今こそ工事中の建売住宅をGETしては?!… 日伸の建売りづくり~買ってきた惣菜より手作り料理 | 伝統構法の家づくり…大阪の街中で!石場建て/木組み/土壁のマイホーム新築

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五十代も後半、自宅を新築…新建材は怖い!
行き着いたのは地元の工務店。
で、棟梁がつぶやいた。
「ホンマは石場建てがエエんやけどなぁ・・・。」
「石場建てってなんですのん?!」・・・

昨日5/1は、午後から天気が崩れるとの予報だったので、

雨の降らないうちにと午前中に妻と​連れ立って日伸建設の建売り工事現場​に出向きました。

土地26坪、建坪27坪ほど、小さめの若夫婦向けの家です。
 

日伸建設​は言うまでもなく、我が石場建て伝統構法の家を設計施工した、

天然乾燥無垢材の手刻みによる自然素材を多用した注文住宅を手掛ける地場工務店。


そんな棟梁が直営で手掛ける建売り?ということで、興味津々!

建売りは以前にも建てていますが、日伸のは一般的な建売り仕様とは一線を画します。

使用する材木もそうですが、工期だって一般的には3か月のところ、半年近くかかります。


今の材木価格高騰の​ウッドショック(※)​のなか、そんなんで利益が出るのか?と思いますが、

独自に国産材を確保し直営建築販売している地場工務店だからこその価格設定。

この品質で?!と、実際に見てみれば驚きの納得です。

(​※参照​)




前回の建売り​は​そとん壁​を奢っていましたが、今回は窯業系サイディング。

日伸の家としては賛否あるでしょうが、

地価の高い地域で総額をあまり上げられない建売りとしては、妥当な線かもしれません。


私としては好みのタイプのサイディングではありませんが、

想定される顧客、子育て中の若い世代好みという感じでしょう。

バラック建てを思わせる流行りの黒いガルバリウム外壁の貧相さよりは圧倒的にいい。


バルコニーの側面はサイディング張りですが、

底裏面=玄関の軒天は無垢材が張られているというのは日伸ならでは!



そしてなんと、柱などの主要構造体は全て天然乾燥無垢檜材。

一般的な建売りの高温乾燥集成材と比べ、強度も粘りも耐久性も圧倒的。

無垢材かどうかは、柱の周囲の木目がつながっていることで本物が分かります。


 

間柱は赤い杉の芯材。適材適所をわきまえた熟練棟梁ならではの材選び。

一般的に節の多さや色味で好まれない材だからこその価格なのに、

かえって実は強度的には優れていて、大壁に隠れてしまう材としてはうってつけ。


珍しいところでは、トイレの床は無垢の樟のフローリング!

樟脳の原料になるだけあって、芳香防虫効果のある貴重な材。

思わず切れ端をもらって帰り、箪笥に入れました。



階段は、一般的な建売りは新建材メーカー製の出来合いを組込むだけなんですが、

ここでは​若手棟梁が見事な無垢赤杉で手づくり​したもの。


階段を手刻みできる技能をもった大工って、実はそういないんですよね!

今日現場に据付け完了!ってところで、2階に上がらせていただきました。




間取り。図面はいつも日伸建設の親方社長のオリジナル手書きから始まります。

CADが当たり前の今どき、手書きのできない建築家もいるそうです。


もちろん建築確認書類はCADですが、最初の設計は手書きでこそ、
匠の経験と五感総動員のイメージがそこに生き生きと投影されます。



2階の子ども部屋。

左側のクローゼットの上はロフトベッド。

右側の窓から吹抜けを通して親のいるキッチンと直に繋がっています。


しかも写真右側は、憩いの間という仕掛け。

キッチンに向かっての腰掛けになっていて、梯子段で直にキッチンに降りられます。

親子の絆を大切にしつつ、子どものワクワク感も育くむアイデア。



1階の、リビングダイニングの前の道に面した側の窓は、縦すべり出し窓が連なります。

視線を避けつつ、効率的に風を引き入れることができる優れた仕掛け。


たいていの建売住宅なら、ここは掃き出し窓になってるだろうなってところ。

けど、そんな大きな窓、道からの視線が気になって、下手したら雨戸も開けられません。



ふと窓サッシに目を向けると、これまたなんと、​YKK APW330​!

地球環境大賞のペアガラスサッシ最高峰の高気密高断熱樹脂サッシを採用しています。

これ、高価すぎて、ウチでは採用を断念したもの。それを建売ごときに・・・悔しい!


施工中の断熱材に目をやると、​パーフェクトバリア​。

ウチでも当初は導入を検討した(*)シックハウスフリーのリサイクル素材。

これなら子どもの生育にも安心です。

(* ウチは杉皮チップ断熱材​フォレストボード​を採用しました。)



これらはあくまで、私個人の客目線での思ったところ。
もしかしたら、作り手・売り手側からのアピールポイントとは違っているかもしれません。
でも、こう見てくると建売りといえども、注文建築仕様! 押さえどころ満載です。


そして、京阪河内森駅と快速停車駅のJR河内磐船駅から10分前後、

小学校もスーパーも10分前後、第2京阪高速道路インターもすぐと、至極便利。

しかも大通りから少し入った閑静な住宅街、すぐそばに交野の山々の緑と田園地帯。


この品質でこの地の利で、ホンマにこの価格?!



ウッドデッキのことを記事にした5/1稿​で述べたように、

私は父の家づくりを子どもの頃から見てきました。

建売りを建築中から契約したので、建てているところを見ていました。


そして小4の図工では、工作用紙で住宅模型を作りました。

そんなことから感性が養なわれ、それが注文住宅づくりに役立ったと今になって思います。


で、この日伸の建売り。工事中の今が買い時だと私は思います。​

ウッドショックで今後住宅が高騰する見通しであることもありますが、それよりも、

建てているところを見ながら家づくりに関わることが、建売りといえども大切だと思うからです。
 



出来上がった建売住宅を買って住むのは、買ってきた総菜を食べるのと同じこと。

子どもにとって、親が料理しているところを見ながら家族で食事する体験と同様、

大工さんが作っているのを見ながら家族で住まうという体験は、かけがえのないものになるはず。


そしてそれは、確かな腕をもった地場棟梁工務店だからこそできること。

大きな住宅ビルダーなら、現場ではない営業担当との打ち合わせが関の山。


子育て真っ最中、まだ注文住宅に手の届かない若いご夫婦!

ここに家族の絆を深め、感性を育てる家づくりのチャンスが、

目の前に手ごろにありますよ・・・見逃す手はない!


旅行のできないこの連休、この工事現場オープンハウス※を訪ねてみては!

(※問合せ先:​日伸建設​)


 

すっかり日伸建設の宣伝になってしまいましたが、

それは、それだけ贔屓にしたくなるほど我が家の新築でいい仕事をしてもらったから。

紹介したくもなるこの出会いに、あらためて感謝です。


JR学研都市線河内磐船界隈の現場からの帰りに、

2駅向こうの藤阪駅界隈の手打ち蕎麦の名店に立ち寄って昼食。

太郎右衛門​。大通りから古民家が建ち並ぶ藤阪の村落に入りこんだところにあるお勧めの店。


こうして、我が家を建ててくれた工務店の工事現場や工房に足を運ぶのも、

私たちのプチお出かけメニュー、楽しみの一つになりました。


完成披露会には、かつての施主の皆さんが次々と訪ねてくる。

大手ビルダーの家ではまずない、地場工務店ならではの人と人との信頼と温かさです。