日和山公園、西・東 | 徒然コオロギ庵~旅する似顔絵師~

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一年の半分を旅に過ごす似顔絵師コオロギの日々の雑記。趣味の古墳巡り&地質巡り&車中泊アレコレetc徒然とだらだらと書き尽くします

暑き日を 海に入れたり 最上川





(意)暑い太陽を、最上川がグングン押し流して、海に流し入れたようだ。


滔々と流れる最上川、日本海に沈む太陽。

この二つの景色からこんな名句が。

川が太陽を押し流す、、


芭蕉のセンスにいつも驚きます。。

そして、

昔話はこうやって生まれたのかな、、なんて思います。


もひとつ。

温海山や 吹浦かけて 夕涼み




暑さを思わせる名前の温海山から吹浦という浜にかけての風景を楽しみながら夕涼みしている。


なんか、上手く説明できないな。

暑そうな山から吹き下ろす風は熱いはずなのに、夕涼みしている。


みたいな意味かな。


この二つの句碑や芭蕉像がある酒田の日和山公園。

最上川の河口や港近くにある公園です。


芭蕉以外にもいろんな人の句碑や歌碑が点在しています。


日和山、、とは、

昔、漁に出るときに天気を見るのに登った山だそうです。


確かに、海が見渡せる小高い丘だもんな。


今年、もひとつ同じ名前の小高い山の公園に行きました。


太平洋側の石巻の日和山公園。


ここからも海が見えました。

そして津波に襲われた街も。


震災のとき、この日和山公園にたくさんの人が津波から逃げてきたのかな、、。


津波に襲われた街を歩くと、

大きな瓦礫は片付いているものの、

家があった場所には食器の欠片や、ぬいぐるみや、テレビの部品などなど、


つい先日までそこに生活があったことが感じられる小さな欠片がたくさんありました。

そんな中を、何か拾いながら歩いているおじさんがおりました。


近づいてきて、

『これよかったら、どうぞ』

と四つ葉のクローバーをくれました。


おじさんは荒れ地と化した土地に生えている四つ葉のクローバーを集めていたのでした。

そして、

『震災の前より、津波で潮を被ったあとの方が、三つ葉より、四つ葉のクローバーが増えた気がする。』

とおじさんは言いました。


科学的にはどうなのかわからないけど、

そう言うことで、おじさん自身が強く生きていこうと、自分の力にしているのかな、、

なんて思いました。



そんな石巻の日和山公園。

ここにも芭蕉と曽良さんの像がありました。





前から見るとこんなんですが、

後ろから見ると、






なんか変。

日和山に登る芭蕉を曽良さんが支えている、、とのことらしいのですが、

芭蕉、介護されてる老人のよう(笑)

奥の細道、まだまだ先は長いのにな。。



日和山。

芭蕉と曽良さんが見た景色は、どんなだったのかなー。