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『最後の将軍-徳川慶喜-』
司馬遼太郎
1997年7月10日 新装第1版
1997年11月10日第5刷
文藝春秋


古今東西を問わず歴史上日本の明治維新ほど無難に政権交代か行われた例は少ないのではないか。
ましてや、歴史学的分類で言えば、封建制から近代への移行である。確かにイギリスには名誉革命というものはあったが、それに匹敵するような稀有な事象だ。それをまさに主導したのが徳川慶喜だ。この政権交代か失敗していれば、その後の清国のように西欧各国に分割されて植民地になっていたかもしれない。こういった観点から慶喜には以前から興味があった。

『宮尾本 平家物語 一~四』

宮尾登美子

2009年1月10日 第1刷

株式会社 文芸春秋


お決まりの大河ドラマネタ。


宮尾氏の平家物語なので、「女性」に焦点があてられた「平家物語」である。

軍記物として華やかな戦が描写されているのではなく、平家の栄華の源泉は

「家族」・「氏族」であったのだということを考えさせられる。


清盛の妻・時子(二位の尼)を中心として、外腹の男子・女子を含めて姻戚関係を持って

勢力を拡張していく。外腹だという葛藤はありながらも、「平家」のために子を育て、

縁組に骨を折るのである。


大河ドラマのような派手さはなくとも、宮尾氏らしい平家物語の解釈であり、一読の価値がある。