の境内(仙波町4丁目)での開催になります。
地元で採れた新鮮野菜の他、仙波関係者による様々な出店で彩ります!
【出店参加店】
・アトリエハマ
【花の鉢の販売】
季節の花の鉢を,販売致します。
仙波町二丁目のアトリエではフラワースクールを開き、本川越駅前には実店舗があり、観光案内所への花提供をしています。
・市川農園
【季節の野菜】
農薬、化学肥料を使用せず、自然の力を借りていろいろな野菜を育てています。
ジャガイモ、ニンニク他、その時採れた新鮮な野菜を販売する予定です。
・沖縄民謡唄者 小原浩輔
【三線の演奏】
14時〜 三線歴22年。沖縄ユニット『藍紅』を立ち上げ、津軽三味線、ブラジル音楽奏者達と共演。エイサー団体『舞弦鼓』の地謡担当。現在は琉球民謡協会教師を務めています。
・金子さんの野菜
【季節の野菜、多肉植物】
去年ご好評いただいた茶豆風味枝豆を今年もご用意致します。他にもズッキーニなども。当日朝、畑から直送の採れたての味をぜひ味わってみてください。
・川越igoまち倶楽部
【囲碁を普及活動】
囲碁の普及活動を行っています。
ちょっと囲碁体験してみませんか?子ども、初心者大歓迎!
基本ルールは意外に簡単!すぐに覚えて対局できます。
脳トレにも最適です!
・クオール薬局あすなろ店
【健康・薬・栄養の相談】
薬剤師による健康相談・お薬相談、管理栄養士による食事・栄養相談ができます。
薬、食事について疑問がありましたら、この機会にお尋ね下さい。
・小江戸川越夢ピアノ
【ストリートピアノ】
仙波氷川の杜に響き渡る、ピアノの美しい音色。さわやかな小鳥のさえずりとハーモニーを奏でながら、自由にストリートピアノをお弾きください。
・菅原出版
【花手水や野鳥の自作トレカ】
川越を歩き回って、カメラと写真で遊んでいます。
自作した花手水・野鳥カードの配布、ちょっと古い(50〜70年くらい)カメラの体験など。
・仙波書房
【書籍の販売、出版相談】
仙波町二丁目出身の出版社「仙波書房」です。
書籍『川越の建物 近代建築編・蔵造り編』を販売します。
書籍をつくりたい方向けに出版相談も行います。
・せんばマルシェ男声合唱団
【男声合唱】
15時〜(予定)男声合唱の愛唱曲を演奏致します。
出演・男声合唱団「イルカンパニーレ」有志、男声合唱愛好家など。
・せんば屋
【100円ペットボトル販売】
昔、氷川神社の前には、おばあちゃんがやっていたお団子屋がありました。
今日は、お団子の提供はおりませんが、境内の緑を愛で、ゆっくりとお過ごしください。1
・野村ファーム
【季節の野菜、ハチミツ】
季節の野菜、販売します。農薬、化学肥料を使わず野菜とお米を育てています。
ミツバチはダニ駆除剤を使用していません。非加熱ハチミツの試食と販売を行います。
・【川越山本naturefarm】
地域から排出される有機物などをできるだけ活用し、農薬や化学肥料を使用せず、地域循環型農業を実践しております。
養蜂、養鶏、果樹、バラ、ハーブ、野菜、米、とうもろこし、大豆など穀物も栽培しておりますが、
まだまだチャレンジ中。仙波町在住、畑は笠幡、4年目の新規就農者です。
・@KAWAGOE
103の花手水・with流木MARU
【花手水と流木アート展示】
仙波の花・野菜の「花手水」。
江戸末期の安政年間(170年前)の手水舎に、令和の花を飾ります。
海岸の流木を使った「流木アート」の世界感で、境内を彩ります。
【協賛】
医療法人財団献心会川越胃腸センター・クリニック
クオール薬局あすなろ店
【デザイン】
仙波書房
【主催】
せんばマルシェ実行委員会
代表 山田和弘
senbamarche@gmail.com
【お願い】
大変申し訳ございませんが、ご来場の皆様の駐車場はございません。
生活道路への駐車も、事故を未然に防ぐ為におやめ頂ければ幸いです。
近隣の駐車場、川越駅周辺の駐車場に置いて頂き、ご対応のほど宜しくお願い致します。
駐輪場は、ご用意しております。
せんばマルシェの会場となっているのが、仙波にある仙波氷川神社。
神社のすぐ裏手に国道16号が走る場所にありますが、境内は落ち着いた静謐な雰囲気が流れます。
境内には稲荷・八坂神社の末社や、川越まつりの仙波町の山車「仙波二郎安家」の保管庫、そして境内奥には遊具がいくつか設置してあります。
また、仙波氷川神社は、お彼岸のスポットとしても知られ、咲く時期になると多くの人が訪れます。
せんばマルシェは、2024年に仙波町2丁目にある「川越胃腸センター・クリニック」を会場として発足し、その後、病院から歩いてすぐの所にある仙波氷川神社に会場を移して開催されています。
(「川越胃腸センター・クリニック」開催時のせんばマルシェ)
仙波は、川越駅からほど近いエリアになりますが、商業・住宅エリアだけでなく、実は農業が盛んな地域でもあります。
住宅街の中などに自宅農産物直売を行っているのを見かけたことがあると思います。
そして、国道16号東側の大仙波は一面田んぼが広がり、野菜栽培なども行われています。
仙波の農産物をはじめ、有志が集まって開催している、せんばマルシェ。
地域密着のアットホーム感のマルシェとして開催されています。
川越の仙波は、今から100年以上前、川越町(かわごえまち)は埼玉県入間郡にあった町、1889年(明治22年)4月1日 、町村制の施行により、川越町(旧川越城下17町)・松郷・東明寺村・小久保村・脇田村・小仙波村・寺井村および野田村の一部の区域をもって発足されました。
現在の川越市の中心部にあたります。
そこから30年以上経ち、1922年12月1日、川越町と仙波村が新設合併して、現在の自治体「川越市」が誕生しました。
そう、川越市は、仙波村と合併してできたものだったのです。
この時の隣接自治体である南古谷村、古谷村、芳野村、山田村、田面沢村、大田村のほとんどはその後、1955年に川越市に編入合併され行政区域は広がりました。
「仙波」はかつて広大な範囲に広がっていたという認識は、上の年代の人にとっては共通していますが、今の世代にとって仙波は「仙波町」になるので、広地域という表現がいまいちピンとこないものかもしれません。
仙波は、仙波村はどのくらいの広さがあったのか。
ここで面白い資料を紹介しましょう。
今から100年近く前、1920年の埼玉県入間郡仙波村の行政区域を示す地図です。
「埼玉県入間郡仙波村 (11B0070028) | 歴史的行政区域データセットβ版」
http://geoshape.ex.nii.ac.jp/city/resource/11B0070028.html
この地図を見ると分かる通り、100年前の仙波村は、今の仙波町を含むことはもちろんのこと、現在隣接する、菅原町、富士見町、南通町、岸町、そして新宿町まで及び、さらに旭町(二、三丁目)、川越インター近くの広栄町まで広がっていたという事実があります。
九十川や不老川、久保川といった川が隣村との境界線になっていたことも分かります。
時代が下り、現代の仙波は、川越駅に近いことから住宅が増え近代化の発展を遂げていますが、全面的な再開発というより、昔から続く伝統を大事にしながら新しい文化が流入し融合しているのが街の特徴で、さながら昔と今がモザイク模様のような様相になっている。
近年の川越は、中心市街地や旧市街地(蔵造りの建物の町並みの一番街通り)にフォーカスするだけでなく、川越を広く捉えようとする動きが活発になっています。
「川越ガーデンツアー」で福原地区や大東地区などの自然を巡るツアーや川越の周辺地域にある農を伝える「川越Farmer's Market」、川越の自然を体験するエコツーリズム企画も増え、川越の魅力再発掘の機運が高まっている今。
仙波を知る参考資料となるのが、川越市の『小江戸川越みどころ90観光コース』。コースの一つとして、仙波町から小仙波町にかけて点在する歴史ある寺社をめぐりつつ、新河岸川沿いの自然も堪能できるコースが紹介されています。
「仙波の水辺と歴史ある寺社を訪ねて」
https://www.city.kawagoe.saitama.jp/koedo90/course/c41.html
さらに、仙波の史跡と寺社めぐりを楽しむ約9㎞の散策コースを紹介しています。
「仙波の史跡と寺社めぐり」
川越駅→
・八幡神社と年中行事
長元3年 (1030) 、源頼信が平忠常の乱評定の祈願ここで行い、戦勝に感謝し創祀したものとされています。太田道灌は当社の分霊を城の守護神とて奉じられたといいます。
境内はまちなかに貴重な緑を提供してくれる空間で さまざまな行事が四季折々の風物詩となっています。
・中院の四季
・喜多院、仙波東照宮
仙波東照宮は日光久能山とともに三大東照宮されます。将軍家威光を示す極彩色の本殿は、銅瓦葺、三間社流で重要文化財です。徳川家康が亡くなった時、 喜多の天海僧正が久能山から日光に移葬れる遺骸を喜多院大堂に留め、大法要営みました。これが東照宮本地堂の初めです。その後 天海はこの地にあった中院を現在地に移し、寛永10 年 (1633) に東照宮を遷祀しました。
・三変稲荷神社古墳
川越でも古いされる古墳です。長辺25m、短辺20m、現存高1.8m の方墳で、築造は4世紀後半の古墳時代前期。出土した最龍鏡(だりょうきょぅ)は、中央政権が下賜すものとしては、 最も格式高い三角縁神獣鏡に次ぐものとのことで、この古墳の被葬者の地位を知ることができます。
・仙波氏館跡と新河岸川
平安末から鎌倉時代の地頭である仙波氏は 、『保元物語』の仙波七郎高家をはじめ、『吾妻鏡』にもその名がみられ、鎌倉幕府に従い活躍した武蔵武士として知られます。
長徳寺は仙波氏の館にあった持仏堂が基とされています。ここから見晴らす新河岸川は、桜と菜の花が同時に満開を迎える名所となっています。
・仙波河岸史跡公園と愛宕神社
河岸場の遺構を中心とした仙波河岸史跡公園は、水と緑の憩いの場で、園内には河岸場跡や仙波の滝、自然観察湿性地などを回遊する遊歩道や木デッキ歩道が整備されています。公園から崖上に続く階段をのぼると、仙波愛宕神社と延命地蔵損が祀られています。愛宕神社は父塚(愛宕神社古墳)とも呼ばれる6世紀中頃の古墳(円墳)で、市指定史跡となっています。
仙波河岸史跡公園は、川越市シルバー人材センター主催による「小江戸川越 新河岸川舟運(しゅううん)めぐり」で最後の地点として訪れた場所でした。新河岸川の歴史に仙波も関わっている。
(川越style「小江戸川越 新河岸川舟運(しゅううん)めぐり」川越市シルバー人材センター
https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12391595936.html)
・仙波氷川神社と富士見橋
平安時代後期の延久年間(1069~1074) 、仙波氏の創建とされています。境内にある小規模な円墳や、周辺の古墳、集落跡などから、この辺りは古から人の住む処であったことがわかります。昭和11年(1936)完成の富士橋はアーチが美しいコンクリー ト橋です。この下を通る道は、仙波河岸とを結んでいます。
・初山と浅間神社
川越には富士信仰に基づく富士塚が多く残されています。仙波浅間社は、毎年7月13日に富 士山信仰に由来する「初山」が行われます。
子供授かりたい人や、赤ちゃんを連れた親などが参詣します。赤ちゃんは額にはんこを押しもらい、 無病息を祈願します。初子の時には、夏を健康に遅ごるように仲人や近親にあんころもちと団扇を配る習わしがあります。
・富士見町の川越街道のケヤキ並木
・烏頭坂と熊野神社
烏頭坂(うとうざか) は、舟運が盛な頃、河で荷揚げされた荷物を運ぶ際に必ず通った急坂の難所でした。昔は道の両側に杉並木があり、風情があったといます。現在は往時のイメージを継承するケヤキ並木となっています。
江戸時代の参勤交代では、三番町から川越城下に入る手前、旧大仙波村のこの辺りで休息を取り、湯茶の接待を受け、隊列を整えた上で城下に入ったそうです。
烏頭坂を上がりきる途中に地域の産土神である熊野神社があり、桜の名所として市民に親しまれています。
・新宿氷川神社(雀の森)
他にも、仙波にある天然寺は、「小江戸川越七福神めぐり」の一寺(寿老人)になっており、多くの人が訪れる場所。毎年1月には「川越の街にきもの姿を増やす会」による着物で七福神めぐりが行われ、第二番である天然寺お寺にお参りしています。途中、畑を間を縫うようにして歩いて行くのも仙波ならではの風景で、国道16号を境にして北側が畑が広がるというのがよく分かる散策でもありました。地元の人が知る裏道を進むからこその、昔ながらの地蔵尊や馬頭観音があちこちにあるのも見もので、蔵を持つ家があり農が今でも息づいていることが伝わってくる。
(川越style「小江戸川越 着物で七福神めぐり」川越の街にきもの姿を増やす会
https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11743807331.html)
川越まつりも盛んな地域で、山車は仙波二郎安家です。
(仙波河岸史跡公園にて、山車の「曳き綱制作」)
そして、忘れてはならない、仙波は農業の地域でもあります。
仙波河岸史跡公園を過ぎ、坂を下り新河岸川を越えると、周囲の風景ががらりと変わっていく。
360度田んぼが広がる農業地帯に出るのだ。仙波は、国道16号を境にして、北側は住宅地に畑、南側は田んぼを中心に田畑が広がるという、景色ががらりと変わるのが特徴。流れる空気が違うもので、同じ街でこんなにもダイナミックに変わるのかと驚くほど。
住所でいうと川越市大仙波。国道16号と田島道(たじまみち)、254号周辺に挟まれた地は、川越の原風景が広がり、今でも営々とお米作りが行われている。
この時は9月上旬、ちょうど収穫の直前というタイミングで、でっぷりと実った稲穂がこうべを垂れて実りの秋を伝えていた。田植えから数ヶ月、川越のお米が出来ています。
鷺などの鳥が田んぼに飛来しているのは水の中にいる生物を目当てにしているから。伊佐沼からここに飛んで来ている鳥もいるかもしれない。水の中を覗き見ると、ホウネンエビやカブトエビ、カエルなどの生物が元気に動き回っていました。減農薬が進んでいる今の米作りでは、水に生きる生物もかつてより目に見えて増えている。
田んぼ自体が生態系を支えている面があり、生物多様性を現しているのも田んぼです。
仙波の先祖代々の農家であり若き期待の農家市川さんは、さらに付加価値を高めようと無農薬・無化学肥料のお米作りにも力を入れて、安心・安全なお米を提供していることでも知られる。
仙波は、知られざる魅力が実は満載。掘り下げれば下げるほど川越をより知るきっかけになる場所が沢山ある。
貝塚、古墳に始まり、仙波二郎安家の時代、営々と続く農業、川越まつり、そして21世紀へ。
仙波を知ることは川越を知ること。
仙波町にて開催されている、「せんばマルシェ」。
仙波から仙波の魅力を発信する。
「せんばマルシェ」は、今後も定期的に開催されていきます。
「せんばマルシェ」
2025年6月28日(土)
※次回は9月6日(土)に開催予定
13:30〜16:30
小雨決行・雨天中止
仙波氷川神社境内
川越市仙波町4-19-1