醗酵食とノスタルジー | 絵画的世界の窓

絵画的世界の窓

GALLERYからの景色

 

月刊誌「東京人」(都市出版)の2月号、

醗酵食品の特集なんだけど、

醗酵食を意識的に摂っている身としては興味深い記事内容ですよね。

 

糠漬けを去年のいつ頃だったか、

はじめたし。

 

納豆はほぼ毎日だし、みそ汁も、醤油しかり。

まあ、ビールもね。

 

健康にいい、と言うけど、

だからと言って食べているというより、

何しろ昔からなんで、

そのつもりで食べていたつもりが、

いつの間にか洋風に取り込まれて、食べなくなっていることに気付いたころ、

懐かしい情景とともに嘗ての「日本食」を取り戻したい、

そんな気持ちが沸き起こってから意識的になったような気がするんだけど。

 

この特集を見ていても、

例えば納豆を今はそのまま食べるけど、

子供の頃はご飯にかけずにはいられなかったなあ、とか、

よく生卵とかき混ぜて、かき込んだもんだなあ、とか、

そうした比較情景が案外頻繁にぼくの脳裏に浮かんだりするから。

 

みそ汁と言えば、

その具がチラチラ記憶から呼び戻されながら、

わかめには油揚げ、

或いは豆腐だった、とか、

大根は千切りにわかめ、

じゃがいももあったし、

冬はなめこ、夏はソーメン、

珍しいとこだと、

昨夜揚げた天ぷらのカス、天カス入りのみそ汁の何と美味しかったことか!

 

そうしたぼくのこども時分の食卓に乗った、

謂わばぼくの成長の基礎を作った食から、なるべく離れたくないという願いにも似た思いが、

ぼくに醗酵食品を選ばせているのではないだろうか。

そんな気がするんだけど。

 

もちろんその選択が健康への道と重なっているからこそ、

つづけられている訳だろうけど。

 

なんか考えただけでお腹がいっぱいになるんだよね。

 

Galleryころころ

info@d-korokoro.com