今回の記事のテーマは

 

ハワイ海洋散骨

 

動画では細かく砕いてパウダー状にした遺骨を、水に溶ける紙にくるんであるものを、海に撒いたあと、花びらを散らしております。

 

 

 

そう、今回ハワイに来た本来の目的はこれだったのです。。

 

 

 

 

「天国の海」、カネオヘ湾沖に浮かぶ白い砂浜「サンドバー」

 

 

今年3月に亡くなった父は9月、ここで大好きな海に還りました。

 

【ハワイ オアフ島】《海洋散骨》事前の準備、業者さん、船のチャーター等… 全てお話しします

 

 

 

これを読まれている皆様の中に、おそらくハワイが大好きな方もいらしてて、

私も死んだらハワイの海に、というのもいいかな、と思われている方もいるかもしれません。

 

 

今日は

  • ハワイ出発まで、日本における準備
  • ハワイまで、お骨の持参方法
  • 散骨セレモニーのドレスコード
  • ハワイ散骨式における、具体的な儀式の内容・オプション

等について、お送りしたいと思います。

 

 

 

 

ハワイ出発まで、日本での準備

我々は、日本国籍で日本に在住しており、そこからハワイに渡ったので、主に日本の法律に基づく、日本国内での手続きについてお話いたします。

 

 

まず、故人の骨をお墓に埋めるなり、散骨するなり、ダイアモンドにするなり、いかにするにせよ、絶対必要な書類があります。

 

 

 

火葬許可証はとても重要な書類です

 

故人の死亡届を出すと同時に役所に申請する火葬許可証

これがどこに行くにも必要になってきます。

 

 

日本国においては、ご遺体は火葬処理せねばならないということは、どなたでもすでにご存知かと思います。

これは通夜・告別式をやろうが、やるまいが、必ずやらねばならぬことです。

遺体から、骨壷にはせねばなりません。

 

あくまでこの火葬というプロセスに、お坊さんを呼んだり、お客様を読んだりするのがお通夜であり、告別式なのでありまして、

我々の場合、いわゆるお通夜や告別式は日本国内では一切せず、宗教的に49日とかもないので、

火葬処理のみを国内で行い、骨壺は実家に持ち帰って、ハワイに出発まで、約半年は実家に置いてあった状態です。

 

 

このプロセスにおいて、骨壺と絶対一緒に持ち帰るのが火葬許可書ですので、これは破棄したりしてはなりません。

 

この火葬許可書、後述いたします粉骨処理にも必ず必要ですし、空港での手荷物検査においても、大きな効力を発揮します。本当に大事な書類です。

 

 

 

 

 

 

ハワイでの船の手配は事前に日本で

ハワイで散骨される場合、その辺のビーチで、というのは認められておりませんで、

ある程度ボートで沖合に出る必要があります。

 

ゆえに、沖合まで出るボートの手配が必要となってまいります。

 

このボートに、オプションとして、牧師さんや、ミュージシャン、食べ物や飲み物を乗せて、セレモニーをやられる方、やられない方、いらっしゃるようです。

 

 

我々は、とにかく無事、父の骨をハワイ沖にまいてくるという事実が何より大事でしたので、

HISやジャルパックの現地オプショナルツアーとして展開されている、「天国の海」カネオヘ湾はサンドバーへのチャーターボートと、簡単なセレモニーがセットになった、パッケージを予約いたしました。

 

 

【HIS】カネオヘ湾 ハワイ 海洋葬(海洋散骨)

https://activities.his-j.com/TourLeaf/HNL0578/

 

 

こちら、参加人数(1~14名様)にあわせて、

  • カタマラン船またはグラスボトムボート(一部ガラスの 床面になった船)
  • トランペットによる賛美歌の生演奏
  • キャプテンによる聖書の朗読(英語)
  • 散骨
  • 散骨のあと、海に流すお花
  •  GPSで計測した正確な散骨場所を記入した散骨証明書(英文)
  • セレモニー内容約50枚の写真をおさめた CD1枚

がセットになったパッケージで、1グループ1400ドルと、大変お得でした。

 

 

 

 

遺骨の処理…ハワイは骨壷そのまま持参してOK

ハワイでの海洋散骨におきましては、遺骨の処理方法に規定はありません。

 

ので、骨壷のまま持ち込まれる方も、後述の粉骨処理をされて持ち込まれる方も、様々なようです

 

 

 

 

 

我々が行なった「粉骨処理」とは

 

散骨を始め、遺骨を処理するにあたって出てくるキーワードに「粉骨処理」というものがあります。

これはお骨を細かくパウダー状にすること。おおよその費用は2万円くらい。

 

粉骨処理しますとお骨の占有面積が小さくなりますし、散骨や遺骨ペンダントなど、供養の幅も広がってくるもの。

 

地域によってはこの粉骨処理をしないと散骨ができない場所もあり、注意を要します。

 

我々の場合、ハワイでの海洋散骨において、遺骨の処理方法に規定がないということを把握しておらず、海洋散骨=粉骨処理がマストと思っておりましたので、日本で粉骨処理+骨壷の処分をしてから、ハワイに持ち込みました。

 

結果、そのまま骨壷をハワイに持ち込むことに比べて大変メリットが大きく、正解だったと思います。

 

 

お願いしたのは

「遺骨サポート サライ」さん

http://www.serai.co.jp

 

 

粉骨処理にかかった値段

一般粉骨… 機械を使用しての粉骨 15,000円

(粉骨のみ 水溶性袋別添3枚 骨壺処分含む)

 +

海外散骨パック 3,500円

水溶性袋入り(6袋まで) 真空パック 桐箱入り 環境対応処置
英文粉骨証明

 

 

各国の海洋散骨事情にも詳しく、ご遺骨に関するあらゆる質問に、懇切丁寧に答えてくださいました。

 

 

 

粉骨処理のメリット

ズバリ、

  • お骨の占有面積がかなり小さくなり、運びやすい
  • 散骨した後、骨壷の処理に困らない

この2点だと思います。

 

 

関東圏の場合、遺骨を全て骨壷に収めるので、かなりサイズが大きく、重さがあります。

なので、かさばるし、重いし、運ぶのはかなり大変なんですね。

ですが、粉骨処理すると、お骨の占有面積がかなり小さくなり、ショッピングバッグに入れて運ぶことができるくらいになります。

 

 

我々が実際に持参した父の遺骨

【ハワイ オアフ島】《海洋散骨》事前の準備、業者さん、船のチャーター等… 全てお話しします 粉骨処理後の遺骨

3分の1はダイアモンドにしておりますので、持参したのは遺骨の3分の2ほど、でこの大きさです。

 

 

あと、ハワイに持ってくる際には骨壷でも良いとして、問題は散骨した後。

空の骨壷をどうするのか? そのままホテルに置いてくるわけにもいかないし、

といったところではないでしょうか。

 

 

 

関西圏の場合、もともと火葬場で骨壷に入れる量は、遺骨の半分程度なようで、骨壷の大きさも関東圏の半分くらいだそうですので、この辺り、関東圏とは若干事情が変わってくるとは思いますが、それでも粉骨のメリットは相応にあるのでは、と思います。

 

 

 

 

以上、ここまでが我々が日本で準備したことです。

 

 

 

ここからは、いよいよハワイに渡航です。

 

 

 

遺骨は手荷物で機内に持参

空港に着きましたらチェックインの際、カウンターで遺骨を持っている旨、申告した方が良いようです。

 

なお、海外のエアラインだと、この辺りでごちゃごちゃしそうでしたので、我々がハワイに渡航する際は、こうした日本の葬儀の習慣に理解がある、日系のエアライン(この時はANA)をチョイスしました。

 

 

 

手元に大量の白い粉…密輸と間違えられたりしないの滝汗

お骨を持参する上で懸念されるのが、こちらではないでしょうか。

 

海外で、火葬や散骨の習慣がなかったり、セキュリティの厳しい地域だと、かなり執拗に調べられたりしちゃうみたいです。

 

が、結論からすると、

 

ハワイであれば全く問題ございません

 

 

まず、

 

日本から出国する際、火葬許可証を提示すればセキュリティチェックは免除

日本から出国の際、絶大な効力を発揮するのが、先に申し上げた火葬許可書です。

 

こちら、現物でなくとも、コピーや、スマートフォンに収めた写真でもOK

 

空港のセキュリティにこちらを提示すれば、遺骨のX線検査は免除となります。

 

 

 

次に、ハワイについてから。

こちらもほとんど心配いりません。

 

 

もともとハワイは海洋散骨が一番メジャー。空港で怪しまれることはほとんどなし

渡航先のハワイ、もともと「お墓」というシステム以上に、海洋散骨の方がメジャーな地域です。

 

何か言われても、粉骨処理の際にいただく英文粉骨証明を見せれば問題ないそうです。

(そもそも我々はショッピングで使用する紙袋で骨を持参したので、何もつっこまれませんでしたww)

 

空港には麻薬探知犬がいますが、当然なんの反応もすることはございませんので笑

堂々と無事ハワイまで運搬いたしました。

 

 

 

 

さて、無事ハワイに到着したら、あとは予定通り、任務をこなすのみです。

 

 

 

ドレスコード

 

散骨セレモニー時の服装なんですけれども、

 

 

ここはハワイだし、特に決まってはおりませんニヒヒ

 

 

どっちみち父はしめやかな喪服は好まない(と思う)ので、火葬場にも真っ黄色のニットで臨んだえりおですけれども、

ハワイでも南国にふさわしい、鮮やかな色合いの服で行こうと、

母や弟はアロハシャツ・アロハドレスで臨んでおりました。

 

私に至りましては、

ここでもどうせなら父好みのぶっ飛んだ格好を、と思いまして、

私から最後の父の日にあげた形見のこのTシャツを着用して臨みました。

 

【ハワイ オアフ島】《海洋散骨》事前の準備、業者さん、船のチャーター等… 全てお話しします

 

えりおちゃんの父、あきおちゃんです。

 

父は赤と黄色が大好きでしたので、この色合いにしました。

 

 

 

外に来てるのはユニクロのUVカットパーカー(黄)

 

 

エアリズムUVカットメッシュパーカ(長袖) エアリズムUVカットメッシュパーカ(長袖)
1,990円+消費税

※価格は時期によって変更する可能性がございます。

UNIQLO

 

 

炎天下、最高だよコレはww

 

 

まぁ1人だけ、こうしてぶっ飛んだ格好をしたところで、誰も咎める者はおりません。

 

こうした破天荒なところは父から確実に私に受け継がれておりますので、今後も継承していく予定です。

 

 

 

 

いよいよ乗船

我々家族4人のみで、このでっかいボート、貸切ですww

 

【ハワイ オアフ島】《海洋散骨》事前の準備、業者さん、船のチャーター等… 全てお話しします チャーターボート

 

この業者さん、カネオヘ湾でのアクティビティ全般を取り扱っていらっしゃるようですので、

散骨専用とかではなく、おそらく他のツアーでも使用する、ツアーボートですね。

 

 

 

でっかいボートなので、ほとんど揺れない。


 

結構な風なんですが、カネオヘ湾はもともと湾内でほとんど海が荒れないのと、ボートが大きいのとで、ゆったり航海です。

 

いつもかなり乗り物酔い・船酔いするのでこれはありがたい。

 


 

セレモニーの内容

出航後、15分ほどで散骨場所であるカネオヘ湾に到着。

 

まず行われるのが、

 

船長による聖書の朗読(英文)

こちら、場所はこちらが指定すれば、指定個所を読んで下さるとのことですが、

我々は特に指定せずいたところ、読まれた箇所は、キリスト教のお葬式でよく使用される、" 1 Thessalonians 4:13-18(テサロニケの信徒への手紙一 4:13-18)" でした。

 

 

 

Believers Who Have Died

13 Brothers and sisters, we do not want you to be uninformed about those who sleep in death, so that you do not grieve like the rest of mankind, who have no hope. 

14 For we believe that Jesus died and rose again, and so we believe that God will bring with Jesus those who have fallen asleep in him. 

15 According to the Lord’s word, we tell you that we who are still alive, who are left until the coming of the Lord, will certainly not precede those who have fallen asleep. 

16 For the Lord himself will come down from heaven, with a loud command, with the voice of the archangel and with the trumpet call of God, and the dead in Christ will rise first. 

17 After that, we who are still alive and are left will be caught up together with them in the clouds to meet the Lord in the air. And so we will be with the Lord forever. 

18 Therefore encourage one another with these words.

 

より引用

 

 

 

 

主は来られる

13兄弟たち、既に眠りについた人たちについては、希望を持たないほかの人々のように嘆き悲しまないために、ぜひ次のことを知っておいてほしい。 

14イエスが死んで復活されたと、わたしたちは信じています。神は同じように、イエスを信じて眠りについた人たちをも、イエスと一緒に導き出してくださいます。

15主の言葉に基づいて次のことを伝えます。主が来られる日まで生き残るわたしたちが、眠りについた人たちより先になることは、決してありません。 

16すなわち、合図の号令がかかり、大天使の声が聞こえて、神のラッパが鳴り響くと、主御自身が天から降って来られます。すると、キリストに結ばれて死んだ人たちが、まず最初に復活し、 

17それから、わたしたち生き残っている者が、空中で主と出会うために、彼らと一緒に雲に包まれて引き上げられます。このようにして、わたしたちはいつまでも主と共にいることになります。 

18ですから、今述べた言葉によって励まし合いなさい。

 

 

 

 

実際読まれるのは英文の方です。

 

 

 

 

こちら、残念だったのは、

若い船長の聖書の朗読がたどたどしくて、あまりにも神聖さが欠如していたこと。

 

聖書の文章、古い言い回しが多くて、片手間に読むのはとても難しい。

だからこそ、多少は練習して臨んで欲しかった、というのが正直なところ。

 

おそらくほとんどの日本人は英語がわからないので、ごまかせるのでしょうが、

それなりに英語がわかる人間には、「テキトーに読んでいる」ことはバレバレであり、

故人に捧げる聖なる言葉を、あんな適当に読まれるなんて、ちょっとガッカリでした。

 

 

 

 

トランペットの演奏をバックに散骨…

ここで、冒頭の動画のあのシーンとなります。
 
 
 
バックに、少し物悲しい、でも前向きな気分にさせてくれる、素敵なトランペットの演奏をしてくださったのが、このおじさま。

 

【ハワイ オアフ島】《海洋散骨》事前の準備、業者さん、船のチャーター等… 全てお話しします 散骨のBGMに素敵なトランペット演奏
 
このかた、プロの演奏家でらっしゃるそうで、
散骨セレモニーを盛り上げるのに、大変重要な、一役買っていただきました。
 
この他、希望に応じて、ウクレレなど、楽器演奏者を増やすこともできるようなのですが、
こういう儀式、あまり演奏がガチャガチャしているより、トランペットの音色一つでシンプルにした方が、逆に厳かな感じで、私はむしろこれで良かったと思いました。

 

 

 

 

 

最後、散骨した地点の緯度と経度が書かれた証明書をいただき、無事セレモニー終了。

【ハワイ オアフ島】《海洋散骨》事前の準備、業者さん、船のチャーター等… 全てお話しします 散骨証明書

 

 

 

お魚の口に入り世界を旅する遺骨

海流に揉まれて広がる遺骨

海底に沈む遺骨

 

 

海に還ったこうして父の遺骨(の3分の2)は世界をめぐり続けていくのでありましょう。

(もう3分の1はダイアモンドになる予定です。)

 

 

【ハワイ オアフ島】《海洋散骨》事前の準備、業者さん、船のチャーター等… 全てお話しします

 

 

ちなみに、遺骨ってのはアルカリ性で、環境破壊で酸性に傾いた水のphを戻してくれちゃうそうですビックリマーク

 

 

とはいえ、これは「魂が来ていた衣」のお話で、

肝心の「中身」は病で不自由なカラダから解放され、今頃カジノ遊びに興じていることでしょう。

たまに実家に戻ってんだか、

母曰く、「時々父の部屋から咳払いしてる音が聞こえてくるらしい」ですよ。真相や、いかに。

 

 

 

 

さてこうしてメインのセレモニーを無事終わらせたところで、ホッとした我々、

 

 

 

いったんホテルに帰り、休息したのち、

打ち上げ会場は、

 

アランウォンズ

 
にてニヒヒ
 
 
 
 
まあこうして、散骨の前後も家族みんなで集まって、楽しくやれるのもハワイ散骨の醍醐味じゃないかな、と思いますアップ
 
 
 
以上、今年最大のテーマでした、ハワイ海洋散骨につきまして、詳細をお送りいたしました。
 
ここまでお付き合いくださりました皆様、ありがとうございましたキラキラ