無動君の好みのタイプ | 天明今生・鈴音詠唱

天明今生・鈴音詠唱

オタクという名の崇拝者です、
そして愚痴などを呟き、叫び、
日々を生きる糧としたいです。

引き続き、オタク談義をしていますよー。

 

「じゃん、これはこれはまたレトロなスーパーファミコンというゲーム機本体、知ってるかどうか分からんが、FF6っていうゲームがある」

接続をしながら無動君が語っております。

「あ、知ってる、魔導アーマーに乗ってた女の子が街を滅ぼすんだ」

「おお、知ってたか、よしよしセット完了、やっぱ1人でプレイより見やすいだろ、俺は3DSの方でやり込んでたんだが、セーブデータが生きてればこっちも同等よ」

「あー、この最初の音楽が好きなんだ」

「いいよな、あーFFだよFFという代名詞、ファイアーエムブレムも同じ感じでさ、

 お、生きてた、ああこれ、俺が結構前にやり込んでたやつ、さっきほら、おっさんがどうのって言ってたから勘違いされてるかと思って、それでこれよ」

「ん?」

「悪いんだがすっげえ終盤にいるんだよ、分かるかここ」

「ああうん、もうケフカの目の前だよ、最期だよ」

「さっすが☆でちらっと俺の皆さんを見給えよ、第1班はこのメンツ」

「…す、すごい」

「最終的にはケフカを4人で倒す予定でいるので、その4人を分散してあるんだ、第2班がこの方々」

「え、…こ、この人、」

「おお、ゴゴさんを知っていたか」

「す、すごく難しかったんだ、ゴゴを迎えに行くまでが、罠が多いし」

「だからこそのゴゴさんよ、そんで第3班がこちらです」

「…え、どうしてモグが」

「モグ先生は外せなかったんだろうな、この時の俺は」

「モグ先生?」

「ほれ、雪男さんが一緒に第3班にいるだろ、雪男さんとモグ先生は師弟関係にある、いや、主従関係というのか、だけどモグ先生はくぽー、だからどうしても師匠とは呼べずに先生止まりだった、そんだけ」

「で、その」

「まあまあ、この後よ」

ケフカとの会話が始まりましたね。

「俺、この笑い声を聞いてるとぶん殴りたくなるんだ」

「嘲笑を通り越してるからな」

「だって、あの超いい将軍さんをこいつが、」

「そういう雪辱をも果たす為に我々は此処に来たんだよ、さあ編成だ、見給え」

無動君が精鋭4人を選択しました。

 

「(この班構成ってことはこの時の俺はこのメンツなんだろな、ベストが。つまりはあの子がこれを、あの子がこれをという感じで装備してるはず、よし。)どうよ、この4人が俺の推しです、大好きな子達です」

「リルム、ティナ、セリス、…モグ先生」

「おっさんじゃないだろ」

「うん、みんなこう、女性だし、も、モグ先生もくぽーだし」

「この時の俺はリルムがれんぞくまだ、ティナとセリスとモグ先生で徹底的に叩く、そういうケフカ攻略法だな、リルムがまず1ターン目で2人にリレイズ、ティナがアルテマウェポンとか、セリスがマジでアルテマな、モグ先生は槍2本でゴウ」

「真剣にやったことがなかったなあ」

「え、俺もこれ、真剣なチームじゃないんだけど」

「え!?」

「あれ、真剣なチーム見せます?ああじゃあちょいリセットな、ええと確かさっきのメンツが1番にいたってことはこの時の俺のマジメンツは2番だ、よしこれ」

どどん。

「悪いな、やっぱまたケフカの目の前に居た、てっきりまだあの辺りをうろうろしてるかと思ってたんだが、これはもう癖だな」

「あの辺りって?」

「スリースターズ集めの場所、最初は死ぬか生きるかの瀬戸際だった場所だな、ティラノサウルスとかの」

「し、知らない」

「あれま、スリースターズはあった方がいい、それとミラクルシューズ、どっちかを削ってげんじのこてとすればさっきのモグ先生のように槍2本持ち、まあこの時の俺の真剣なチームってことだからはい、班編成な、ああその前にステイタスです」

「う、うわ」

「マジでやってるから第1班、第2班、第3班が全員2名構成だ、1名がマジ、残り1名が保険だ、そしてはいケフカー、そして俺の真剣チーム編成がこれです」

「ん!?」

「驚いたか、さっきの3班構成員は実は主力陣じゃないってわけよ、俺のマジメンツはこの4人という時代よ」

「…ゴゴ、シャドウ、セッツァー、エドガー」

「そ、この時の俺はこの4人がマジで好きだったんだな、遊びとするならば雪男さんとかを加えたりするんだろうが、やっぱ真剣に戦ってやらないとケフカも目が覚めないだろ、そんで、まあこの1ターン目をご覧あそばせ」

 

1ターン目。

 

「ど、どういう意味!?」

「実は5人で戦ってるんだよこっちは。シャドウには忠実な相棒がいただろ、インターセプターだよ、それからセッツァーを起用しているのは攻撃する際の姿がまじかっけーとなるからだ、エドガーとゴゴさんがマジで主力だな、シャドウとインターセプターが次鋒、まどろこっしいがセッツァーが先程のリルムのれんぞくま担当者だ、さっきも言ったが、真剣に戦ってやらないとケフカも目を覚ませない。

さて、何か気付きました?」

「ぜ、全然」

「そうか、一番最初に動いたのはどなた」

「セッツァー」

「そう、これはさっきのリルムと同じでリレイズをかけたいから。主力陣を失うのも怖いんだが、まずはれんぞくまを使用できる自分を死なないようにとしないとな、

そしてはい、一番最後に動いたのはどなた」

「ゴゴ」

「そう、それを計算してるわけ。もしかしなくともゴゴさんを使った事がないか?」

「なかったよ」

「それはまたどうして」

「何か、仲間になる理由が、ちょっと」

「俺だったら、ゴゴさんのように生きてみたいよ」

元就君がぼけっとしています。

「ゴゴさんは、みんなが世界を救うんだという使命に燃えているのを見て、それを真似をする、そういう理由で仲間になってくれただろ。普通の人間だったらそんな単純な理由だけで世界を救う一助となる事なんか躊躇する、世界を救うんだぞ、それを必死にこれまでたくさんの犠牲を払ってきた精鋭が使命としている、それを真似してというだけで世界が救えるかと俺も最初はおかしいと思った、

でもどうしてか、このゴゴさんが誰かと被って見えたんだろうな、

皆が必死に守りたい、そういう世界を救うという壮大な行動を、真似をする、それだけの理由で命を投げ出せるのかと思ったら、俺は心が動いたよ。

隣の人が手を洗っているからそれを真似して洗うような真似じゃない、真似のレベルが桁違いだ、手を洗ってるだけじゃ世界は救えない、

そしてどうしてゴゴさんが最後に動くかというのは、ゴゴさんの前に動いているのはどなた」

「エドガー」

「そうそう、エドガーは確率的には不確実となるんだがかいてんのこぎりを使える、中盤前から大活躍していたあのきかいだ、

ゴゴさんは直前に動いた誰かの真似を攻撃とする、

つまりうちは5人で戦いながら、戦力としてはかいてんのこぎり部隊が2人もいるという感じだな、それをフォローするのがシャドウとセッツァー、

シャドウはなげる、があるだろ、結構投げ捲るな、シャドウも以前、

世界崩壊前に魔大陸から脱出という場面で、ちょっと遅れてだが必ずや合流するような誠実的な男性だ、

その誠実性を信頼しているインターセプターがいる、つまりは、

シャドウがここに加わっているのは戦力としても当たり前だが、

誠実性と信頼性の象徴として居てもらっている、

そして最初に動くセッツァー、

勿論、れんぞくまで全員にリレイズを2ターン目で掛け終わる、

その後はアルテマ、ケアルガと怒涛の攻撃と回復を魔法の面で繰り返す、

ただエドガーとゴゴさんがかいてんのこぎりでやらかしてしまった場合は、

ケアルガ2本立てともなるな、

でもセッツァーは知ってる、

帰って来なかった相手の事だ。

勝負をする、時間までにあの場所までどちらが速く着けるか、

ただあの時は相手がどこかで何かあって、合流出来なかった。

そしてここに辿り着くまでに使用した飛行船は彼女のものだった、

石板に刻んだ言葉が蘇る、

こっちは戦いながら、打撃や魔法で対抗としながら、真剣にケフカに訴えてるんだ、

心だ、

どれだけ強大な力を手に入れても、たった一人では何もやり遂げることなど出来ないのだと我々が伝えながら真剣に戦ってるんだ、

どれだけ自分の欲で犠牲を出して来たか、

どれだけ自分の傲慢さで涙を流して来た人がいたか、

墓標の前に誰が立ってその人の死を悼んで来たか、

どれだけ武器や魔法が優れていても、

本当に相手に向き合い、真剣に戦うということはその心に訴えかけることだ、

セッツァーが愛情と誓いを賭け、

シャドウが誠実性と信頼性を投げ掛け、

エドガーが自分を王だと兄だと信じ慕ってくれる思慕を手に、

ゴゴさんが並大抵の精神では成し遂げられない驚異の心を、

本気でケフカにぶつけているんだ。

戦いは心で行うものだ、

武力行使ではどうにもできないことでも心で訴えることが出来るなら、

そこには伝説の武器は必要がない、

これまで失われてきた命を俺達は背負って戦ってるんだ、

ロックが世界崩壊前から探し求めていた希望はもうずっと目の前にあったと世界崩壊後に気が付いた事、

ティナが知ったものはただの感情じゃない、本物の愛だ、

この4人に加われなかった第二陣とされる部隊もそれぞれに今まで心を痛めてきた者達で、

そういう俺達だからこそケフカをこう呼べるんだよ、

ざまあみろ、とかな」

さて、と無動君がぼけっと考える。

「ああそうだ、1つだけ言っておかないとと思って、今思いついた」

「何?」

「俺って同時並行でいろいろゲームやったり漫画読んだりアニメ見たりするからこそのオタクなんだけど、ほらさっきのランゴバルトとかっての、おっさんが好きなのかってあれ」

「ああうん、本当におっさんが好きなのかと思ってしまったから、でも分かったよ、リルムとかもいたし」

「ああいや、逆」

「え?」

元就君がぎょっとなりました。

「ちょっとこれはまずいかと思ってたんだけど、聖戦の系譜とかは序の口というか、ほれ、これはちょいとした設定資料集、俗に言う攻略本なんだけど」

「…信長の野望?と、三国志?」

「そう、俺、そっち系も好きだからさ、ああその、三国志の方でいいよ、中のキャラをぱらぱらっと見てみ」

「うん」

元就君、固まりました。

 

「お、お、お、」

「そら戦国時代の話だから女性なんかいないんだよな、みんなおっさんだろ」

「おっさんばっかだよ」

「うーん、三国志となると、周瑜とかもいいんだけど、あーやっぱ曹操かな、それと関羽とか、ああやばい、諸葛孔明なんか駄目だ、でも劉備だよな、うん、どうしたってやばいメンツだ、どのキャラもマジで顔がかっこいい、やばい、死ぬ」

「…ぜ、全部、お、おっさん、だよ…」

「かっこいいだろ…」

「え、だ、だから、ぜ、全員ヒゲの」

「俺って面食いなんだろな、信長の野望の方でもみんなかっけえ、あードキドキする」

「お、お、おっさ、」

「それとなんつうかこう、脇役ってキャラにも目が行ってしまうな、ああほら、ドラクエで言うならば話し掛けても返事がないっていう屍とか、あ、分かる?」

「ああうん…『返事がない、ただのしかばねのようだ』」

「そうそう、もう俺あれがドンピシャだな、もはや人ではないよなって思う相手も好きになってしまうんだ、ドラクエならばふなのりのほね」

「あ、あれは、幽霊船に行くための」

「ドキドキしてしまう、これはもう恋かと思ってしまうな」

「し、しまわないよ」

「でも、オタクってそんな感じだから、このゲームならこのキャラがって、その時その時で変わってきたりもするんだよな、一途に想える推しもいれば、後付けされる情報でああやっぱこっちの方が好きですとなったり、心は動いてしまうんだよ…」

「じゃ、じゃあこういうおっさんからも心が動いてしまうとかも」

「それはないね。」

「え…」

「ちなみに今の俺だったらFF6の推し、エドガーの忠臣というあの大臣かな」

「え!?あの、序盤で城を沈めろとかって」

「そうそう、ああでもオルトロスも言ってたろ、筋肉だるまって、だからマッシュとかも好きかな、バナンも何か哀愁漂う神官として放置出来ない、死なせてはいけないという使命感に燃えるよな、俺はそんなバナンでさえ強靭なタフ神官として育ててしまったこともあるんだが、いのりっていいな、まだあの頃は魔法よりも打撃系ばっかだったからマジで助かった、ありがとうバナン」

「…ば、バナンは…お、おっさんというよりかは、」

そこで元就君、ぴーんと来た。

 

「はいはい、俺も質問!」

「はいどうぞ」

「郷戸先生を好きですね!?」

「え?郷戸先生って、郷戸道明先生か?担任の?あの生物教師の?」

「そうだよ、郷戸先生はおっさんだもの」

「それはおっさんだけど、え、好き?冗談キツイわ」

「ええええええええええええ」

「だって郷戸先生は俺の宿敵だし、どーしても首を縦に振らない相手、これでも結構俺、郷戸先生とバトルしてきてるんだよ、知ってるだろ、郷戸先生はホルマリンしか愛せないんだぞ」

「え、ああ、ホルマリンは大好きっぽい」

「あれでよく生物教師だと言えたもんだよ、俺にカタログなんか渡してきやがって、何がちょっと値段が高価だよ、だ。俺が欲しいのはあんなもんじゃねえわ」

「ええと、あ、数学の」

「やめてくれない?俺あの先生から嫌味言われてんだよ、いいじゃんか、少しくらい余白に落書きしたって、全国模試ではさすがに落書きはしねえわ、でも校内のちょっとした試験だろ、ちったあ寛大な目で見て欲しいわ」

「英語とか、その、総合進学部四天王みたいなあの4人はみんなおっさんだよ」

「いや、あの4人全員俺の落書きをことごとく非難してくる相手だから、もう駄目、あー嫌、もう次の試験とか呪いの言葉でも書いてやろうかと思う、それもちょいとつまらないからボイコットだな、登校拒否したる、あーあーよく判った、杵柄が学校に行きたくなかったという理由が今になって判った、

俺は先生たちが嫌だから学校に行かない。オッケー、終わりだ」

「い、嫌だよ」

「今の時代な、高卒認定試験ってのがあって、それに合格してしまえば大学なんぞ受けられるんだわ、こちとら高い学費払って嫌な思いしかしないんなら学校なんかどうでもいいわ、ああいいいい、俺はちょっと引きこもりたくなりました、というか久々にAI相手に将棋でもすっかなあ、ああでもそれもつまらないからうーん、あ、見返したいアニメがあるんだ、あそこのあれが気になってんだよな、あれ、見たのって何年前だっけ、えーと、ああそうそう、あっちも手を出したんだった、やばい、まじで学校に行って勉強している暇がなくなってしまった」

ぽこーん。

無動君、投げつけられたモンスターボールを手に取りました。

「ミュウは、俺が、捕獲する」

「…え。」

 

死闘が、始まりました。