血の涙 | 徒然コオロギ庵~旅する似顔絵師~

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一年の半分を旅に過ごす似顔絵師コオロギの日々の雑記。趣味の古墳巡り&地質巡り&車中泊アレコレetc徒然とだらだらと書き尽くします

おそらく百人一首の中で、

表現として一番壮絶ではないか!?

というのが、


『見せばやな 雄島のあまの 袖だにも 
濡れにぞ濡れし 色はかわらず』

ではないかと思う。


雄島の漁師の袖は濡れることはあっても、

あなたを思って流した血の涙に濡れた私の袖のように、色が変わることはないでしょう。


って。

血の涙流すほど泣くって!!!

壮絶すぎる。


中学生のころ、この歌を見て怖くなった記憶があるのね。


そんな雄島のある宮城県松島。


芭蕉も、

『朝よさを 誰が待つ島ぞ 片心』

片思いする誰かが待っているかのように、松島が恋しい。

って詠んでるしね。


芭蕉は血の涙を流すことはないにせよ、

命がけの旅をして松島を訪れてるか。



日本三景の松島。

牡蠣が美味しい。

遊覧船のカモメの襲撃が怖い。



そんなイメージの裏で、

血の涙なんて激しい情念の例えにもなってるのね。


もとは、

お坊さんの修行の場所だったそうな。




そんな、

松島の雄島からの眺め。





血の涙が流れそうなほどの暑さでした。

(ToT)