川越style「栗原造園 森のおうちのマーケット あきからふゆのもり2015」 | 「小江戸川越STYLE」

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「時が人を結ぶまち川越」
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川越の現場で様々なまちづくり活動にも従事しています。
「小江戸川越STYLE」代表:石川真

2015年5月、深い森に誘われて多くの人たちで賑わった春のオープンガーデン。

森の中に身を置いて、ゆっくりと過ごし、話し、子どもたちが駆け、

かけがえのない貴重な時間を共有したあの日。

 

 

 

 

(2015年5月「栗原造園オープンガーデン http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12028474630.html

あの賑やかな一日が終われば、森にはいつもの静かな時間が戻り、

森はまた自分たちのペースでのんびりと生き、生長していく。

普段は道往く人の目に安らぎを与えながら、

四季の移ろいに従ってその姿を変えていった森は、

いつも何かしらの姿を見せてくれ、365日見頃だとも言えた。

2015年7月の梅雨時にも、その時季だけの光景を見せていました。

 

 

(2015年7月栗原造園の森)

5月からさらに緑が濃くなり、ボリュームが増し、満開になった花が咲き乱れている。

時季によって咲く花が変わり、一年中どこかで綺麗な花が咲いている森は、

あたかも、森というキャンバスに

「5月にはここに赤を」

「7月にはここには白を」と季節によって色が付けられていくような変化だった。
そして同じ5月でも、7月でも、

昨年とは姿も色合いも変わっているので、

今年の5月に見た森は、今年だけのものであることを私たちは実感したい。

 

西武新宿線南大塚駅から歩いて5分ほどのところにある栗原造園さんでは、

 

5月と11月に庭を使ったイベントが開催されています。

5月はオープンガーデンとして食べ物のお店などが数店、

11月はマーケットとして手作り作家さんが雑貨を出店しています。

この2つの日には、毎回たくさんの方がこの森にやって来て過ごし、

森で時間を共有できるという貴重なイベントになっています。

自然の豊かさに触れられる機会だからこそ、本当はもっと知ってもらいたいことがある。

それは、

春の深い森、秋から冬の紅葉した森は一年の中でも見頃ですが、

庭の森はその年二回だけの姿ではなく、365日そこに在り続けるということ。

常に変化しているということ。

 

さらに時計の針は進みます。

 

梅雨が明け、今年の夏が到来。

あの猛暑の中でも、森はシンプルにそれに合わせようとまた姿を変え、必死に生きようとしていた。

夏を越え、川越の街中の方からお囃子の音色が聴こえてくる二日間が終わると

本格的な冬に備えて冬支度を始めていった森。

緑が薄くなり、葉を黄色に染めようとしていました。

(2015年10月栗原造園の森)

11月に入ると、私事ですが所属しているNPO法人川越蔵の会主催の展覧会があり、

会員の一人として一枚の写真を出品展示しました。

一番街の札の辻交差点から北に少し行ったところにある弁天横丁、

古い長屋を改修して作ったギャラリーなんとうりでの企画展、
「My favorite place in Kawagoe」です。

2015年11月12日(木)~16日(月)

12:00~18:00無休

 

 



『なぜか気になっている場所、

美しいと思っている場所、

懐かしい思い出の場所、

感動に出会えた場所、

そこでなら心が穏やかになれる場所・・・

ほんとはだれにも教えてくないような大切に思っている場所があると思います。

今回は、蔵の会の会員それぞれの「My favorite place」を、

「場所に対する想い」を込めて展示ます。』

 

川越のまちづくりに携わる蔵の会員の出品だけに、みな想いのこもった川越を切り出していて、

 

ある人は古い建物、

ある人は思い出のつまった橋、

ある人は思い出の場所にある木、

それぞれに添えられたコメントも合わせて見ると、相手の内側の柔らかい部分に触れられる気がして、

とても楽しい展覧会になっていました。

そして、悩みに悩んで出品した一枚がこれです。。。

『東西南北、川越のいろんな場所を見ていて、唯一の川越を選ぶのに悩みましたが、

巡り巡って、自分が生まれ育った場所という以上の強さを感じるところはありませんでした。

川越市南大塚にある栗原造園の森です』

 

11月になると鮮やかに赤色や黄色付いた森は、なんとかその葉を持ちこたえようとしていましたが、

 

ある日の雨で堪え切れず地面にたくさんの葉を落としていった。

たった一雨によって季節のスピードを加速させられる自然の無常さ。

それでも、

地面に散らばる色とりどりの葉が、今年の秋を存分に見せてくれていたのでした。

 

11月19日には、またこの森から賑やかな声が聞こえてきました。

 

栗原造園で毎月一回開催されている、お花の教室「庭asobi花asobi」です。

仙波町にある花屋「d'ici peu(ディシプー)」さんがやって来て、アレンジメントをレッスンしてくれる。

11月は季節柄クリスマスリースの制作で、午前と午後の二部制でどちらも満員。

森と同じように人も冬支度にとりかかり、室内には良い香りが漂い、

和気あいあいとリースを作っていきました。

 

 

 

 




クリスマスに備えた準備が整うと、いよいよ今度の日曜日だねと、

人も森も、そわそわする声が聞こえてくる。

11月22日、こうして5月の緑の森から半年近く、少しずつ確実に衣替えをし、

秋から冬の姿に、今年出来得る限りの姿に、変わっていました。

イベントを迎える準備は万端と森が報せる。

たくさんの人に来てもらおうとちょうど便りも出来上がり、また賑やかな日がやって来こうとしていた。

 

 

2015年11月22日(土)栗原造園「森のおうちのマーケット あきからふゆのもり2015」です。
10:00~16:00 雨天でも一部実施 *16:00以降もライトアップ

主催:Meillands Garden(メイアンズガーデン

今回で5周年となった森のおうちのマーケットは、

朝から大盛況で大賑わいとなっていました。

年を追うごとに人の数が増え、この森の魅力がここまで広がっていることを実感できました。

森のあちこちに手作り作家さんが雑貨などを出店し、

森を歩いているといろんな場所でいろんなものと出会えた。

この森には決まった順路はありません。好きなところを好きなように歩いていけばいい。

でこぼこした地面の先にあるものは?

この先にはなにがあるんだろう?

その向こうに思いがけないものと出会えそうな予感、それはまさに「森」の中の楽しさそのものでした。

イベントとして来場者が多くなっても出店数は特に多く増えていない。

むしろ少ないくらいかもしれません。

だけれど、あくまで主役は森だという意識は

栗原造園さんにもメイアンズガーデンさんにも共有されていて、

森を邪魔しないよう、引き立てるような出店数と出店位置が考えられていた。

出店者の顔触れも毎年同じようで、またこの森に行けば再開できるという楽しみがあります。

出店者もこのイベントには特別な想いを持っていて、

このイベントに出たい、とこの日のためになんとか都合をつけて来ているような人たちばかりです。


 

 


以下、メイアンズガーデンさんによる紹介です。

・㈲栗原造園
『会場提供、お庭の施工相談、チャリティー、ネイチャーゲーム
施工相談は、お日にちの予約だけでも歓迎です。どうぞお問合せください。』

 

・Dici peu(ディシプー)
『生花、苗もの、リース、花・資材販売
川越に実店舗を構える、ファン多数のお花やさん。ワンランク上のものをお求めの方に。』
  
・Rose Style(ローズスタイル)
『プリザーブドフラワー作品の販売、アレンジ相談。タティングレースの販売。
ウェディングや贈り物のオーダーなど、お気軽にご相談くださいね。』

 

 

・tic*tic(ちくちく)
『今回は木工のNatural Heartさん、フラワーのFox Hillさんとコラボ”Favori”として出店です。
ハイクオリティーな布小物、思わず手に取ってみたくなるミニチュア木工やかわいらしいリース等おたのしみに!』

 

 

・takamaru(たかまる)
『布小物、大人服
毎日のくらしにとっても便利なポーチ類、エコバッグ等も。プレゼントにも最適です。』

 

 

・nana(なな)
『大人/こども服、服飾雑貨
tetoteでもファンの多いnanaさん。おしゃれしたくなるような秋冬服のラインナップが楽しみです。』

 

 

・S.MASA(エスマサ)
『生活雑貨、ニードルフェルト
入曽のちいさな雑貨屋さん。当イベントでは珍しく実店舗を構える作家さんです。クリスマス定番のフェルトサンタもやってきます!』

 

 

・SUZURO(スズロ)
『レジンアクセサリー、革小物
樹脂の中にちいさな物語をとじこめて。手元に置いて使い込みたくなる革小物もたくさんです。』

 

 

・Loop to Loop(ループ トゥ ループ)
『ニット、アクセサリー、生活雑貨
昨年まで「マートルグリーン」として活動されていたエリーさん、編み編み作家として再スタートです。』

 

 

・Heureuse(ウルーズ)
『キャンドル
祝!産休明け復帰!!待ってました~との声多数です。クリスマスに欠かせないキャンドルはこちらで。』

 

 

・Sable's Soap(セイブルズソープ)
『無添加せっけん
2年ぶりのカムバックです。どなたにも喜ばれるせっけんギフトはいかがでしょうか。もちろん自分使いにも!』

 

 

・LUOMU(ルオーム)
『アロマ、ワークショップ
昨年は星座別ルームフレグランススプレーのワークショップが大好評。今年も楽しみです。』

 

 

・Boulanger Lunettes(ブーランジェ リュネット)
『パン、スープ、ドリンク販売
新河岸で大人気のリュネットさん。近所の子供たちも大好き!ハード系パンがお好きな方はもっと好き!
ななんと今回は川越のフレンチCache Cache(カシュカシュ)さんとのコラボです!

 

おいしいパンにビストロメニューまで。。もはや雑貨イベントの枠に収まらない拡がりになっております。主催者も楽しみです!』

 

・3.11ガーデンチャリティ
『2か所に分かれてのブース出店です。
雑貨の特別価格大放出チャリティは道路に面した大きなツリー下、その他オフィス棟外にてジュースの販売を行います。』

 

 

・ネイチャーゲーム
『毎年キッズに大好評のネイチャーゲーム。今年はDMハガキにも写真を使わせていただきました。
今回はどんな「秋」の発見があるかな?お庭の奥で、待ってます!』

 

 

・ゴスペルミニライブ One's Best Rels(ワンズベストリルズ)
『1昨年、マーケットに暖かい歌声が響いた感動をまた今年も!
ステージ1回目は12時からを予定しています。歌声が聞こえたら、集合~!!!』

 



 

 












 

 

 


特に今回面白いのが、森のおうちのマーケット5周年を記念して、

 

出店者が「5」をテーマにした出品をしていたこと。

メイアンズガーデンさんが考えたのが、スタンプラリー。

「5周年記念 5店舗買い回りイベント」と題して、

各出店者のところでスタンプを押してもらって5つ集まるとプレゼントと交換という内容。

プレゼントはメイアンズガーデンさんなどの作家さんの作品に加え、

栗原造園さんもまつぼっくりなど5種類の実を使った手作り品を提供していました。

他の出店者に、

「5周年なので、なにか『5』にちなんだ良さげなものを!」と呼びかけたところ、

ticticさんは、シャツオーナメントが「5」つ連なっているガーランドを、

LUOMUさんは、「シダーウッド」や、「ジュニパー」「ヒバ」などなど、

ウッディーな森の香りの精油をできるだけお持ちして、

5種類の精油をブレンドして作ってもらった『森の香りの5ブレンド』を。


 

 

 

ブーランジェリュネットさんは、川越のお米屋山田屋さんに特別にブレンドしてもらった、

 

5種類の貴重なお米を使用したパンを提供。

粉に対して炊いたご飯が5割入っているので、小さくても、もちもちのどっしりパンでした。

リュネットさんはCache Cache(カシュカシュ)さんとコラボ出店して、

この日のマーケットでもパンは大人気。お店に取りに帰るほどでした。



 

マーケットはスタートから多くの人がやって来て、

 

その勢いは時間が進んでも衰えるところはありませんでした。

時間は12時になろうとしていた。

今回は2013年ぶりにこの森でゴスペルライブが開催されることに。

子連れ歓迎、ママ達の歌サークル「One'Best rels.(ワンズベストリルズ)」は、

普段のレッスン場所を飛び出して栗原造園にやって来ました。

音楽が流れ、メンバーが歌いだすと誘われるようにゴスペルの周りに人が集まってくる。

この森の中で聴き入る歌声はまた格別です。



何曲か歌った後に、メンバーからサプライズプレゼントが。。。

One'Best relsが考えた「5」は、

『5周年おめでとう』パネルで、みんなで一斉に掲げる。

さらに・・・

栗原さんとメイアンズガーデンさんに内緒で用意していた花のプレゼントが贈られ、二人は涙涙に。



 

 

 

この森は人を惹き付け、のみならず、

 

人と人を結び、人と人と間の話しを膨らませてくれる力があるように思います。

今振り返れば、川越Farmer’s Marketはこの森に育まれて大きくなったとも言える。

そう、忘れもしない2014年の栗原造園の森のおうちのマーケットのことでした。

ここで、あのマーケットに身を置きながら、栗原さんや横山さんたちと

「川越でFarmer’s Marketをやりたい」という話しをしていた。

そして、この話しに飲食出店で始めに即答的に賛同してくれたのがブーランジェリュネットさんで、
それもこのイベントの最中のことだったんです。

リュネットさんが出店してくれることで世界が広がったことは確実で、

今までも、これからも、川越Farmer’s Marketでは大事な存在です。

あれから一年、季節は巡り、ふっとした話しがこんなにも大きくなっただなんて。。。

 

想いが繋がっている人とはどこまでも常に繋がっているというか、

 

川越Farmer’s Marketに携わる人たちがこのマーケットに続々と遊びにやって来て、

もう当たり前のように「あれ、来たんだ。居たんだ」と挨拶していることが嬉しい。

野々山養蜂園さん、andA*さん、パティスリールアンジュさん、

ほどほど屋エイトさん、LUOMUさんはアロマ、ワークショップの出店者として。

いつもの顔触れ、いつもの安心な顔触れ、

この森が繋いでくれた縁は計り知れないです。

 

 





 

森のおうちのマーケットの世界観がずっと維持されているのは、

 

主催のメイアンズガーデンさんの思いがあってこそ。

確固としたものがあるから、作れる世界がある。

2010年11月6日、初回開催前の構想段階では、

この森に合う作家さん、ものが集まって欲しいと、きちんとコンセプトを固めていました。

偶然にも「その時の募集チラシが出てきたんです」と見せてくれたのがこちら。。。

『会場となります栗原造園さんは、本年3月発行のガーデン誌「BISES」に

お仕事場(兼ご自宅)のお庭が掲載されました。

敷地内には抑えた色使いの木材を使用したログハウスが点在し、

季節を彩る植物たちが、ゆとりある空間にのびのびと育っています。

そこはまるで、森の中を散歩していて偶然みつけた、

もしかしたら童話の主人公が住んでいるかもしれないと思わせるような素敵な空間です。

今回のイベントは、この素敵な森の雰囲気を来場者および

出店者の皆さまにも楽しんでいただきたいと考え企画しました。

敷地全体をイベント会場として捉え、皆さんの素敵なお店が「森」の景観にとけこみ、

自然の空気の中でゆったりとした時間を楽しんでいただく。。。

お客様で混み合うイベントも販売者としてはヤル気が出て楽しいものですが、その一方で、

「緩さと楽しむイベントがあってもいいなぁと思っています。

出店希望の方には、上記および

偏った営利目的でないイベントであることをご理解いただいた上でご応募いただければ幸いです。』


この一枚のチラシに込めた想い、

それを持続させてきたから今がある。

栗原さんとメイアンズガーデンさんが織り成す森のおうちのマーケットは、

緩く、でも芯が強く、これからも続いていきます。

 

栗原さん、5周年おめでとうございます!!



 

 

賑やかな一日が終わればまた、森には静かな時間が戻っていく。

 

森は本格的な冬を迎えます。

じっと寒さに耐え、日々姿を変えながら森の四季は巡り続ける。

 

来年の春、またここでかけがえのない時間を共有できることを願っています。

 

 

「栗原造園」

 

川越市南大塚4-6-3

http://garden-style.jugem.jp/

 

 

 

 

 

 



 

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