8月後半にノルウェー入りして1ヶ月、アパートも徐々に人が住んでいる場所になってきた。
もともとあったのは、第一線を退いた家具ばかり。おじさんだかおばさんの家にあったテレビ、実家でしまいこまれていたこれも亡くなった親類の家のソファー、ノルウェーから引っ越す人にもらったリクライニングチェアーなどなどで、いかにも「あるものをとりあえず持ち寄ってみました」感あふれる空間になっていた。
私は自分のいる場所は好きなものに囲まれたい熱が強いので、引っ越す1年前から家具屋とセカンドハンドのサイトをチェックし続けの毎日。とりあえずダイニングテーブルとチェアのセットは購入したが、その後の巣作り計画は進まず、こないだテレビが手に入った段階。テレビはリビングでも随分存在感を放っているけど、でも!一番重要なのはソファーである!
ということで、「離れたくなくなるソファー」を探して数ヶ月、やっとうちのアパートにソファーが入りました!!
私が思い描いていたのはシンプルなこげ茶の皮のソファーで、座るところがくたくたになって傷だらけでも味があるような皮質の、ステッチが目立たないもの。布製だと鼻炎がひどくなりそうで怖い。
半面、結婚するときの「ずっと猫と一緒に暮らしてもよい」という同意の下、ムッシューが亡くなってしまった後も、猫が引っかこうがなんだろうが気にならないソファーでなければならない、という条件もあった。
ということで、猫が爪を立てると分かっていながら上記の皮のソファーを新品で買う余裕はなく、セカンドハンドのサイトをチェックし続けていたこの頃。1年前に「これ欲しい!」と騒いでいたNatuzziのこげ茶のソファーと同じものが先週また売りに出されていた。
場所はオスローの西。その辺りには金持ちが多いそうで、「新しいのを買いたいから古いのを持ってってくれない?」と結構な商品をたたき売りをすることがあると聞いていたが、今回の出物は新品の金額の10分の1以下なのに、写真を見てもそれほど古くなっていない。一点、長さが240cmぐらいだったはずなのに、263cmと書いてあるのが気になる。
ダンナに伝えたところ、240cmだったらこれでもいいというので、メッセージを送ってもらった。内容は「240cmの間違いじゃないですか?もし240cmだったら興味あります」というもの。
競争の激しいセカンドハンドマーケットで珍しく戻ってきたオーナーからの返事で、長さは確かに240cmだったというのが分かった。その後にまたオーナーに連絡をしてもらったので、私はもううちが買ったも同然!という気になっていた。
この日はテレビを買った日。テレビを積み込んで車で家に帰る途中、「あ、そういえばソファーは他の人が買ったって」とダンナが言うので、一瞬意識が遠のいた。
「なんであそこまで詰めたのに他の人が買ったっていう結果になるわけ?!」と聞き返したところ、最後の連絡で「じゃあ取りに行きます」ではなく「ではもしかしたら買うかもしれません」という確定度の返事をしたらしい。そりゃあ脇から「確実に買います」って言う人が出てきたらそっちに売るわねぇ。
このときのワタクシの怒り。
買うのに合意した後に曖昧な返事をしたことは「何で?」だけど、そもそも自分で連絡できない私が悪いといえばその通り。結局、
「なんでテレビ買う前から知ってたのに、買ってすごく機嫌が良くなった後に言うわけ?それテレビ買う前に言ってくれれば私の今日は『テレビを買った』ご機嫌な日で終わったのに!!」
という理不尽なものとなった。すまぬ。
ダンナは「うちの車じゃ運べないから、牽引セットのある義兄さんに今度会ったときにお願いして、いいよって言われてからだな」と思っていたらしい。ダンナ、そんなにのんびりしてたらいいものは手に入らないってば。そしたら義兄さんに電話しようよ・・・。
ということで、父の誕生会で義兄さんにも同意を取りつけて、他のソファーを探し始めた数日後。
なんと、まったく同じソファーが同じ地域で売りに出ていた。コメントを見たら「こないだこのサイトで買ったソファーですが、サイズが合わないので同額で売ります」と書いてある。
ダンナに伝えたところ、こないだ凶暴になった私をまだ記憶していた彼は速攻電話してくれた。
この段になって、なんでこんなにいいものがこんな値段で売っているのかと考え始め、「なんかめちゃくちゃ臭いとか、裏が壊れてるとか・・?」と不安になったのでそのあたりも聞いてみたところ「ちょっとたばこ臭い」との事。さらに値段を下げて、推測基値の20分の1の値段で購入となりました。
早速たぬは飛び乗るときにぷすっ、飛び降りるときにがりっとあちこちに爪あとを残しているが、まーったく気にならない。 まだ確かにたばこのにおいがするけれど、これもすぐ飛ぶでしょう。