「川越これから会」喜多会館 川越のこれからを考える | 「小江戸川越STYLE」

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「時が人を結ぶまち川越」
川越のヒト・コト・モノ、川越物語りメディア、小江戸川越STYLE。
川越の現場で様々なまちづくり活動にも従事しています。
「小江戸川越STYLE」代表:石川真




2015年3月29日、13時に続々と集まった参加者は、席に着いて始まりを待ち構えていました。
一つのテーブルに4、5人ほどが座り、
テーブルの上にはお茶とお菓子が用意され、ざっくばらんとした雰囲気。
室内にはBGMとして落ち着いた音楽も流されていました。

一人一人に名札を手渡し、名前とともに「川越のここが好き!」を書いてもらう。

川越のここが好き・・・改めて自身の川越を考え書き込んでいく参加者たち。それを見ると、

「川越の、古いが市民が元気なところ」

「川越の町並みが好き」

「川越の瓦屋根が好き」

「川越の自然が好き」

などそれぞれ深みのある川越感が名札に書かれていました。





一番街から北に少し進んだところにある喜多町会館では、

第二回「川越これから会」が始まろうとしていました。
前回と趣向を変えた内容に、参加者もどんなことをするのだろう、と期待しているようでした。
マイクを手にした川越これから会の塩成さんがまず開会の挨拶をし、

続いて場の雰囲気を和ませるように

各テーブルで自己紹介タイムを設けてお互いのことを知るようにする。


その後は川越クイズを出題して、テーブルごとに話し合った答えを発表してもらう。

これも場が打ち解けるための時間です。
第一問は、

「川越城本丸御殿の大広間の天井には

明治以降の本丸御殿の歴史を感じさせる痕跡が残っている、それはなんでしょう?」

1.足あと

2.槍のあと

3.ボールのあと

4.焼けたあと

テーブルでは、「焼けたあとじゃない?」「いや、もしかして足あと?」など話し合いが行われ、

一斉に答えを挙げてもらうと、テーブルで答えが分かれました。

答えは3番。まずはポピュラーな問題から、

第二問は難問が出題された。

「昭和30年代、川越の豆腐店では冷奴を売るときに、なにかをつけてくれました。それはなんでしょう?」

1.みりん

2.味噌

3.酢

4.和からし

この問題に頭を悩ませる一同。

豆腐にいわゆる薬味としてつけてくれたのが、なんと4番の和からしだった。

答えが発表されると、へぇ~!と驚きの声が上がります。


だんだんと打ち解けて、狙い通り発言がしやすくなる雰囲気になっていきました。



「川越これから会」というのは、
NPO法人川越蔵の会の若手広報部が立ち上げた分科会で、
第一回の懇親会を2014年12月に一番街のセサミキッチンで開催しました。
川越のまちづくりに携わりたい、川越で何かをしたい、川越が好き、
誰でも参加できる形でそれぞれの川越に対する想いを胸に、あの日店内は熱気に溢れていました。

本当にみなさん、最初から最後まで熱過ぎました。。。
みなさん全開で川越のこと、川越の想いを語っていた表情が印象的でした。
もう、隣の人の声が聞き取れないくらい店内に声が充満していた。
一体何度、「川越」という言葉があの店内に出ていたでしょうか。
おそらく、何百回とみなさんの口から発せられていたと思います。
12月21日に開催した「川越これから会」。
蔵の会の広報部会発案で、会員、会員でない関係なく、
いろんな方に集まってもらい、
川越のまちづくりを考える場として企画した会で、初の試みでした。
集まったのは30人。各地から幅広い年代で参加表明を頂きました。
蔵の会原会長から今までの活動の話しがあり、乾杯の後に、
参加者一人一人の方に自己紹介と
それぞれが考える川越の「これから」などを話してもらいました。
それぞれが考える川越は多岐に渡り、みなさんの熱い気持ちがほとばしり、
いろんなテーマを提示して頂きました。
市街地だけでなく、今福、高階、南大塚、霞ヶ関など周辺地域から参加し、
自分達の地域を盛り上げたいという気持ちを語った方も多かったです。
川越はこうなって欲しい、こうしたい、想いを抱いている方は川越にたくさんいる。
そういう人たちが一つに集まれる場を作ることもまちづくりの一環なのではないかと考え、
これからも続けていきたいと思います。

と記したあの日。


そもそもこういう会を開きたいと話していたのは、

川越には各地でいろんな活動している人たちがいる、

点在している状況を一つにまとめて力強く発信していけたら面白いんじゃないか、

そういう発想から始まった川越これから会でした。


第一回から3ヶ月。

第二回の開催は懇親会よりもさらに深く、以前できなかった「川越の現状の共有」を目的とした

ワークショップをメインとしました。

準備は3ヶ月ほどかけて練り、「これから会」をどう発展させていこうか話し合いを重ねて、
単に飲み会だけの会にせず、新たな展開を始めたいと結論付けました。
あれだけ皆さん川越の話しに熱くなっていたので、
今回は「話し合う」ということを真正面に据え、

意見を可視化し、関連付けていくようなワークショップにすることになった。

運営スタッフとして、また、参加者としてもワークショップを楽しみにしていました。


今回の募集は、川越蔵の会のフェイスブックページなどで募集し、

川越に対する熱い想いを抱く方々に集まって頂きました。


NPO法人川越蔵の会は、

川越のまちづくりを陰で支えている団体で、1983年設立、30年以上活動している歴史があります。


かつて廃れていた今の一番街が息を吹き返し活性化したのも、

蔵の会尽力も少なからず大きかったといいます。
自分が蔵の会に入会したきっかけは、

2013年9月に行われた蔵の会主催の旧鶴川座のお掃除会にボランティアとして参加したことから。

川越style


川越style

「旧鶴川座お掃除会http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11619510522.html


さらにその年、一番街の夜を彩るライトアッププロジェクトにサポーターとして参加したことから、
具体的に街を作っていく活動に興味を持ち、会員として活動に携わりたいと加わりました。
会員として関わったのが、一番街の札の辻交差点から市役所までの通りにある、本町の長屋(蔵の会の事務局となっています)で開かれた「長屋BAR」。


2014年のGWに多くの人にコエドビール片手に川越のことを語り合ってもらい、語り合いました。
さらに弁天横丁の長屋再生プロジェクトにも参加し、

ギャラリーなんとうりとして生まれ変わるまでの軌跡に加わりました。

「なんとうり復活までの軌跡http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11883390087.html


その後、2014年に蔵の会の会報誌「蔵詩句たいむす」を制作する広報部に入ることになり、
同時に広報部に若手会員が入ったことで新たな路線を模索。
それまでの会報誌は白黒ページで構成されていましたが、
「カラーで見やすくしよう!」
とカラー写真を採用し、ページ数を増やし、さらに発行頻度も3ヶ月に一度と多くするようにしました。
会の活動を会員に紹介するというものですが、
いろんな活動を展開している蔵の会は会報誌に載せる情報も満載です。
2015年2月に発行した最新号では、


・鶴川座の応急補修、
・時の鐘の大掃除&除夜の鐘、
・行田で行われた全国町並み保存レンメ関東ブロック会議の様子、
そして、前回の川越これから会のことを伝えました。
また、活動紹介だけでなく広報部独自企画物も用意していて、
「ワカモノシテン」と題した特別ページでは、
一番街にある「陶舗やまわ」の原さんのインタビュー記事を掲載。
お店の歴史や蔵への思い、町並みのこれからなどについてたっぷり話して頂きました。

会報誌と言いつつ、川越の情報誌にもなっている蔵詩句たいむす、

ここから、川越これから会へと発展していきました。


喜多町会館、これから会の川越クイズの方は、最後の問題、

「現在の川越市において、全市民に占める高齢者(65歳以上)の割合は何パーセントでしょうか?」

という数値問題が出題。

答えは25%となっていて、この数字はさらに高まっていくことが予想されます。

全部で8問用意し、テーブルで話し合いながら自分達の答えを導く。

このクイズタイムで、場が大分和んでいました。

川越クイズだけのワークショップも、あるいは楽しいものになりそうな予感。


そして、いよいよ第二回川越これから会の本題に入っていきます。

テーブルの上に模造紙を広げて準備を整える。




第二部のワークショップは、みんなが自由に意見を言い、

また、みんなの意見を繋げ関連付けて発展させようという試みを行います。

各テーブルで

「川越のはたらく」

「川越の住む」

「川越の食べる/遊ぶ」というテーマを設定し、

それぞれ《課題》《魅力》《やってみたいこと》を付箋に書き込み、

模造紙にペタペタ貼ってもらおうというものでした。

話し合いだけだと言葉が流れてしまいますが、付箋にして視覚化しようというもの。

視覚化することで意見が残り、他の意見とも繋げることができます。


赤い付箋には魅力、青は課題、黄色がやってみたいことを書き込む。

25分間話し合い、はたらくの次は住むのテーブルへ移動といったような席替えをして、

全員が全てのテーマを話すために3ターン行います。(25分間×3)

テーブルワークで大切なのは、できるだけ多くの付箋を貼り付けること。

ワークショップがスタートすると、

それぞれのテーブルでペタペタと各色の付箋を貼り付ける光景が見られました。




「川越の住む」のテーブルでは、

魅力として、

「川越まつり」、「川が多い」、「人が親切」、「古いものと新しいものが共存している」など貼られていき、

課題は、「渋滞」、「少子高齢化」、「川島方面へのバスが少ない」、「高階地区の道が狭い」、

やってみたいことは、「郊外地区の観光」、「瓦屋根を増やす」、「絵画教室を開きたい」

といった付箋が貼られています。


こちらは「川越の働く」のテーブル。

魅力は、「観光客がたくさん来る」、「人が多く集まる」、「交通利便性が高い」、「個人の店が出しやすい」、

課題は、「個々のネットワークが乏しい」、「家賃高騰」、

やってみたいことは、「シェアオフィス」、「歴史的な建物を活かしたお店起業」、「工業団地の活性化」

など意見が貼られていきます。



「川越の食べる/遊ぶ」は付箋が貼りやすいテーマだったと思います。

魅力は、「個人のこだわりのお店が多い」、「焼き団子」、「丸広の屋上遊園地」、

「音楽のライブイベントが多い」、「新しくオープンするお店が多い」、

課題は、「夜開いているお店が少ない」、「郊外の自然が知られていない」、「日帰りで帰ってしまう」、

やってみたいことは、「農家+レストラン」、「旧鶴川座をフリーホールに」

などが書かれていました。


これを25分間ずつ3回行い、参加者が全てのテーマについて意見を出し合いました。

最後に模造紙を広げ、発表して共有します。







こうして、第二回川越これから会、新しい試みが終了しました。

この後は、希望者で懇親会へと流れていきました。


今回のこれから会を主導した塩成さんのコメントです。

「みなさんの頭の中のモヤモヤを模造紙に見えるように吐き出してもらいました^^

少人数だったこともあり、参加してくれたみなさんが

密に沢山話す機会ができたのではないかと思います!
今回出た意見はこれから会を行っていく上での一つの基礎にしていきたいと思っております♪
参加していただいた皆様ありがとうございました^^
今後は体験型のフィールドワーク(川越のどこかにいってみたり、

川越外のどこかに行ってみたりなどなど、、、)考えていますので乞うご期待♪
川越これから会では皆様の「これがやりたい!」などもどんどん取り入れていきたいと思っていますので、どんどんご意見お待ちしております^^」


川越のこれからのために、川越これから会はさまざまな展開をしていきます。

どなたでも参加できますので、どうぞお気軽にご参加ください。



「NPO法人川越蔵の会」