基礎練とは基礎練習の略称でありますが、我が應援團で行われていた練習メニューの一つであります。リーダーの基本的な腕の動きを練習するためのメニューでありますが、各大学で様々なトレーニング法がある様であります。
以前、ご紹介したTVで取り上げられておりました中央大学でもその模様が放映されておりましたが、我が團の場合、直立の体勢で両手を肩の高さに真っ直ぐ前方に伸ばした状態で行います。
まずはそのままの姿勢で大声で数を読みながら、親指で他の4本の指を軽く抑える様に柔らかく握った状態から一気に弾く様に4本の指をピンと伸ばします。これを延々と繰り返します。
ほんの数分程度ならば息が上がる訳でもなく何でもない動作なのでありますが、これが30分、1時間と続くと肩と腕がかなり辛くなって参ります。ひとしきりそれを行うと、腕を下すことなくそのまま両手を前と横に振るリーダーの基礎動作の鍛錬を行うのですが、その際も指先は先程、やっていた通りの動きを行います。
最初から最後まで腕は肩と水平より下がる事がないので、肩への負担が大きく、團員の肩幅が広くなる一つの要因になります。しかしながらこれがリーダーの基本として非常に重要な稽古でありまして、これが下手な者はまずリーダー部への推挙は考えられません。
意外と指先を弾く動きが難しく、弾いてピタッと手を止める訳ですが、人によって癖があり、中指と薬指が離れたり、小指が離れたりするものであります。実に些細な事ではありますが、リーダーに立ちますと白手袋をしますので、意外と目立ってしまうのであります。
こういう癖がある者は離れてしまう指同士を輪ゴムや糸で縛って矯正致します。斯様な地味な努力を経なければ、晴れのリーダーには立てないのであります。
甲南大學應援團OB会
八代目甲雄会広報委員会