18日午前に起きた大阪府北部を震源とした地震の影響が続いています。最新の

 

ニュースでは、死者は5人になった、ということです。また、交通は終日混乱し、

 

ガスの復旧もまだ時間がかかりそうです。通勤・通学時間の午前7時58分の

 

震度6弱の地震でしたが、通学中に小学校のブロック塀の下敷きになった亡く

 

なった、市立寿栄小学校4年の三宅璃奈さん(9)について、新しい情報が報じ

 

られています。三宅さんは、学校で児童会の代議員を務めていて、11日から

 

2週間、朝の「あいさつ運動」の当番で、早めに登校したそうです。校門まで20数

 

メートルの所で地震に遭って、命を失いました。市の教育委員会によると、倒壊

 

したブロック塀は、高さ計3.5メートルで、1.9メートルの基礎部分に、ブロックを

 

8段(1.6メートル)積み上げた構造だった、ということです。ブロック塀の部分は、

 

1974年の開校当時は金網でしたが、プールが外から見えないよう、目隠し代わり

 

にブロック塀になった、ということです。市の教育委員会が3年に1度、主に目視で

 

する点検では、これまで異常はありませんでした。ブロック塀の危険性が認識

 

されるきっかけになったのは、1978年6月の宮城県沖地震で、倒壊が相次ぎ

 

18人が犠牲になりました。これを教訓に、1981年の建築基準法改正に併せて、

 

塀の高さの上限は3メートルから2.2メートルに下げられました。建築基準法

 

施行令では、高さが1.2メートルを超す塀は一定の間隔ごとに強度を高める

 

ための「控え壁」を設置することが定められています。今回の小学校の壁は、

 

控え壁がない上に、高さも2.2メートル以下という基準も超えている違法建築物

 

でした。違法建築の壁で、大切な子ども命が失われることは、許されないことだと

 

思います。文部科学省は、各学校にチェックするよう指示を出したそうですが、

 

命が失われる前に、なぜ注意できなかったのでしょうか。地震への備えに、もっと

 

真摯に向き合わなければならないと思います。