登録していたお見合いサイトは、特定ナンバーで男性が意中の女性に
電話できる機能(男性有料)がある。
あるとき、電話でお話したい、というメッセージが来た。
・・・電話かぁ、苦手なナカ。
だって、こっちが一生懸命話してても、向こうは鼻クソほじりほじり、
目はTVに釘づけでうわの空、ってこともあるじゃない?
でも、掛かった獲物は逃さない
5歳年上だが、顔もまあまあだし経歴も良いし、
家が近いのが一番の決め手。
指定した時間に電話が
しばらく仕事や近況の話をしていたが、
彼はどうやらパソコンで私のページを見ながら
話しているらしいことが判明。
「ナカさんは、カラオケが好きなんですね。ボクも大好きです」
カラオケ好きに悪いヒトはいない
「どんな歌をお歌いになるんですか?」
「カーペンターズとかサイモン&ガーファンクルとかですねぇ」
( ̄ー ̄;
5歳しか違わないのに、なんか世代にギャップを・・・
いや、単に洋楽好き?
「・・・じゃ、ビートルズとかもお歌いになるの?」
「いやぁ、ボクは英語苦手なもんで・・・」
(゚_゚i)
S&Gの名曲”冬の散歩道”をこの人は日本語で歌うのか~
思わず言葉を止めたナカ。
気が乗ったように、しゃべり続ける彼。
「あと・・・ダンスですかあ。いいですね~」
はっ、なんかしゃべらねば!!
「カラオケ歌いながら踊ったりしますよ(愛嬌(;^_^A)」
すると、彼は感に堪えないといった風に
「いいですねえ。カラオケ、行きましょうよ。ふたりで
踊りましょうよ」
「な・・・なんの唄で踊るんですか・・・?」
「カーペンターズなんていいじゃありませんか」
ナカの頭は、イエスタディ・ワン・スモアをBGMに
手を取り合って踊るふたりでいっぱいになった
その後、彼のしゃべりはエスカレート!
もう、彼の中にはナカは存在しない。
鼻クソほじりほじり、目はTVに釘づけ状態になったのは
ナカの方だった。
しかも、受話器を耳から離し、ビールを取りに行って
また電話に戻ると・・・
・・・まだしゃべっている
私が途中退座していたことに気付いていない
・・・黙って電話を切ったナカでした。
そして素早くPCを立ち上げ、彼への「おことわりボタン」を押したのだった。