Balthus | 絵画的世界の窓

絵画的世界の窓

GALLERYからの景色



少しまえの金曜日の夜、

閉館時間が午後8時までと、いつもより遅めなので、

画廊を閉めてから行って来ました。

東京新聞さんにチケットをもらったし(笑)!

行ってよかった!

やはり混んでいたけど。

「山」とか、「街路」、或いは「ギターのレッスン」や

「木曜日が四日ある週」や「金魚」とか、

好きなものはいろいろあるけど、

上の「夢見るテレーズ」はもっと、性の神秘に迫っていて、

どちらかと言うと、先にあげた作品群の、

構図や人体の屈折感に重きを置いたものとは

また趣きを異にしていると思う。

先日、このブログで「LITTLE AKIHABARA MARKET」を

ご紹介させてもらったときに、

画家の久松知子さんの作品のベース画が

ギュスターヴ・クールベの「オルナンの埋葬」にある、

と聞いたので、クールベの作品も幾つかネット上で見たことを書いたのですけど、

バルテュスもクールベから相当の影響を受けていると知り、

その影響は明らかにこの「夢見るテレーズ」に表れている、

と確信をしました!

今回の展示会には、エミリー・ブロンテの「嵐が丘」のための挿絵が14枚、

展示されていましたけど、

この時既にバリュテュスの、あの人体の屈折様式は完成されている、

そう思いました。

挿絵の制作年は1933~35とありますから、

1908年生まれのバリュテュス、20代です。

ぼくは特に「街路」に、ほとんど赤塚不二夫を発見して、

一人有頂天になっていた時期があります。

ギャグです!

こども時代の目で、世界を一刀両断すると、あの屈折感にたどり着ける、

そうだったか!

あっはは、みたいな(笑)!

東京都美術館、6月22日(日)、まで。