ボクにはアートやクリエイティブ以外でも学んだ分野のものがある。
一つ目は 映画（クリエイティブよりもビジネス展開の面で）からだ。
ボクが一番影響を受けたのが スターウォーズ・シリーズを制作したジョージ・ルーカス。 それはどちらかというと、スターウォーズよりもルーカス自身に興味をもったこと。 自分と似ている境遇や彼も夢はモーターレースのレーサーになろうとしたが事故で挫折 そのテクノロジー思考が映画へとむかったように思えたから。 ボクはルーカスという映画監督兼プロデューサーに興味をもち 彼の著書や伝記などを読みまくった。 そしてそのことで、アートとビジネスの両面で考えることを学んだように思える。
ハリウッド映画はビッグビジネスといえる。 だから単に作品の制作をクリエイティブな部分だけではなく ビジネスとして成立させないとあとで大きなしっぺ返しがおきる。 例えば、ルーカスの師匠筋にあたるフランシス・フォード・コッポラは「地獄の黙示録」制作で、映画のリアリティーを求めるあまり 興行面で大失敗すると それまで培った「ゴッドファーザー」などによる名声も失った。 「天国の門」を制作したマイケル・チミノ監督は 作品のアート性にこだわるあまり時間と巨額の制作費をつかったが その結果での興行面の大失敗が映画災害といわれるくらいの大打撃となり 制作会社も倒産に追い込まれ 監督もその後の自由な制作を奪われることとなった。 カリスマアーティストがクリエイティブ面では自己満足（完璧性）をもとめると 負債というフィードバックの責任がもどってくるというリスクが発生するということだろう。
だからボクはルーカスを手本にしている。 彼はまず 1970年代当時あまり注目されなかった（スターウォーズの）マーチャンダイジングを配給会社からタダ同然に手に入れる。 そして映画興行収益よりも莫大な収益をえる結果となる。 その結果 ルーカスはその豊富な資金でスターウォーズ・シリーズをどこからの融資もいらないカタチで制作する権利をもつこととなる。 これは結局 究極の自費制作映画といっていいだろうと思う（自由につくれる）。 そして現在は そのスターウォーズの権利を最終的にはディズニーに売却。 しかしディズニーの筆頭株主となり 世界最高のエンターテイメントの権力者となる（しかしルーカス本人は 他にやりたいこと＜教育分野＞があり またスターウォーズだけは自分で権利をもっていたいので ディズニーをどうのこうの支配していく意図はないようだ）。 みんな映画といえばスティーヴン・スピルバーグ ビジネスといえばアップル創業者のスティーヴ・ジョブズだろうが ジョージ・ルーカスも注目してもいいと思ったりする。 でもそれはたぶん本人の性格であまり表には出たがらないので目立たないのだろう。 ある人がいっていた 本当のリーダーの資質は 前でみんなを引っ張るのではなく 後ろからこっそりとみんなを支え、守るタイプだと。 自分よりもスターウォーズなどの作品を目立たせ後ろから守っていく それがルーカスのリーダー性なんだろうと思う。
まあ、現在はライセンシー事業も確立しているし ボクがルーカスのようなことができるとは思わないが 自分が展開している創作活動に影響していることは間違いないし それを参考にして（例えばボクが自分のブログなど 自分の写真でなくキャラ・イラストにしているのは自分よりも作品を目立たそうという意図から）どう自分の活動に応用できるかだろうかと思ってやっている。
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