ついに手刻み最終 | 伝統構法の家づくり…大阪の街中で!石場建て/木組み/土壁のマイホーム新築

伝統構法の家づくり…大阪の街中で!石場建て/木組み/土壁のマイホーム新築

五十代も後半、自宅を新築…新建材は怖い!
行き着いたのは地元の工務店。
で、棟梁がつぶやいた。
「ホンマは石場建てがエエんやけどなぁ・・・。」
「石場建てってなんですのん?!」・・・

昨日2/11は、建国記念「の」日。
日本の古来の伝統を捨てて脱亜入欧に邁進した明治維新
今から2680年前の紀元前660年旧暦1月1日に初代天皇が即位したと
中国の十干十二支の紀年法をもって算出し紀元節と定めたのが、
戦後になって根拠が皆無ということで形を変えたものだといいます。
維新が伝統をかなぐり捨てていった、そんな150余年の積み重ねが、
現代の薄っぺらな住宅建築に結びついているのではないか・・・。

そんなことはともかく、
今日はいよいよ我が家の材木の手刻み最終日。
文字どおり記念の日となりました。
ということで、朝から工房に妻とお邪魔してきました。

社長や棟梁や大工さんたちとは、石場建ての話しが出る前から、
かれこれ2年半以上のお付き合い。
その材木がいよいよ建築現場に搬出されるときを迎えたのかと思うと、
「来る」のに、何か「お別れ」のような変な感覚です。

 
営業職の社員を抱えず、大工の親方自らが社長で、
経理以外の社員はみんな大工さんという、
大工直営の職人集団としての工務店​ならではの濃いお付き合い。
家を買うのではなく、住処を一緒につくっているからこその感慨です。

さて、今日はもう既に構造材(柱や梁など)の手刻みは全て終えていて、
付属部材(雇い実や込み栓や車知栓など)をつくっています。
栓は、現代の仕口や継ぎ手が金具で接合するところ、
栓を打ち込んで接合するという部材です。
 
接合部に強烈な衝撃が加わっても折れず、
粘りをもって接合を保つ強度が必要な木製の部材なので、
材は樫を使います。
 
これは伝統構法でなくても使うことがあるので、
製材所の市販品も販売されているのですが、
ウチの場合は柱や梁が特大なので市販品では大きさが足りず、
自家製するということで、その樫材を見せてもらいました。

 
触ったり叩いたりしてみると、さすがに硬い。
横に置いてあった檜との差は、歴然です。
これを今から製材して、必要な大きさの込み栓や車知栓の形に、
一つひとつ削り出していくとのこと。
金具で継ぐと、金具が強過ぎて衝撃で木の方が破断することがあったり、
金具が結露して材木を内側から痛めたりすることがありますが、
木同士なのでそんな心配もありません。
 
まさに次元の違う工程を匠の技を目の当たりに、
これだけかかった時間も納得。ご縁に感謝です。
 
さあ、明日はいよいよ搬出です!
 
 
 
 
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