欠場 | ゼッケン120番

ゼッケン120番

目標 77分台/中間点 やればできる!







 迷いが出たら終わりだ



 一週間ほど前までは調子良かったんだが
練習以外のことが原因で身体が悪くなった。
 毎年のことだが、生きていくためには必要不可欠なことだが
突き詰めて考えれば不要なことでもある。



 一週間を迷いながら中途半端な練習を繰り返す。

 出るのか、出ないのか、自分への問いかけを続ける。

 コロナ前2年間は本番前に体調を崩していた。

 コロナと故障で5年マラソンをまともに走っていなかった。
去年から復帰したが、大会が本当に行われるのか半信半疑で
ジョグ程度の練習しかしていなかったので恥をかいただけだった。



 試合への未練を断ち切るために
半年以上前から予約していた宿を捨てる。

 ゼッケン引換証を握り潰しゴミ箱に投げる。

 本番は迫っているので、脚の落ちを極力小さくするため
休まず走り続けることにはした。


 走れるんじゃないか。

 緩く走っているだけだから
そう感じるだけなんだろうが、気持ちが動く。

 ゴミ箱の底の方から引換証を見つけだす。

 宿を探すとバカ高いが取れる状態。
それでも予約を入れて、参戦の準備をする。



 金曜日の夜遅くに宿を捨てたが、翌朝に再び宿を取る。

 土曜日に旅券を買うと宿と合わせ5万円ほどになる。

 ここで諦めがついた。

 半端な状態で試合に出ても、わかり切った結果で終わる。
走り切れる状態であることも、かなり怪しい。
 無理して今シーズン全てを失くすかも知れない。



 選手誰もが想うだろう欠場の迷い

 
 次戦に賭ける