荒壁付け始まる・・・土壁づくり:表面下地塗り | 伝統構法の家づくり…大阪の街中で!石場建て/木組み/土壁のマイホーム新築

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五十代も後半、自宅を新築…新建材は怖い!
行き着いたのは地元の工務店。
で、棟梁がつぶやいた。
「ホンマは石場建てがエエんやけどなぁ・・・。」
「石場建てってなんですのん?!」・・・

今週からいよいよ次の段階、土壁づくりに入ります。

初日4/20(月)は、あいにくの雨。

まずは左官屋さんが、じっくりマスキングしたり養生シートを張ったり。

電気屋さんも来て、左官屋さんと相談しながら壁に埋め込む電設の最終調整。
 

翌火曜日はお天気にも恵まれ、朝イチまず壁土や資材が到着。


そして次から次から、左官屋さん総勢6人!
 

3日間ほどかかる予定で、荒壁付け(表側)です。

4/19「壁土・・・熟成・発酵 ~ 土壁塗りを前に​​」で述べたように、

表面(縦の竹材の側)から塗っていきます。

手始めは2階の外壁から。

そのためには2階に壁土を上げないといけません。

一昔前は壁土用のポンプで吸い上げていたそうです。

ところが今は、手配してみたけど無かったとのこと。

新しく買おうにも、もうそんな物、製造してないんです。
 

そこでやむなく、壁土をバケツに入れて電動ウィンチで引き上げます。


その壁土を大きなバットに移し替えて・・・、

一人がこねながら「ヤリ」で土をすくって、

もう一人が持つ「コテイタ」に投げるように渡します。


 

この受け渡しも絶妙なら、塗り手の手さばきも見事なものです。

不安定な足場の上で、手際よく塗り付けていきます。というか、

あまりにも簡単そうにされるので、自分でもできそうに見えるほど。

 

片面(表側)だけということもあり、

午前中にはおおかた2階は塗り終えてしまいました。

6人がかりということもありますが、壁1面にかかる時間が早い!

表から塗ると、裏側はこんな感じ。

表面の壁土が3週間ほどで乾いたら、こんどは裏側から塗り付けるのですが、
そのために、竹小舞の裏側に突き出た土団子を、コテで平らにならしておきます。

(荒壁付けの表裏については、「​​壁土・・・熟成・発酵 ~ 土壁塗りを前に」記事参照)

 

今朝まで向こうが見通せた竹小舞の壁が土壁に変わっていくと、

家の表情がみるみるガラリと変わっていくのは感動モノです。


辺りは独特の発酵臭に包まれます・・・ドブの臭い?と悪く言う人もいますが、
私たちにとっては懐かしい活きた土の香り!です。
 

午後は、少しだけ土塗りを体験させてもらいました。

それについては、また稿をあらためて・・・。


3日間の予定の荒土壁表塗り。
今日は一気に8割以上進んだように見えますが・・・明日に続く。



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