ベネッセコーポレーションは平成22年、サービスごとに分かれていた顧客情報のデータベース(DB)を統合していた。一括管理で情報件数が100万件単位から1千万件単位となり、流出被害を拡大させた可能性がある。

 DBにアクセスする権限を下請け業者の派遣社員にまで与えていた一方、流出から半年間も被害に気付いておらず、ベネッセ側の危機管理の甘さが浮き彫りになっている。

 ベネッセ関係者によると、複数のサービスに分かれていたDBを22年1月に統合。本社以外からもアクセスができ、名前や電話番号などの条件で迅速に検索して営業などに活用できるよう機能を強化した。

 取り扱う顧客情報は100万件単位から1千万件単位に急拡大。今回の問題では約760万件の流出被害が確認され、最大で約2070万件に上るとみられる。ベネッセ関係者は「利便性を優先させたことで、被害拡大を招いたことは否めない」と話す。

 顧客情報は今年1月には複数の名簿業者の間でやり取りされていたが、ベネッセ側が流出被害に気付いたのは6月下旬。ライバル企業のジャストシステムが、手に入れた顧客情報を基にダイレクトメールを発送し、顧客がベネッセ側に問い合わせてからだった。

 ベネッセ関係者によると、顧客情報のDBは外部からハッキングされるなど不審な動きがあった場合、警告を発する「不正検知システム」を備えていたが、今回はアクセス権限がある派遣社員のIDで業務を装ってアクセスされたため、システムが作動しなかったとみられる。

 ベネッセはグループ社員だけでなく、下請け業者の派遣社員にもアクセス権限を与えていたことを問題視し、アクセス権限の見直しを進めているという。

 IT業界関係者は「保守・管理で数百万件以上の顧客情報のコピーが必要とされることはほとんどない。派遣社員にまで必要な権限だったかは疑問が残る。ベネッセの危機管理は『内部犯行』を排除したもので、ずさんと言われても仕方がない」と指摘している。





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ベネッセホールディングスの原田泳幸会長兼社長は7月12日、傘下のベネッセコーポレーションから流出した情報をジャストシステムが全て削除すると発表したことに対し、「一方的に情報を削除することは、警察や経済産業省による原因の究明を難しくするだけでなく、情報が漏えいしたお客様の不安感の払しょくには至らない」と批判するコメントを発表した。

 ジャストシステムは7月11日、名簿業者を通じて購入した約257万件の個人情報を削除すると発表。「データの出所が明らかになっていない状況で契約に至り、購入していたことが判明」したため、「企業としての道義的責任」と説明している。

 原田社長はコメントで、「今回の情報漏えいは教育業界全体への信頼を毀損(きそん)する大変な事件であり、関係する者が自らの利益を守るというレベルで行動すべきではありません」とした。

 その上で、再発防止に向け、被疑者の特定だけではなく、データの流通ルートを解明し、流出した個人情報が出回っていないことを検証する必要があるとして、ジャストシステムなど情報を購入した企業や名簿業者に対し、「事実関係をつまびらかにし、お客様の不安を解消するため、積極的に情報を開示し、自主的に警察の捜査へ全面的に協力することを強く要請します」と情報開示を求めた。

 一方、「我々は自らの責任を他社に転嫁するものではありません。当社の責任は真摯に受け止め、全力をもって解決にあたって参ります」としている。





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民主党の海江田万里代表は15~17日の日程で中国を訪問する。中日友好協会会長の唐家璇(とう・かせん)・元国務委員、中国共産党の王家瑞(おう・かずい)中央対外連絡部長との会談を予定している。このほか、党序列上位の政治局常務委員との会談も調整している。日中関係の改善に努める姿勢を強調し、安倍政権との違いをアピールする狙いがある。

 海江田氏の代表就任後の外遊は4月の訪米に続き2度目。海江田氏は「安倍晋三首相は『対話のドアはオープンだ』というが、やる気がないとしか思えない。まず会ってくることが大事だ」と述べた。北沢俊美元防衛相、中川正春幹事長代行のほか、若手の国会議員や地方議員ら約20人が同行する。





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ベネッセホールディングスは7月9日、傘下のベネッセコーポレーションから、「進研ゼミ」などの顧客情報760万件が外部に漏えいしたことを発表した。データベースに保存されていた2070万件すべての顧客情報が流出した可能性もあり、衝撃が走っている。

ベネッセによると、今回流出したのは、同社の通信教育サービスを利用している顧客の郵便番号、住所、氏名(子どもと保護者)、電話番号、子どもの生年月日・性別だ。クレジットカード番号や成績情報などは流出していないという。

6月下旬、ベネッセにしか登録していないはずの個人情報にもとづき、他社によるダイレクトメール送信や電話勧誘が行われているというクレームが急増して、発覚に至った。社外から不正アクセスを受けた形跡がないことから、従業員以外の内部関係者が関与したとみられている。今のところ、金銭的な被害はないという。

個人情報が漏えいしてしまった人にとってはショッキングな話だが、ベネッセに対して、損害賠償を請求したら、認められるのだろうか。もし認められた場合、賠償額はどの程度になるのだろうか。清水陽平弁護士に聞いた。

●1件あたり「1~2万円」の慰謝料になる可能性が高い

「自分の個人情報を漏えいされたわけですので、漏えいされた人は、ベネッセに対して損害賠償請求の裁判を起こすことができます。問題は同社が支払う慰謝料がいくらになるのかでしょう。

参考になるのは、宇治市住民基本台帳データ漏えい事件(大阪高裁2001年12月25日判決)や早稲田大学名簿提供事件(最高裁第2小法廷2003年9月12日判決)、エステティックホームページ個人情報流出事件(東京高裁2007年8月28日判決)です」

これらの事件では、どれくらいの慰謝料が認められたのだろうか。

「それぞれ、損害賠償請求の裁判を起こした人に対して、慰謝料が認められました。1999年に宇治市の住民基本台帳のデータ約22万人分が流出した事件では、1件あたり1万5000円(慰謝料1万円、弁護士費用5000円)でした。

また、1998年に早稲田大学で行われた江沢民・中国国家主席(当時)の講演会の参加者名簿1400人分を大学側が無断で警察に提供した事件では、1件あたり慰謝料5000円が認められました。

高額だったのは、2002年にエステ大手TBCグループのホームページを通じて個人情報5万人分が流出した事件で、1件あたり3万5000円(慰謝料3万円、弁護士費用5000円)です。身体に関する情報は秘密にしておく必要性が高く、法的に強く保護すべきだということで、通常よりも高い慰謝料が認定されました。

今回漏えいしたのは、氏名、住所、電話番語、子どもの生年月日・性別といった情報で、身体に関する情報ではありません。この点を考慮すると、損害賠償請求をすれば、1件あたり1~2万円程度の慰謝料となる可能性が高いと思います」

では、ただ単に個人情報が漏えいしただけではなく、その個人情報にもとづいて高額商品を買わされるなど、何らかの金銭的な被害が生じた場合は、どうなのだろうか。

「今回は、クレジットカード番号や金融機関の口座情報などの漏えいは確認されていないようですが、これらの情報が悪用されて経済的な損害が発生した場合、その損害賠償も求めることができる可能性があります」

●1件500円の商品券だったとしても「38億円」の負担に

慰謝料を払うことになれば、流出した企業にとっては、大きな痛手になるのではないだろうか。

「現時点でも少なくとも760 万件あるということなので、仮に1件あたり1万円だとしても、ベネッセが負担する金額は760億円という莫大な金額になります。

ただし、これまでに発生した企業の個人情報流出のケースでは、お詫び状と500円程度の商品券などが配布されることで対応することが多かったようです。

その場合でも、仮に1件あたり500円とすれば、38億円+郵送費という巨額の支出が必要になりますね」

38億円だとしても、業績を揺るがしかねない巨額の負担になってしまいそうだ。

「今回の情報漏えいは、グループ社員以外の内部者が関与しているとされています。どんなに注意をしていても、不心得者がいると情報の保護を崩されてしまいます。

件数が非常に多く、対応も大変だと思いますが、漏えいルートを明らかにしてほしいところです」

今回の件では、警視庁が捜査に乗り出しており、刑事事件に発展する可能性もある。顧客への対応とともに、誰が、どのようにして情報を流出させたのかが注目されそうだ。





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目を覆いたくなるような惨敗だった。8日(現地時間)のサッカー・ワールドカップ(W杯)準決勝で、開催国ブラジルは7-1でドイツに敗れた。サポーター同士の衝突に加え、地元報道によるとバスへの放火が相次ぎ、略奪も発生したとされる。「セレソン(代表チーム)なんか埋めてしまえ」と叫ぶ男性。1950年のブラジル大会でウルグアイに敗れ、優勝を逃した「マラカナンの悲劇」を払拭するどころか、半世紀を経てそれを上回る「惨劇」となった。

 試合会場の南東部ベロオリゾンテの競技場は、ほとんどがブラジルのサポーターに占められ、カナリアイエロー一色。だが前半20分過ぎから、ブラジルが立て続けに失点すると、サポーターたちは呆然(ぼうぜん)。女性や少年は涙を流し、応援の声はぴたりとやんだ。試合終了後には、肩を落とすブラジル代表選手に罵声を浴びせる姿も目立った。

 決勝に進めばブラジルが試合を行うはずだったリオデジャネイロ。国内最多のサポーターが集まるコパカバーナ海岸のパブリックビューイング(PV)会場にも、あいにくの雨にもかかわらず数万人が集結。負傷で離脱したエース、ネイマールのユニホームを着た人の姿もみられた。

 PV会場では、一方的な展開になると、一部のサポーター同士が小競り合いを始めた。周囲の人たちは、海岸沿いの大通りへと一斉に走り出し、辺りはパニック状態に。途中で転ぶ子供や、大通りで胸を押さえてうずくまる女性の姿もみられた。入れ替わりに、警戒していた治安部隊がビーチになだれ込んで鎮圧。拘束者も出たが、周辺は異様な空気に包まれたまま。観戦どころではないという状態で、多くのサポーターが早々に会場を後にした。

 ある男性は、代表のシャツの上から上着を着込み、「もっと(点を)取られたらいいんだ。セレソンなんて埋めてやる」と、怒りの余り砂浜に穴を掘り出した。試合が終了すると、泣き崩れる人もいる一方、さばさばした表情で家路を急ぐサポーターも目立った。

 地元報道によると、サンパウロや同市近郊ではバスへの放火が相次いだほか、店舗の略奪も発生しているという。

 「誰のためにもならないこんな大会は、さっさと負けたらいい」。リオの郊外に住む男性(40)は悔しそうに言った。競技場で観戦していた女性(32)は「これほど屈辱的な負けは誰も予想していなかった」と言葉を失った。W杯に反対する声は根強い。大会前に比べて沈静化しているデモだが、今も小規模ながら続いており、ブラジルの敗退を機に、再び過熱するのではという懸念も出ている。





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