【海月が出てもこの夏は終わらない】
高2になり憧れ男子と同じクラスになり、毎日学校に行くのが楽しみでした。
憧れ男子の田中君はカッコいい、今でいうイケメン陽キャ。そういえば憧れ男子って推しとか言いますね。
同じクラスで席も近かったりすると、好きな食べ物とか、誕生日とか見てるテレビとか情報が入り、つい同じお菓子買ったり、普段見ないドラマやアニメを観てしまいます。共用感というのかなんだか完全勘違いなのですが田中くんに近づいた気になったりしてました。
いつも目で追ってしまい目が合いそうになるとパッとそらして、そのたびドキドキしていました。
話したことはなく遠くから見てるだけで幸せでした。
高校のお昼は、わたしの学校は食堂どころか購買もなかったのでお弁当持ちか、通学途中のコンビニで買うとかでした。
田中君は友達のお弁当を見ては。たまごやき美味しそうとか、お弁当見せ合い時間になってました。
クラスに今でいう陽キャの女子のお弁当をいつも褒めていてとても羨ましかった。陽キャである!かわいい!と非の打ち所がない彼女に少し嫉妬してました。
陰キャなわたしの弁当は、茶色が多めで隠して食べていました。
そのころ母は家族4人分のお弁当を、作ってたので文句も言えなかったのですが。
ある日その日の朝1時間以上早く起きてしまい、(アナログ時計は寝ぼけてると、1時間見間違えることがありました。いまはスマホですから間違えなくなりましたが。)
教室に着いてから早く着いたこととか、時計見間違えたことに気がついたのです。
誰もいない教室、そこで田中くんの机に落書きがあるのを見つけました、机の中も確認したらゴミが入っていて、驚きショックと同時に消さなきゃ!!という思いがあり職員室の先生を呼び一緒に消しました。
それからは田中君を悲しませたくない一心で毎朝早く学校に行き落書きを消してました。さすがに担任の先生も。近頃教室にいたずらがあるので放課後は早く帰るように、それといたずらに心当たりある人は名乗りでるように、また見かけた者も教えてほしいと話がありました。
先生から話があったから、いたずらもなくなり、よかったと思っていたころ、風邪を引き学校を休んでいて、2日後風邪も良くなり普通の時間に登校したある日、何故かみんなの雰囲気がおかしい、友達に「おはようやっと風邪治ったよ〜」と言っても下を向いて黙っている。何人かのクラスメイトから睨まれていました。
授業になり手紙が回ってきていた。私以外に回っていておそらく私を無視しろ!という内容なのかな?と思い始め。なんで?わたし何かした?と悲しくなりました。
孤立したわたしは、抵抗はありましたがお昼はトイレで食べました。そのくらい居場所がなかったのです。この頃が1番辛くて暗黒期でした。
私が風邪で休んだ日。田中君の机の落書きがクラスのみんなや田中くん本人に発見され大騒ぎになっていました。
早朝教室を、ウロウロしてる私を朝練していたクラスメイトが見かけて疑われてしまったのです。