ずっとやってみたかった糸井重里さんの「マザー1+2」を買った。
最近、ポケモンや任天堂に関する本を読むことが増えたのだけど、そこでやっぱりおおかれ少なかれ語られることが多いのは、糸井重里さんの「マザー」。ネットでも、「泣けるゲーム」として評価されている。
どんな、感動的で深いストーリーなんだろうか。どんな新しい世界が待っているのだろうか。
子どもの時からやってきたRPGはポケモンだけ。あとはファイナルファンタジーを少し。
決してゲーム通ではない私にとって、20歳になり新しいRPGの世界に飛び込むのは、なかなかハードルが高く、踏み出せない一歩であった。
しかし、ポケモンの世界を本で学び、田尻智さんの幼少時代からゲームフリーク時代、そして今に至る歩みを見ると、いろいろなゲームに触れてきて蓄積されたものがあるということが分かったので・・・自分も、気になったもの・名作のものはまず自分で手に取ってプレイしてみようと思い立った。
その第一歩がマザー。
マザー2のネスは、スマブラで馴染んでいたので、キャラクターに戸惑うことはないだろうという思いと、名作だという評判から始めてみた。
結果・・・なかなか敷居が高い。
子どもの時、初めて出会ったゲームがポケモンであって、本当に本当によかったと感じた。
あたたかみのある、かわいく、かっこいい、そして自分のお気に入りが必ず見つかるであろう魅力的なポケモンたち、分かりやすいゲームの進め方・コマンド、マップの広さ、ちいさいけど広がりのある、どこか懐かしい風景。
戦い、増えていき、そして強くなっていく仲間、現実の友だちと交換することでコミュニケーションができるというシステム、茂みに入るとポケモンがいるだろうというドキドキ感、分かりやすいけど少し大人になると分かる深いセリフ・・・
私は、ゲームよりもアニメの方と先に出会っていたので、初めてであった作品はクリスタルだった。
この時にはもうドット絵が洗練されてきて、スクリーン上でも十分かわいさが引き出されていた。
その後に赤をゲットしてプレーしたけれど、大きなドットで表されたポケモンは、アニメや杉森健さんの水彩画とは少し違ったものだった。それでも、ストーリーやマップ、ポケモンはクリスタルに負けないほど魅力的だった。
これらが備わったポケモンの誕生は当時はきっと画期的で衝撃的な出来事だったのだろう。
そしてなにより、田尻さんのいう、「3歩進むだけでもセーブできる」気軽な「レポート」というシステム。
このおかげで、時間があれば親の目を盗んで少しでも、と子どものときはよくゲームボーイカラーをつけた。
マザーをやって驚いた。家や町のデパートなど、要所要所でしかセーブができないなんて。
時間が無い時ちょっと、なんて軽い気持ちでゲームができないのだ。
あと、どこまで続くのか分からない広大すぎる区切りの無いマップ。
これが私にはどうも単調に見えた。
ポケモンは、よく考えればマップがとてもバラエティに富んでいるのだ。
町と町の間もとても近い。遠い場合も、間にどうろとどうろをつなぐ森や洞窟がある。
小さなカントーに、魅力がぎゅっと詰まっているのが、一歩踏み出せばまた違う世界が見られるのではというワクワク感があって、どんどん先に進みたくなるのだ。
気づいたら、遠くに来ていた。気づいたら、たくさんの街を歩いてまわっていた。こんなことがポケモンの世界では、よくある。
そして決定的なのはキャラクター。ポケモンがみんな違った個性を持ち、近くにいそうで現実にはいない。
これがどんなにすごいことなのかよく分かった。
マザーの敵キャラクターは「ねずみ」「カラス」「おにいさん」「ゾンビもどき」などだ。
つまり、戦う相手(キャラクター)に魅力というのは見出していないのだ。
それが悪いというわけでは決してない。
ゲームにはそれぞれ、違った良さがあるとよく分かる。
マザーは、まだクリアしていない。
説明書や攻略サイトなど極力見ないで進めてみようと思ったけれど・・・レベルアップするのもなかなか苦労する一方で、戦う相手が異様に強く感じるし、マップも広大で、次はどこへ行くのか、分からなくなる。
「どんどんゲームを進めて、マザーの魅力をたっぷり感じるのだ!」
と意気込んで始めたけど、なかなか次の一歩を出すのに力がいる。
それに対してポケモンは、私がこどもで、まだ説明書を読むような集中力もなかった頃でも、ずんずん先に進められた。それだけ簡単に、試行錯誤しなくても、ある程度は先に進めたのだ。
最後は少し手ごわい迷路のようなチャンピオンロードや、ロケット団のアジト、チャンピオンリーグがあるけれど、その頃にはもうすっかりポケモンの世界にはまって、クリアできる力も知識も備わっている。
ポケモンは、最初からぐっと簡単にプレイヤーをポケモンの世界へ引き込む力があると感じている。
マザーをクリアしていない分際でゲームに関して何も言う資格はないが、この時点で少々へばっている。
RPGはポケモンで慣れているから、と思っていたけれど、
ポケモンと比較して、いろんな違いを感じて少しカルチャーショックを受けたので書いた。
ゲームが進んだら、マザーにしかない魅力が感じられるかもしれないから、まだプレーは続ける。
私の子供の時の思い出。夕方、吉祥寺の家で、ドキドキしながらライバルとやけたとうで戦った。スイクンたちと出会った。瞬間、彼らは走り去っていった。
家にいたけど、確かに私はあの時、やけたとうにもいたのだ。
ゲームボーイをつければ、冒険ができる。私にとっては、それがものすごい楽しみであった。
マザーのストーリーは、私の思い出のかけらになりうるのだろうか。
まあおそらく・・・ポケモンが私にとって一番のゲームであり、宝物で、ずっとそばにいてくれる、変わらない存在であることは変わらないだろう。