旅先として、とても魅力的な街、香港
今でも多くの人を惹きつけてやみません。
しかし、
収束するどころか、日に日にエスカレートしている印象の香港デモ。
周庭 Agnes Chow Ting 😷@chowtingagnes
実弾に撃たれて意識を失って倒れた若者に対して、香港警察は応急処置をするのでも、救急車を呼ぶのでもなく、無理矢理立たせようとしました。 もう親中派か民主派かという問題じゃなく、善悪の問題です。香港警察はすでに殺人鬼のようです。 https://t.co/jgFgi1Uf8o
2019年11月11日 14:53
旅行者としてはどう対応していくのが良いものでしょうか…
少し前の話になりますが、
自分は8月、ちょうどお盆の時期、
・香港乗り継ぎ(入国なし)
・香港で1泊してから日本に帰国
へ、母を連れて2人で経験いたしました。
自分の基本的なスタンスは、
基本、しばらく香港には行かない
です。これは旅慣れた私でも、いや、旅慣れているからこそ、揺るぎません。
香港を旅行先にはしません。
では、どうして8月の香港は避けなかったのでしょうか。
それは、香港が最終目的地ではなかったからです。
最終目的地はタイのサムイ島。そこに香港乗り継ぎで行く便を取っていたのです。
そう簡単に切り捨てられなかった、香港乗り継ぎ便利用の旅
アジアのハブ空港の一つとしての地位を確立している香港、
日本から東南アジア等、海外のあらゆる地域にアクセスするのに利用しやすい空港の一つなのです。
しかも、香港発着便は他と比べて安価であることも多く、最後香港で1泊してから帰ったりなどの魅力もたくさんあるのです。
私もそこに魅力を感じた旅行者の一人であり、行きは香港乗り継ぎ、帰りは香港で1泊ストップオーバーしてのサムイ島行きを約1年前、デモが始まる前から計画していたのです。。
そうした中、2019年3月31日から香港民主化デモが始まったわけですが、
当初は暴力などは一切なく、さらには観光地などは避ける形で穏やかに進行していたかと思います。
デモと関係のない地域はいたって平穏で、きちっと情報を入手した上で、お盆の時期に1泊する程度であれば、サムイ島行きには影響はないのでは、と考え、特に旅行の延期などは考えておりませんでした。
しかし、徐々にデモは激化…
7月になると、香港島側や、観光地から離れた場所だけでなく、観光の中心地、尖沙咀やネイザン・ロードでもデモが行われるようになります。
8月に入り、サムイ島のホテルはキャンセル料がかかる日付にかかってきてしまったあたりから、催涙弾が使われるなど、デモ隊と警察の衝突は徐々に激しくなってきてしまいます。
これを受け、サムイ島のホテルはしょうがないとして、香港のホテルについては、事前に支払うプランではなく、かつ前日からのみキャンセル料がかかるプランであることを再度確認いたしました。
結果、この決断が功を奏することになります。
8月5日 香港空港でストライキ
9日のサムイ島をわずか4日後に控えたこの日、香港全土のストライキに伴い、飛行機会社や管制塔のスタッフ数百人がストライキを敢行。
朝から多くの飛行機が欠航となりました。
しかしこの日は月曜日、
空港の職員も、乗客が少ない日を選んでストライキをしたのではないか、などと楽観視しておりました。
すでにサムイ島のホテルは引き落とされている状態で、おそらく香港のデモを理由にキャンセルしたとしても、お金は一銭も戻ってこない日付に突入していたのです。
若干気がかりな中、日本を出発
行きは香港空港の制御区域から出ないので、まだ安心かなと、
問題は最後、香港での1泊です。しかもデモの行われる土日に。そこは確かに気がかりではありました。
しかしそんな中、最後までサムイ島行きを諦めきれぬまま、
若干の緊張を持って、サムイ島に向けて出発したのです。
香港入国せずの乗り継ぎは全く問題なく
8月12日、デモ隊が香港国際空港のロビーを占拠、ほぼ全ての発着便が欠航したことをサムイ島で知る
すでにサムイ島で3日目を迎えていた我々、すっかりリゾート気分であり、このようなツイートをしておりました。
えりお@フリーランス女医@korilakkuma0714
2つめのホテルに到着なんか、18日香港経由(しかも1泊)で帰る予定なんですが、 なんかもうどーでもよくなっちゃってんですけどマズいでしょうか。 https://t.co/hQfGaeV8G2
2019年08月12日 18:36
一歩間違えれば… 常に欠航リスクと隣り合わせ、紙一重だった旅程
8月11日だったでしょうか、とうとう香港観光のまさにメインであるネイザンロードが閉鎖、催涙弾が撒かれている様子はサムイ島にいても情報が入ってきました。
13日午後には千人前後のデモ隊が空港ロビーに座り込みを行い、数百便が欠航とな理、同日深夜にはデモ隊と機動隊が衝突した香港空港。
この事態を受け、裁判所は8月14日、空港の使用妨害を禁止する臨時命令を発表しており、以後、空港での妨害行為は無くなります。
これらのことは、すべて我々がサムイ島にいる間に全て済んでしまいましたので、我々が香港に向けて帰る日にちである8月17日までに収束しておりましたことは、非常にラッキーであったと思います。少しでも日程がずれていれば、ここまで上手くいくことはありませんでした。
8月15日、香港での滞在先や現地での旅程の最終調整
サムイ島滞在終盤、香港で予約したホテルを無料でキャンセルできなくなる日にちを控え、流石に「なんかどうでもよくなっちゃって」というわけにはいかず、リゾートステイの合間を縫って、最終日に1泊ストップオーバー(すぐ飛行機を乗り継がず、24時間以上開けて滞在)する香港のプランの最終調整に入りました。
当初予定していた宿泊先はインターコンチネンタル香港。
【香港】《インターコンチネンタル香港》ジュニアスイートハーバービュー クラブラウンジ&お部屋より
九龍島から香港島の夜景ど真ん中、真正面に見据える絶景ハーバービュー、おそらくこのレベルで部屋から眺められるホテルは早々ない、そんなホテルです。
香港が中国に返還されてから、1度も香港を訪れておらず、約25年ぶりですか、久々の訪問を楽しみにしていた母に、景色を見せてあげたかったのです。
一方で、香港1泊2日滞在となる17日土曜日、17日にデモの開催が予告されていたのは、九龍島側の紅磡ホンハム・黄埔ワンポア周辺とのこと。
こちら、たまたま昨年このエリアにあるケリーホテルに宿泊、このエリアも散策しておりました。まだそこまで多くの観光客に知られていない香港が垣間見られる、とても楽しい場所です。
⇨ 【香港】《紅磡ホンハム・黄埔ワンポア》 ケリーホテルも注目!?のディープなエリアがすごい!
同時にこちら、決してインターコンチネンタル香港や、ネイザンロードから遠い場所ではありません。今回のそのデモは穏やかなもので、前週ネイザンロードで起こったような事態にはならないであろう、と予測されてはいたものの、こちらの方にデモ隊が流れてくる可能性は否定しきれない状態でありました。
九龍島からの夜景はそれはそれは素晴らしいものですから、なかなか諦めがつきませんでした。
が、私1人ならともかく、母と、10日分の荷物が入った大きいスーツケースを抱えて、空港からホテルまで移動して、
その後果たして外に出て食事など、楽しめるのか、
色々考えた末、九龍島側の宿泊は泣く泣く諦め、インターコンチネンタル香港宿泊はキャンセル、香港島側のホテルを取り直すことに決めたのです。
新たに予約したのは、フォーシーズンズ香港
決定打は
- 空港からエアポートエクスプレス香港駅直結であること
- IFCモールも直結しているので、外に出ずともグルメやショッピングを楽しめること
- ホテル内にかねてから気になっていたミシュラン3つ星レストラン龍景軒があること
の3点![]()
空港から建物の外に1回も出ることなく、気になるレストランを網羅できるのはかなり大きいという事が決定打に。
わずか1泊2日で、グルメと夜景がメインの香港ステイでしたので、夜景は部屋から楽しみ、あとはエアポートエクスプレス香港駅ビルやIFCモール、ホテル内だけで事を済ますのみでもじゅうぶん香港を楽しめると踏みました。
唯一の憂慮事項といえば、ここは逆に香港島から九龍島を眺める形となり、九龍島からみた夜景の迫力には負けてしまいますので、そこがちょっと残念であるくらい。
でもここからハーバービューを楽しめるだけでも、何もないよりじゅうぶんであります。
結果、無事、デモに巻き込まれることなく香港での滞在を終了
エアポートエクスプレスでは、搭乗券チェックを行っており、空港利用者のみしか香港国際空港とエアポートエクスプレスを利用できない状態で、デモ隊の入場や妨害行為はありませんでした。
ホテル到着後は建物から全く出ず、ホテル内やIFCモール、駅校舎内で過ごしておりましたので、外の喧騒に巻き込まれることはなく過ごすことができました。
IFCモール
〜香港1泊2日ストップオーバー関連記事〜
【香港】《添好運(ティムホーワン)點心專門店 中環店》旅の最初でも最後までも!美味しく飲茶☆
フォーシーズンズホテル香港 宿泊記(後日公開予定)
フォーシーズンズホテル香港《龍景軒 Lung King Heen》(後日公開予定)
以上、
香港が最終目的地ではなく、乗り継ぎの利用であったため、旅行そのものを諦めきれず、
一歩間違えれば… 常に欠航リスクと隣り合わせ、紙一重だった旅程であった中、香港での乗り継ぎおよび1泊2日ストップオーバーを無事敢行できた、というご報告でした。
往復乗り継ぎのみであればまだしも、帰り香港に入国しての1泊2日という日程であったため、
日々情報取集が必要で、決して予断が許される状況でありませんでした。
今、香港利用便が安い… 今後はどうする?
今現在、香港行きの便や、香港を経由する便は大変お安くなっており、あえて香港へ、という方もいらっしゃるかと思いますが、自分はもう当面香港は利用しません。
香港への旅行はもちろん、乗り継ぎでも避けようかと思います。
なぜなら、命はお金に変えられないから。
ここに挙げましたのは、所詮は数ある情報の中のあくまで一つ、ですし、
私の意見も、あくまで一個人のものでありますが、
情報というものは小さなものでも、少しでも多い方がよろしいかなと、ここに記した次第です。
ここまでの長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。






