川越style「手づくり食市+めきき市2017in織物市場」2017年4月蓮馨寺にて開催 | 「小江戸川越STYLE」

「小江戸川越STYLE」

「時が人を結ぶまち川越」
川越の人、もの、こと。地元に密着した地元人が地元人に向けて川越物語を伝えるメディア。
川越は暮らしてこそ楽しい街。
川越の様々なまちづくり活動に従事しています。
「小江戸川越STYLE」代表:石川真

 

2017年の桜は例年になく長い期間楽しめるものでした。

4月中旬になっても、散るのを踏ん張るようにまだ辛うじて桜の花が残り、街に彩りを与えていた。川越の桜名所の一つ、蓮馨寺の桜も散り際の美学とばかりに美しさを湛えていました。

時折、境内に風が吹き抜ける、空を舞う桜吹雪に来場者はしばしイベントを忘れてうっとりと見上げていたのでした。

蓮馨寺の桜を見、通りで結ばれた川越織物市場を想う。

丁寧なものを、という共通点で一致していた出店者の食べ物や雑貨には、織物市場がまた賑やかに、丁寧なものを発信する場に生まれ変わるように、みなの願いが籠められているようだった。

 

 

川越織物市場という場が、新たな進路をとることになったのは、まさに草の根の市民の力が大きかった。その中でもこのイベントがこれまで提案してきたことが大きく寄与していて、言ってみれば、主催者・出店者・来場者みなの力で街の方向を変えたと言えました。

2017年4月16日(日)に蓮馨寺で開催されたのが、

「手づくり食市+めきき市2017in織物市場」。

10:00~16:00 主催:アルテクルブ

蓮馨寺を会場としながら、タイトルに「in織物市場」と入っているのは、

このイベントのこれまでの経緯、毎回来場するこのイベントのファンならすぐにピンとくるでしょうが、「手づくり食市+めきき市in織物市場」というのは、今まで毎年4月に川越織物市場で開催されてきたものです。

そして毎年11月には「アートクラフト手づくり市in織物市場」が開催されていました。

 

「手づくり食市+めきき市in織物市場2016」2016年4月17日川越織物市場http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12151799067.html
 

境内に出店しているのは、川越を中心に各地から集まったセレクトショップや飲食店。

 

毎年11月に織物市場で開催されていた「アートクラフト手づくり市」は、作家さんの出店が多かったですが、4月の「手づくり食市+めきき市」の特徴として、川越でお店を構えるセレクトショップが多く出店していました。「めきき市」という名前の所以はそこ。

川越などのセレクトショップが一堂に会し、セレクトショップの目利きで選び抜かれた物が各ブースに並んだ様子は、圧巻の一言。

これだけの人気店がよくここまで集まった・・・と思うのと同時に、川越にはこれだけの個人セレクトショップがあることに改めて驚きます。

暮らしを豊かに、と提案するセレクトショップたちの出店は、そのまま織物市場のこれからに通じるもので、織物市場に工房を構える作家たちに、暮らしを豊かにするものを制作して欲しいという意図も籠められていました。

雑貨部門の中でも注目は、まさかまさかのソコノワさんの出店でしょう。

これまでは、アートクラフト手づくり市や手づくり食市+めきき市の運営に携わってきたソコノワさんですが、今回は出店者としてブースを構えていました。ソコノワさんの目利きで選ばれた物、が境内にあるだけで、会場の雰囲気が上質になるよう。。。

 

 

(「ソコノワ3周年イベント 輪市」

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11957078008.html

 

それに、イベント出店は珍しいアトレのCircusさんも話題を呼んでいました。

(「Circus」ちょっといいモノが変える生活

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12128591997.html

 

一番街のサニーサイドテラスさんは、お馴染みの出店。3月25日の「小江戸川越 江戸の日」が盛り上がりに盛り上がったことは記憶に新しい。うん?一緒にいるのは・・・同じ道沿いにお店があるMimiDINERさんですね。

 

 

(「小江戸川越 江戸の日」一番街商店街 2017年3月25日 一番街が江戸一色に

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12262200017.html

 

めききと言えば、忘れてはならない、はるりKINUMOさんの存在。

 


(「はるりKINUMO」川越で一番の細道に好かれたお店

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11428298010.html


 

(「Hamano-ya」ギャラリーと手しごといろいろ

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12054035319.html )

 

 

(「tenori」の優しいものたち♪

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11530927908.html )

 

 

 

(「KONOHA」はながすきすぎる

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12116166208.html )

 

 

4月の「手づくり食市+めきき市in織物市場」と11月の「アートクラフト手作り市」、このプロジェクトのねらい。

主催の「アルテクルブ」は、旧川越織物市場の持つ空間特性に着目し、アート系インキュベーション施設の提案と活用実験のため、2008年よりインスタレーションの展示や手漉き和紙・鍛金・土絵ワークショップ等を開催し、また、2012年より5回にわたり「アートクラフト手づくり市in織物市場」を開催してきました。

この5回は、延べ201店の出店者と、10,300人あまりの来場者がありました。このことから、旧川越織物委tビアが、川越市における文化芸術の拠点として整備・活用されれば、北部商店街と各駅を結ぶ観光ルートの回遊性にも寄与できると考えられています。

このようなアートイベントの開催を通じ、若者たちが集い、賑わいのある界隈としての将来像を描く試みとして提案しています。

過去5年間は、広場空間活用の実験的な試みとして、旧川越織物市場を休憩所としオープンカフェ空間を創出し、交流の場としてきましたが、旧川越織物市場が修復工事となるため、今年度は蓮馨寺境内において、セレクトショップとフード店の出店により、市民の交流の場とし、芸術文化に関心を持つ人たち向けて、旧川越織物市場及びその周辺地域・商店街の存在を周知したいと考えていました。

(修復工事が始まる旧川越織物市場)

という、単に雑貨と食の賑わいあるイベントを行うことが主ではなく、「織物市場」という場を活かそうという提案が主としてあるものでした。

織物市場の工事が始まろうとしている今、開催自体をどうするのかという問題に直面していましたが、織物市場は使えなくても織物市場がある立門前通りの賑わい創出にはなるのではないかと判断し、開催の道を選びました。

場所としては、立門前通りで繋がる蓮馨寺を会場として開催。

 


逆に言えば、というか、蓮馨寺から伸びる立門前通り沿いに織物市場があるという言い方の方が正解かも。両者密接な繋がりがあるので、織物市場が使えないなら蓮馨寺しかなかったでしょう。

なお、立門前通りには、旧川越織物市場の他にも、「旧鶴川座(芝居小屋)」が存在し、街路整備を含め重点的に整備・活用の検討を待たれる地区です。

という経緯があったことから、イベントタイトルには、

「「手づくり食市+めきき市in織物市場」とin織物市場が入っていたのです。

川越織物市場という独特な雰囲気の中で開催されるイベントが好きだった人も多いでしょう。確かに、あんなに心地良い空気が溢れている会場というのは川越広しと言えどもなかなかない。

それに、市内外からこだわりを持ったお店が大集結する相乗効果で、たくさんのファンがいるイベントでした。

織物市場の雰囲気は良かったですが、織物市場で開催を続け、活用提案を行ってきたことで修復工事が決まった経緯もあるので、場所が変わるというのは残念というより喜ばしいことであるというのが本当。

会場を蓮馨寺にしたことで・・・
あの織物市場の独特な雰囲気が、会場が蓮馨寺になっても変わらなかったことが凄い。いや、蓮馨寺の落ち着いた雰囲気にも手作り市にはぴったりで、これも新たな提案のようにも見えました。

織物市場というのは、蓮馨寺から真っすぐの通り沿いではありますが、若干分かりにくい場所にあるため、そこを目的地として来る人がほとんど。故に会場には純度の高い一体感があって、それに多くの人が惹き付けられていました。

蓮馨寺は場所柄、観光客の姿も多数見られましたが、今まで織物市場に来ていたような人も数多く訪れていたようで、このイベントがどれだけファンが多いのかということが伝わってくるよう。

 

風がふっと境内を吹き抜けると、また、桜の花びらが宙をひらひらと舞う。時間が一瞬止まったかのように、イベントに夢中になっていた来場者が一斉に見上げ、桜吹雪に見惚れていたのでした。

食や農の出店も、こだわりを持つ個人店が大集結しました。

 

 

 

 

 

(「パティスリー ルアンジュ」小野塚さんの優しいケーキたち

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11583564773.html

 

 

 

(「野々山養蜂園」川越の絶品蜂蜜の現場へ

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12065261924.html


 

 

(「パン工房Bare Bread」石原町の住宅街に新しいパン屋さん

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12132582445.html )

 

 

 

(「トシノコーヒー川越店」一粒の珈琲豆のポテンシャルを最大限に引き出す

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11962215471.html )

 

 

 

(「やき菓子 野里」自分を大事に。人を大事に。八幡通りにある焼き菓子専門店

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11573146131.html )

 

 

 

(「BANON」喫茶とあれこれ

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11997590488.html )

 

 

 

(「Terroir(テロワール)-cafe & wine-」川越のオーベルジュのような、休息の場所

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12127461269.html )

 

 

場所が変わっても相変わらずの人気イベント、終始人で賑わっていました。
この日のイベントは、色んな人が川越Farmer’s Marketの雰囲気に似ていると口にしていましたが、同じように優しい雰囲気に包まれていることは、確かに似ていました。
手づくり食市+めきき市 in 織物市場には、2017年7月2日の川越Farmer’s Marketに出店する出店者もいて、またここで、再会できると思います。今度はどんな目利きで、雑貨を料理を、提供してくれるでしょう。

川越織物市場は、これから修復工事に入ります。数年の工事ののち、新しい装いとなって生まれ変わる予定。

修復後の姿としては、織物市場の建物の中を区切り、手作り作家たちにアトリエを構えてもらう案。アルテクルブが提案した形が採用されて実現していきそうです。

織物市場が再オープンしたら、そこは日常の工房であり、観光スポットとしての側面も持つ。また、時にハレの日で賑わう日もあるでしょう。

そう、これまでのアートクラフト手づくり市のようなイベントがきっと開催されていくはず。

こういう使い方いいな、とアートクラフト手づくり市で提案し続けていたことが、ここに工房を構える作家たちを巻き込んで開催されていく。

そのことを考えると、織物市場取り壊しの話しから市民が立ち上がって保存運動を起こし、活用提案を続け、ここまで来た壮大な物語に、ただただ感嘆とするばかりです。。。

 

 

 

新しくなる川越織物市場。

再び人が集うその日まで、しばしのお休みです。