在留資格「経営・管理」(いわゆる「経営・管理ビザ」)の要件が厳格化されるという。
資本金が500万円以上から3000万円以上に引き上げられ、経営者の経歴や学歴などの要件も定められるという。
これまでは経営者に要件は不要だったのかと驚く人もいるかもしれないがそうなのだ。
経営者になるためには経営者としての経歴も学歴も必要ない。
管理者(部長、工場長、支店長など)になるためには実務経験が要求される。
500万円以上の資本金というのは、本来「2人以上の常勤の職員の雇用」の代替措置だったが、これから、資本金3000万円以上プラス「一人以上の常勤職員の雇用」が必要となるようだ。
かなりの厳格化といえるが、いまさら感も強い。
偽装結婚による配偶者ビザの悪用が難しくなって、経営ビザの悪用が目立つようになってから、もう20年ぐらいたつのでは?
知り合いの先生も「経営・管理ビザ」だけはやりたくないと言っていた。
私も経営・管理ビザは嫌な思い出が多い。
一度は、完全にだまされたこともある。
ネパール人男性で経営・管理ビザの更新を頼みに来た人。
SNSを利用した新しい形の中古車販売業を営んでいるという。
売り手から直接買い手に引き渡すので店舗、駐車場は必要ないのだという。
日本の中古車販売において、外国人は信用されないので、彼のようなビジネスの入り込む隙間があるという。
(外国人に対応した大手中古車販売業があることを知ったのは後)
ただ、日本語が達者だというだけではなく、話術がたくみで、明るく誠実そうだった。
しかし、すべてうそだった。
商取引に利用していたというのはただのSNS。
証拠として出した車の写真は適当に撮ったもの。
オフィスは形だけのもので、本人は月に一度ほど行くだけ。
飲食店でのアルバイトで生計をたてていた。
ここまでひどくなくとも日本で生活したいがための方便として利用しようとする人は後を絶たない。
留学生だが、就職に失敗したので、起業したい。経験はないが、〇〇国の家具の輸入販売や日本の化粧品の輸出販売をてがけたい。うまくいくと思う。
うまくいくわけがない。
まず、起業したい業種(貿易業なら貿易会社)に就職するよう勧める。
あるいは、配偶者ビザで、日本人旦那と離婚したいが、日本に居続けるために商売をして、経営・管理ビザをとりたい。
ただし、これまで商売をした経験はない。
永住ビザをとるまでは我慢するよう説得する。
経営・管理ビザの悪用、乱用がなされてきたのは事実なので、厳格化には賛成。
ただ、まじめに起業を考えている外国人が割を食うようなことにならなければと思う。