親の役目 | 子連れホームレスからの再起・・・私の貧乏の戦い方

子連れホームレスからの再起・・・私の貧乏の戦い方

人生何が起きるかわからない、身内に翻弄されて子連れホームレスになった薄給リーマン一家の自力再生と今。


娘が生まれたとき、娘の手本となれる母になろうと思っていた。


私の母は片付けや掃除が下手で、一昨年実家のいくつもの開かずの間を片付けるのに

防塵マスクとゴーグル、長袖長ズボンで完全防備、

数ヶ月かけてトラック何台分ものゴミを処分してようやく足を踏み入れることが出来るようになったという、


そんな家庭環境で育ってきた私。


何が普通でどこからが異常なのかの境目がわからないまま主婦となって

母に対する反発からか、潔癖症に思えるところもあり、

かと思うと母のコピーのような行動パターンの自分に気がついて戸惑うことも少なくない。


掃除好きな人は根っからの掃除好きで、

どれだけ潔癖症ぶっても所詮私は母の娘だと強迫観念にとらわれることがある。


些細なことだと思われるかもしれないけれど、

これが意外と苦しいもので、掃除をしてもしても、まだ汚いと思ってしまう。


「母の娘だからきっと他人が見たらとんでもないことになっているはず、

普通の人はこんな風に引き出しに溜め込んだりしてないはず、

あぁ、ダメだダメだ、私ってダメ人間だ!」


実際にホントに汚いし散らかってるんです。


「こんな母親じゃダメだ、娘も自分の部屋はゴミ溜めみたいになってるし、

このままじゃ娘がちゃんとした大人になれない」


毎朝、娘が使った後の髪の毛が散乱して、

使ったドライヤーやブラシ、スプレー類は放置されたままの洗面所にウンザリしていた私。



昨夜「お弁当を作ってあげるのも数日やね、これでお母さんも親の役目はひと段落、

まだ二十歳じゃないけど、これからは自分のことは自分で出来るように責任を持ちなさいね」


と言ったからなのか


今朝、娘が洗面所を使ったあとを見ると


洗面所



何も出てない、使ったものをちゃんとしまってる。


うわぁ~、奇跡だ!


「毎日こうだとお母さん嬉しいな」


「でっきるかな、でっきるかな音譜



見送りに玄関まで行くと、

「お母さん、この鏡曇ってるよ」


「あら、ほんと!今日ちゃんと拭いておくね」


「ほーらね、心配しなくても私はちゃんとやれば出来る子なんですっ!」


「さーて?それはどうかな?お婆ちゃんの孫でお母さんの娘だからね~」


バイトでは接客でもきちんとした言葉遣いだと褒められたそうで、

高校生には思えないくらいしっかりしてると言われるんだそう。


それを聞いて「今どきの高校生ってどんだけ~?」

娘がしっかり見えるって驚きだったんだけど、

意外とほんとに外ではちゃんとやってるのかも知れない。