禊ぎぞ夏の。。5 | 徒然コオロギ庵~旅する似顔絵師~

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一年の半分を旅に過ごす似顔絵師コオロギの日々の雑記。趣味の古墳巡り&地質巡り&車中泊アレコレetc徒然とだらだらと書き尽くします

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いよいよお待ちかねの禊ぎ。。



配られた白衣を裸の上に着る。


その上に服を着て講堂に集合。



ろうそくが配られる。。


講師の方による【命】についてのありがたいお話。


お話を聞きながら、順にろうそくの火が回ってくる。


暗い講堂が徐々にろうそくの暖かい光に包まれる。


ありがたい【命】のお話に、


涙をすする音が聞こえてる。。。



禊ぎが待ち遠しくてならない私は、、


このありがたいお話が、、心に沁みない。


ーー;。


ありがたいお話が終わり、


いっせいにろうそくを吹き消し、、禊ぎに出発!


暗い夜道を無言で歩く。



男性陣は川へ直行。


女性人は、おかげ横丁を青いビニールシートで仕切った簡易更衣室で服を脱いで白衣姿に。


そして川へ。



川。。。


伊勢神宮の門前町(?)お土産屋や食べ物やが並ぶ【おかげ横丁】の裏の駐車場の、、横の川。。




ここから!!?


去年この駐車場にキャンピングカーを泊めて寝たよ!!


ここから禊ぐの!!!?


ちょっとびっくり。


あとで聞いた話によると、


神官たちもここで禊ぎしてるんだって。


こんな身近にあるもんなんだね。




人気無く暗い駐車場。


列をつくって川原へ降りていく。



すでにフンドシ姿の男性陣が並んでいる。


暗闇に整列するフンドシ男子。。



大小さまざまなお尻たち。。



・・・・>▽<;


・・・笑をこらえる。。



川の中には講師たちがすでにスタンバっている。



男性陣の横に女性陣も整列。


禊ぎ前の体操。



えいやー!


えいやー!


船をこぐポーズ。


次は両手を挙げて、力を入れながら手を下ろす運動。



気合が入るにつれ温まる身体。



最後はおなかの前で手を組み、


『流!汗!鍛!錬!』


と一文字一文字気合を入れながら叫ぶ。



そして、、



川へ向かって、、前進。。



流!汗!鍛!錬!


流!汗!鍛!錬!



外気温は暖かいが、


6月といえど、


川の水は冷たい。



不安定な川底。


流!汗!鍛!錬!


流!汗!鍛!錬!



足、、ひざ、、もも、、


徐々に水に漬かっていく。



身体が震え始める。


そこは気合いで我慢。


流!汗!鍛!錬!


流!汗!鍛!錬!



講師の『えい!!』


という掛け声で、、


いっせいに肩まで漬かる!!




うおおおおおお!


冷たい!!



が、


声を上げてはいけない!!



そして講師に合わせて、


禊ぎの和歌を詠う。



・・・・。


・・・・。



あまりの寒さに、、


和歌、忘れました。



川で身を清めよう、、みたいな和歌。



2回詠んだところで、、


無言タイム。



大きく呼吸をしてみた。。



そのとき、、




あ。。


気持ちい。



川と一体化。


川が、、自分の中を流れている。。


そんな感覚。



寒くもなく、暑くもない。



作家の開高健さんが、

『釣りをしていると、だんだんと川が自分の中に入ってきて、川と一体化する』

みたいなことを書いていたな。。

こんな感じなのかな。


と、ふと思った。




向こう岸にはホタルが飛んでいる。



きれいだな~~。



いつまでもこうしていたい、、なんてボーっとしていたら、


『やめ!』


と講師の一言で身体を水から出す。




寒っ!!


プールもそうだけど、


水から出たときが一番寒い!!




再び、


流!汗!鍛!錬!


流!汗!鍛!錬!


と唱えながら川原へ向かって歩く。


女性陣は再び更衣室へ移動。


男性陣は禊ぎ体操をして身体を温める。



一応暗闇ではあるけれど、


水に塗れた白衣、、


まぁ、、裸どうぜんよね。


『修行だし、水にぬれて寒いから、女性の身体を見るひまなんてありません』


講師の方はそう言うけれど。。ね。



川原の外は普通に駐車場。。


たまに、、車が通る。。


ライトをつけて。。




なにも知らない人が見たら、、


闇の道を、、


ずぶぬれ白衣の女性がたくさん、、小走りに歩いている。。



そんな伊勢。。


怖いね。



禊ぎの後は、


禊がれて新しく生まれ変わった身体を祝って


『おめでとう』


とお互いに声をかける。



なんちゃって禊ぎな私、、生まれ変わったのか??


ま、気持ちよかったからいいやぁ。


川、好きだし。


また、禊ぎたい。


いや、普通に泳ぎたいな。



つづく。


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