ヒガシマル醤油の工場見学に行ってきましたビックリマーク
 
ヒガシマル醤油は天正年間(1580年頃)操業。醤油の製造販売、各種液体調味料の製造販売、各種粉末調味料の販売を行っています。
 
1666年淡口醤油が誕生。
醤油メーカーでの売上は第三位、しかし基幹商品の淡口醤油のシェアは全国第一位を占めています。
生産量は42000KL/年で、淡口醤油は全体の8割、濃口醤油が2割。
工場の敷地面積は約2万坪(甲子園球場2コ分)、従業員は本社工場で300人、全社では500人。
製造品目はPETボトル(500ml、750ml、1000ml、1.8L)、BIB(10L、20L)、一斗缶。
ビンはペットボトルに移行し、2年前に製造を終了しました。
 
醤油業界としては国内初ISO9001を1999年に取得しています。
現在、醤油メーカーは昭和初期には10000社ありましたが、終戦後に6000社に減り、昭和40年代には3000社、現在は1300社だそうですガーン
市場競争の激化で醤油製造だけでは経営が厳しく、うどんスープの粉末調味料やめんつゆなどの加工品製造し展開しているそうです。
 

 

<見学内容>

1.ビデオ上映(17分)
「淡口醤油造りと匠の技の伝承記録」

 

2.製造工程(出来上がりまで7ヶ月)見学

①原料
・小麦  北海道小麦を中心に播州小麦(1200トン/年 2001年より地元の播磨地区で、淡口しょうゆの醸造に適した小麦の栽培を契約農家とともに開始)も使用  → 炒る → 挽き割る

 

・大豆  国産だけでは確保できないため、三日月町や佐用町以外にアメリカ、カナダ産も使用 → 10時間水に漬けた後、130℃で蒸す。その後、30℃まで冷却。
      粒を揃えないと、原料処理がしにくい。

 

・塩    赤穂の塩(日本海水)を使用(麹菌をゆるやかに働かせる重要な役割) → 塩水

 

・米    2005年より地元の播磨地区を中心に「淡口しょうゆ醸造米」の契約栽培を開始
      米を蒸す → 米麹 → 甘酒(淡口醤油のみ)

 

・水    軟水で雑味の少ない揖保川の伏流水を使用

 

大豆や小麦を貯蔵するサイロ(高さ12m)は、つたで覆って自然を生かした温度管理を行っています。

 

②製麹(せいきく)
最新のコンピューターを用いた回転式自動製麹装置で蒸煮大豆と割砕小麦を約1:1で混合したものに淡口用の種麹を加えて3日間かけて麹を造る。

 

③仕込
麹に塩水を加えて混ぜ合わせて発酵させると諸味ができる。食塩は濃口しょうゆより約1割多く使用する。諸味タンクで6ヵ月熟成させる。発酵と熟成をゆるやかにさせるため、もろみの温度も低くして、約半年間発酵・熟成させる。
塩水の温度は春先の気温に設定、タンクの中は春から夏、秋から冬へと温度変化させていく。
温度を変化させることで、タンクの中で擬似的に季節を経過させる。
このため温度管理は非常に重要である。

 

タンクは高さ14m 120KL/本

 

④圧搾
自動圧搾機
ナイロン等丈夫な素材で作られた「圧搾布」に包んで諸味をしぼる。しぼったままの醤油は「生揚げ醤油」、残った粕は「醤油粕」である。
仕上げに、淡口にはかかせない甘酒(3日間仕込)を加える。
長さ1320m、幅285mmの圧搾布を縦3つに折り曲げ、その間にもろみを入れて、2m間隔で幾重にも折り重ねていき、上から少しずつ圧力を加えて醤油を搾り出す。
自然垂れ40~45トン/年→油圧プレス70トン/年→押切プレス150トン/年を搾る。
醤油粕2500トン/年は飼料としてリサイクルされる。

 

⑤火入
加熱殺菌により、色・味・香りをととのえる。

 

⑥清澄・濾過
沈殿除去、珪藻土濾過や精密濾過などを用い、醤油に含まれる変性タンパク質など不溶性固形分を除去する。

 

⑦検査
色・味・香りなどを厳しくチェック

 

⑧充填
ペットボトル 9000本/
包材は在庫をしない。
毎朝ペットボトルやダンボールをその日の必要数だけ納品。

 

⑨出荷

 

お土産は、ソース焼きめしの素でしたプレゼント

 

淡口醤油と濃口醤油の原材料の違い(淡口醤油は塩水が多いため、塩みをやわらげるために甘酒を加えている)を初めて知りました。
龍野は水や塩など醤油づくりに恵まれた環境なんですね~ニコニコ

 

醤油は、温度が高いほど色や香りの劣化が進むため、冷蔵保管が適しているそう。
醤油は-60度にならないと凍らないので、冷凍保管もできるそうです。
PRルームのヒガシマルホールは昔の体育館のようなレトロな雰囲気で、歴史の古さを物語っていました。

 

次は、同じ醤油メーカーのキッコーマンを訪問してみたいですウインク