【183話】まさに攻防! 麻美ちゃんの繰り出した5つのカード! | 恋心、お借りします

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【183話】まさに攻防! 麻美ちゃんの繰り出した5つのカード!

 

はいどーも。かのかり楽しんでますか?

 

麻美ちゃんとの”攻防”面白かったですね。僕はミスドで、チョコファッションとポンデリング、エンゼルフレンチを買って帰って全力待機してましたw

 

いやー、麻美ちゃん想像してたより攻めてきましたね…。

 

今回は、麻美ちゃんの攻撃を整理しつつ、このとき水原千鶴が何を感じて、どういう状況になってしまったのか、解説していこうと思います。

 

それは!

 

1 和おばあさんにレンタルだと知られてしまう

 

2 和也に「好きではない」と言う。そう誤解される。

 

この2択を迫られたように、僕には見えてます。

 

では、この”攻防”で麻美ちゃんの繰り出したカードと、それを聞いた千鶴の気持ちを振り返ってみましょう!

 

 

 

  千鶴が恐れていたこと

 

千鶴は最も恐れていたことは、自分がレンタル彼女であることを和おばあさんに知られること、和也との恋人関係が嘘だとバレてしまうことでした。

 

これまで麻美は、和也と千鶴を別れさせようと和也の気を引き、千鶴がレンタル彼女だと知った後は”恋人ごっこ”(嘘の恋人関係)を止めるように千鶴に忠告してきました。

 

千鶴は麻美に、「その忠告に従って和也とはもう会っていない」と言いました。しかし、麻美は和おばあさんに近づいてきた。

 

それを知った千鶴は、自分が和也と会っていたことが麻美にバレていたと感づいたわけです。千鶴は麻美にバッグをいつ買ったのか細かく聞かれたことを思い出し、麻美が和也の部屋を訪れたあの日、彼女は私と和也がまだ嘘の恋人関係を続けていることに気づいたと確信します。さらに、和也と私が”恋人ごっこ”以上の関係だろうと麻美が疑っていると考えたわけです。

 

このとき千鶴が恐れていたことは、麻美が和也と私の本当の関係(相思相愛)を知ったら、もしくはそう麻美に思わせたら、何か酷いことをやってくるのではないかということでした。それは間違いなく、和おばあさんに私がレンタル彼女であることをバラすことだと、千鶴は考えたわけです。

 

 

◆マミさんは気づいてる 私たちがまだ 会ってるってこと… 181話

 

今千鶴は、和也との嘘の恋人関係を失うこと自体はさほど恐れていません。和也の本心を知っているからです。嘘の恋人関係がなくなっても、本当の恋人として和也の傍にいられると思えるからです。これまでずっと、レンタル彼女と客という恋愛はナシの関係で、(実際にできるかどうかは別として)好きとも言えず、それとなく好きと伝えることもできず、相手の好きにも気づけない状況に苦しんできた彼女から見れば、むしろ早く辞めてしまいたい関係です。レンタル彼女を辞める覚悟も、世界で一番信頼している小百合おばあちゃんに「でも彼ほどあなたに相応しい人はいないわ」と言ってもらったときからあるでしょう(112話)(【解説】千鶴が和也と恋人になろうと決めた瞬間)。和也への恋心に気づいたあと(86話)、作中でレンカノを辞めるか和也への恋に向かうか悩むなんてシーンは一度も描かれていませんしね。

 

千鶴が恐れていることは、和おばあさんの信頼を失うことです。千鶴にとって和おばあさんは、将来自分の家族になる人です。これからも味方でいて欲しいと願う、大切な人です。和おばあさんも千鶴が大好きで、すごく信頼してくれています。そんな自分を大切に思ってくれている人の信頼を、そうやすやすと裏切ることはできません。もし嘘だとバレてしまったら、孫を騙してお金をせしめてきた女だと糾弾されても仕方がない、くらいに考えているかもしれません。そうなったら和也の相手として認めてもらえなくなると恐れているのかもしれません。どうしても和也との恋人関係が嘘だと知られたくありません。

 

 

 

そして、今回の麻美との”攻防”。

 

千鶴は、和也と私の間には麻美の想像しているようなこと(恋人関係や、和也が好きだという気持ち)はないんだと言い張るしかないんですね。彼女を怒らせたら、きっと和おばあさんに2人の恋人関係が嘘だと(レンタル彼女であることを)バラされてしまうから。

 

さらに、和おばあさんにレンタル彼女であることを言わないようにと、麻美を説得したいんです。

 

 

 

  麻美ちゃんのカード

 

この”攻防”で麻美が切ってきたカードは5つ。

  1. 千鶴のおばあさん(小百合おばあさん)にレンタル彼女であることをバラす
  2. 俳優事務所や周囲にレンタル彼女の仕事をしていることをバラす
  3. 和おばあさんにレンタル彼女であることをバラす
  4. 和也がまだ私(麻美)に未練があると思わせる
  5. 千鶴には和也と恋人関係になる気はない(和也に本気になられて困ってる)と、千鶴から和也に言わせる
 

このうち、1と2は不発に終わります。小百合おばあさんは亡くなってしまいましたし、千鶴が「レンカノはプラトニックだから問題ない、それでも批判されるならその覚悟がある」と言い返したためです。

 

 

◆それでも批判されるなら その覚悟はできてます 183話

僕としては、周囲や役者関係にレンカノの仕事をしていたとバラされるのは、千鶴も嫌なのかなと想像をしていたので、こうハッキリ言ってくれて安心しました。ま、周りが何と言おうと、レンタル彼女という仕事を一番理解してくれる人が傍にいてくれたら、大丈夫でしょう。

 

 

 

3 和おばあさんにレンタル彼女であることをバラす

 

やはり問題なのがコレ。千鶴は、「でも、そのこと(和也と会っていたこと)と和おばあさんの事は別の問題ではとも思います」と言って、和おばあさんにレンタル彼女であることを言わないようにと麻美に釘を刺します。しかし、この言葉で麻美ちゃんは、千鶴が和さんにレンカノであることを知られることを本気で恐れていると分かるわけです。

 

 

◆…うん でも だからこそ 騙されてるのは 可哀想って思っちゃうかな… 183話

 

だからこそ 騙されてるのは 可愛そうって思っちゃうかな…

 

そう言って牽制してきます。麻美ちゃんは遠回しに、あなたの出方次第では和おばあさんにレンタル彼女であること(和也との恋人関係が嘘であること)をバラすよと言ってくるわけです

 

 

 

4 和也がまだ私(麻美)に未練があると思わせる

 

麻美は和也の元カノです。それも和也が「幸せにすると誓った」人です。それを利用して千鶴を揺さぶりに来ます。

 

 

◆いつまでも ワンチャンあるんじゃないか?…みたいな 183話

 

でも最近分かったの だって私も経験あるもんっ

付き合ってる時に優しくしてたら …調子に乗っちゃって?

分かれた後もしつこく 半ばストーカー…みたいな

 

ホラ 男の人って単純でしょ?

もう”恋人”でもないのに あの時の”好き”信じて…

いつまでも ワンチャンあるんじゃないか?…みたいな
 

千鶴もなんとなく麻美が和也のことを言っているのは気づくでしょう。麻美は、和也は私に未練があって、ずっとストーカーのように付きまとってきたんだと、あなたのことなんて好きじゃないんだと言ってきたわけです。千鶴は当然麻美の言うことなんて信じません。頭では嘘だと分っている、でも和也が麻美を”幸せにすると誓った”ことも知っています。もしかして…という不安を植え付けるには十分でしょう。

 

 

 

5 千鶴には和也と恋人関係になる気はない(和也に本気になられて困ってる)と 千鶴から和也に言わせる

 

そして一番問題になったのが5つ目です。千鶴はこの日、和也とは特別な関係ではない、ただの女優とプロデューサーの関係だと言ってしまいました。当然、麻美ちゃんが納得するはずがありません。和也が千鶴を好きなのも知っていますし(61話)、嘘の恋人関係を1年半も続け、ふたりで映画を撮ってしまう、そんな二人の間に”何もない”なんて考える方が難しいです。嘘だと分ったはずです。

 

しかしここで、嘘でしょ?と問い詰めないのが、麻美の賢さ。「特別な関係ではない」と言った千鶴を逆手に取り、窮地に追い込む一言を言います。

 

 

 

◆もう…終わりにしよ? 一緒に…何もかも 全部…! 183話

 

(和也のストーカー行為)ヤバいよね…

だから安心してっ 私はあなたの味方

面倒な客に掴まっても 守秘義務で何も言えなかったんでしょ?
 

でも もう ちづるさんが振り回される必要なんてない

もう終わりにしよ? 一緒に…なにもかも全部…

助けてあげる 和くんから

 

「和也はレンタル彼女のあなたに本気になっている。あなたはその気がないんでしょう?迷惑でしょう?なら、和くんに付きまとわないようにって言うの、私が手伝ってあげる。」そう言ってきたわけです。

 

「和也と私の間には特別なものはない」と言ってしまった千鶴は、嘘の恋人関係を失いたくなくて続けて来たなんて説明できません。本当は和也が好きで、恋人になりたいと思っているなんて言えません。

 

「和也さんはそんな人ではない」と反論することができても、麻美に「恋人になる気はないんでしょ?」と言われたら、その気はない(私は和也が好きじゃない)としか答えられないんです。結局、麻美の「和也に近づかれて困ってると伝えよう」という提案には、Noとは答えられないんですね。

 

YESと答えず、嘘の恋人関係を続ける理由を、和おばあさんを悲しませたくないからと説明しても、「逆にそれは可哀そう。私からおばあさんにレンタルだって伝えてあげる」と言われるだけ。

 

YES 和也に「付きまとわれて困ってる(好きではない)」と言う

NO 和おばあさんにレンタルだと知られてしまう

 

千鶴はこの二択を迫られてしまったわけです。

 

いやー麻美ちゃん強いですね。頭良すぎか?

 

 

 

  千鶴の答えは?

 

いま一番大切な人をストーカー呼ばわりされた千鶴。ブチ切れて何か言い返してもおかしくありません。これが瑠夏ちゃんなら反射で「何様のつもりですか!?」って言ってしまうでしょうね。しかし、麻美を怒らせることを恐れている千鶴が麻美に言い返すのは難しいように見えます。

 

千鶴がNOと言えなければ麻美は「そうしましょっ! 迷惑してるって伝えられるように協力してあげる」と強引に事を運んでしまうでしょう。たぶん千鶴はこの提案にYESともNOとも答えられず、麻美の思う壺になってしまう気がします。

 

麻美から和也にそう伝えるだけでは、さほど大きな問題にはならないと思います。今麻美を警戒している和也が彼女の言葉をまともに聞くとは思えないからですね。

 

しかし、千鶴と和也が相対したのなら話は変わってきてしまいます。麻美が言った言葉を千鶴が否定しなければ、和也がそれを千鶴の本心だと捉えてしまってもおかしくないからです。たとえばミスドを出た麻美ちゃんが早速和也にLINEをしたら、千鶴が心配な和也はすぐに駆け付けますよ。そこで、

 

和くんに付きまとわれて 本当は迷惑なんだって?

ねぇ ちづるさん?

 

映画製作のことは 感謝してるけど

それで 何か気があるとか思われちゃ 困るんだって

ねぇ ちづるさん?

 

和くん 私は気にしてないけど…

ちづるさんには 付きまとったりしちゃ ダメだよ

 

ここで千鶴が麻美の言葉を否定できなければ、和也は告白することができなくなってしまいます。まぁ、宮島さんのことなんで、もっと賢い攻め方をしてくるかもしれません。逆に、少し違った展開を持ってくるかもしれません。そこは期待しておきましょう。

 

 

一見ピンチとも思えるこの状況、実は、逆にチャンスであるとも取れるんです。千鶴は和也の本心を知った後(174話)、なかなか自分の気持ちを伝えることができずにいました。すでに勝確の恋なのに「あなた 私のこと 好き?」ともう一度聞く決意さえできなかったんです。初めての恋、誰かを頼ることが苦手な彼女からしたら、どう動いていいのか分からなかったのかもしれません。

 

しかしこの場面、千鶴が「和也が好きだ」という気持ちを見せざるを得ない状況になったともいえるんです。和也に誤解されたくない、私を諦めないで欲しい、その気持ちから咄嗟に麻美の言葉を否定するってことも十分考えられます。その姿を見た和也は何を思うでしょうか…?

 

もし麻美の言葉を否定できず、”私に振られたと和也に勘違いさせてしまった”と千鶴が理解したのなら、千鶴は不安で不安でたまりません。いつ瑠夏ちゃんに彼の気持ちが向かってしまうか分かりませんし、いつまでも自分を好きでいてくれるなんて保障ありませんから。いよいよ、自分から和也の気持ちを掴みにいかなければいけません。好きだと伝えなければならない状況に陥ります。

 

このピンチ、結局何がどう転んでも、ふたりにはチャンスになるんじゃないかなと思ってます。麻美ちゃんが恋のキューピットになっちゃいますね。

 

 

それと、最悪、和也と千鶴がすれ違い続けて、「あの人は私の事好きじゃなくなってしまったんだ」と、「水原が俺のこと客以上に思うことなんてないんだ」と諦めかけても、そこからふたりを救ってくれるキャラクターなんてめちゃめちゃいるんですよね。墨ちゃんも、瑠夏ちゃんも、八重森さんも、和おばあさんも、ふたりの間の”真実”にはきっと気づいているはずですから。特に墨ちゃんから見たら、やさしい和也くん×カッコいいちづる先輩は、お似合いのふたりですからね。最後に大逆転のストーリーなんていくらでも描けてしまいます。そこは安心して大丈夫です。

 

すれ違いながら、いや、すれ違うからこそ絆を強くしたふたりの物語を見守っていきましょう。

 

ではまた次の記事で!

 

 

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