最近、相談があったので。

 

 

1 保管証書遺言 

2026年6月17日に成立、6月24日に公布された令和8年法律第45号(民法改正)により、従来の

「自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言」

に加えて、新たに「保管証書遺言」が創設された。

 

これまでも法務局による自筆証書遺言保管制度はあったが、これはあくまでも自筆証書遺言の保管制度であって、本文は遺言者による自筆が必要なこと(目録はパソコンで作成可能)など、自筆証書遺言の要件を満たす必要があった。

 

保管証書遺言は、目録だけではなく本文も自筆限定ではなく、WORD等、パソコンで作成可能。

オンライン申請が可能。

署名も電子署名が可能。

本人の意思の確認は全文を口述することによってなす。

面談もウェブ会議の利用が可能。

 

ただし、まだ施行されておらず、2026年8月現在施行日も決まっていない。

 

 

2 自筆証書遺言が「押印不要」となる 

 

現在、自筆証書遺言には押印が不可欠とされているが、上記民法改正により不要となる。

こちらもまだ施行されていないが、公布から1年以内、遅くとも2027年6月24日まで施行されることになっている。

 

 

3 公正証書遺言のデジタル化 

 

公正証書遺言はすでにデジタル化している(2025年10月1日に施行済み)

公正証書について下記が可能となり、公正証書遺言もその対象となった。

  • インターネットによる嘱託
  • ウェブ会議(Microsoft teams)
  • 電子署名
  • 原本の電子データ作成・保存
  • 正本・謄本等の電子交付
ウェブ会議については公証人が相当と認めるなど一定の条件を満たす必要がある。
 

 

4 自筆証書遺言書保管制度のデジタル化 

自筆証書遺言書保管制度は前述のとおり、紙の自筆証書遺言を法務局が保管する制度だが、今後

  • オンラインによる保管申請、証明書の交付請求等
  • ウェブ会議を利用した各種手続

などのデジタル化が予定されている。

chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.moj.go.jp/content/001465481.pdf?utm_source=chatgpt.com

 

5  所有不動産記録証明制度のオンライン利用 

被相続人の所有不動産を調査する手段として「所有不動産記録証明制度」があるがオンラインでの利用もできる。

https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00740.html?utm_source=chatgpt.com

 

 

相続人申告登記のオンライン化 

 

相続登記の義務化に伴い、期限内に相続登記をすることが困難な場合に、簡易に申告義務を履行する制度として「相続人申告登記」がある。

https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00602.html?utm_source=chatgpt.com

これもオンラインでの申請(かんたん登記・供託申請ブラウザからの申請が可能)が可能である。

 

 

7 死亡・相続手続きのワンストップサービス 

 

政府は最終的には、死亡届 → 戸籍 → 法定相続人確定 → 銀行 → 証券 → 不動産 → 税務までをマイナポータルから一つの手続きで終わらせるシステムを予定しているようだ。

ただし、実現までにはかなりの時間を必要とすると思われる。