第8回 求道者 森下暢夫(三十七代目甲南大學應援團副團長)【12】
乱舞の原点回帰とも言える活動を展開していた森下副團長でありますが、その中で「甲南囃子」という当時も既に伝承されている乱舞のVTRを観ていた指導役のOB諸氏が怪訝な表情を浮かべます。「これは違うぞ」とのご指摘。
「甲南囃子」は以前もご紹介させて頂きましたが、創團当初の5代目でリーダー部長を務められた桂克弥先輩が考案された我が團で最も古い乱舞であります。その伝統ある一題が誤って伝えられているとすれば由々しき問題でありましょう。
これで急遽「甲南囃子」も修正の為の伝承が行われ、本来の姿に戻ったのであります。
【牧村19代目團長が演じる甲南囃子】
確かにこの様に写真で残っていたりするのでありますが、写真というものは動きの中の一瞬一瞬を撮影したものでありますので、どの局面での一枚なのかが分からないという難点がございます。過去の写真を見ていくと見た事もない恰好の演武のものがあったりしますが、どの演武のどの局面なのかを推測するのはなかなか困難であります。
こういった丹念な作業を繰り返し、37代目当時で演武、乱舞の修復作業は一応の解決を見たと言えましょう。
甲南大學應援團OB会
八代目甲雄会團史編纂委員会