覚悟をもって書いてみようと思います。
女子プロレスラーの木村花さんが
お亡くなりになりました。
花さんとは面識もなく、
テラスハウス出演者だったことも
お恥ずかしながら存じ上げず……。
聞くところによると
SNSを通じての様々な誹謗中傷が
浴びせられていた、とのこと。
無責任な心無い言動の結果
このような結果を招いたことは
本当に残念でなりません。
正直、他人事ではないんです。
いつ何時、自分も同じことになるか
わからないから。
社会性を持ちながらも
一方で匿名性を持ち合わせている
SNSというツールは
いつ、誰に、どんなことで
誹謗中傷を受けてもおかしくない。
そんなメディアだと思います。
誹謗中傷をすること。
これ自体は
あえて言いますが
おかしなことではないんです。
無意識の偏見。
無意識の思い込み。
これを「アンコンシャスバイアス」
といいます。
無意識の偏見や思い込みは
誰にでもあるものなんです。
私に置き換えてみると
「小室友里ってツンケンしてる
嫌な女!」
とあなたが思っていても
違う人からすれば
「小室友里って面白いこというよね」
と感じる人もいる。
これって、人それぞれに持つ
無意識の偏見や
思い込みなんですよ。
誹謗中傷の根源はまさにこれです。
人それぞれが持つ無意識の偏見や
思い込みから発せられたもの。
これを読んでいるあなたも
私に会ったことがないにも関わらず
「小室友里はツンケンしてる嫌な女!」
って思っているかもしれないでしょ?
私のパーソナリティなんて
全然知らないじゃん!
なので、あなたが私のことを
「小室友里はツンケンしてる嫌な女!」と
誹謗中傷するのは、
おかしなことではないんです。
その誹謗中傷をね。
心のうちに秘めておけば
問題にはならないんです。
または
箝口令が引かれたような状態で
ただの愚痴として
発信されたものであれば。
ここまではあなたの自由。
問題にはならない。
問題は、その誹謗中傷を
SNSという高い匿名性と
社会性を持ち合わせている
ツールに発信してしまうことです。
SNSの正式名称は
「ソーシャル・ネットワーキング・サービス」
社会的ネットワーキングを
web上で可能にするサービスを指します。
社会性を持っているということは
「大人としての責任」が
あるってことなんです。
それを気づかないで、
または気づかないふりをして
誹謗中傷という心無い発信をしたこと。
そして、SNSが
責任が問われるメディアだと
教育してこなかったこと。
これが問題なんだと、
この一件で強く感じています。
また、SNSだろうが
テレビだろうが
ラジオだろうが
メディアに出た、発信した。
その時点で、
どんな出演者でも
「社会性責任」が
すべての言動に付帯されるんです。
言い方を変えると
アンコンシャスバイアスという、
自分ではコントロールできない
無意識の偏見や思い込みによって
「誹謗中傷」のマトになること。
これを知っている上で
メディアを利用している人が
どれだけいるんだろうと思います。
花さんがテラスハウスに出ていた。
メディアを利用した
宣伝効果を伴うわけだから
誹謗中傷を受けても仕方がない。
だからすべてが自己責任?
ん〜、もしかしたらそうかもしれない。
けどね。
自分が予測していた以上の誹謗中傷が
襲ってくることだってある。
それも、どこの誰だかわからない
見ず知らずの、赤の他人から
今や日本を超えて
世界中のどこからだって
襲ってくる可能性もある。
「お前なんて大嫌いだ!」
「死んでしまえ!」
と言われて、凹まない人は
いないですよね……。
(言われてニヤリとできる人は
本当の意味でメディア戦略を
知っている人だけだと)
私だって嫌です。
できれば誹謗中傷されたくないし
アンチくんアンチさんに
目をつけられなくない。
これが正直な気持ちです。
反面、メディアが持つ人々の
無意識へ「浸透力」を
知っているからこそ
うまく利用しなくては、と。
その「浸透力」も
また問題なんですどね。
メディアが戦術として作り上げた
勝手な「その人」のイメージを
無意識の偏見、思いこみをする
多くの人々に無差別に放り込む。
あえて言いますが。
テラスハウスに代表されるような
エンターテイメントと
プライベートの差が
わかりにくいような
番組構成の中で
構築されたタレントのイメージは
無意識の偏見、思い込みによって
タレントのパーソナリティとは
まったく違うものになってしまう。
会ってみたらすごくいい人だった。
タレントに対するこんな思い込みは
よくあることで。
私はよく
「お高くとまっていそう」
「運動神経が鈍そう」
とよく言われました。
真逆ですから!
「小室さんって、
思っていたイメージと
全然違いますね!」
講演会やセミナーで
お会いした人から言われること
日常茶飯事です。
つまりこれまで出演してきた番組の
戦略的イメージと
番組を観た人の
アンコンシャスバイアスに
よって作られた
ファンタジー
なんです。しかしながら
「小室友里って話してみたら
実はいい人なんだよ!」
と、どんなに豪語されても
「へ〜!そうなんだ〜」
(でも私はそうは思えないな……)
実際の小室友里に
会ったことがなければ
こんな風に感じることも
ありそうでしょ?
人は
自分は感じたもの
見たもの以外は
信じない。
つまり、正義じゃない。
だから正義を振りかざして
他人を成敗する。
アンコンシャスバイアスという
無意識の偏見、思い込みによって。
でもさ、いいよね。
タレントさんは
事務所や守ってくれるでしょ?
そんな風に思う人もいるかもしれない。
そのタレントに
今後も利用価値があるなら
全力で守ってくれるでしょう。
ですが、そういうタレントさんは
一般社会に近寄らないし
事務所も近寄らせません。
戦略戦術として途方もない
お金と時間を投資して
作り上げたそのイメージ。
壊されるのは
一瞬です。
人の愛情だってそうでしょう?
どんなに時間をかけて
お金をかけたとて
壊れる時なんて
一瞬でしょ?
それと同じなんです。
つまり、事務所やメディアが
守ってくれるのは
タレントの利用価値であって
タレントの人生や、
パーソナリティじゃ
ないんです。
そういう事務所さんもあるかも
しれないけど、ほんの
一握り以下でしょうね。
結局のところ
自分の心、自分の体は
自分自身で守らなくてはいけないのが
現状における
日本のエンターテイメント界の現実だと
私は思っています。
これを「自己責任」の
一括りで
終わらせてしまうのは
あまりにも代償が
大きすぎやしませんか……。
自意識過剰?
うん、そうかもしれない。
けれど、自意識過剰なくらい
自己防衛に対して
アンテナを立ててきたからこそ
元AV女優という、日本のメディアで
簡単に消費されるカテゴリーの中
タレントと起業家という
二面性を保ちながら
フリーランスとして
ここまでやってこられたという
自負もあります。
そんな私からお伝えできるのは
SNSをはじめとする
メディアの使い方を
発信する側も
受信する側も
どうか間違えないでください。
どうかこんな悲しい事件が
二度と起きないように。
心から願います。
そして、木村花さんの
ご冥福をお祈り申し上げます。
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